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[英國暮らし]さよならクリスマスツリー
新年あけましておめでとうございます。ぼやぼやしていたらクリスマス、そして新年が明けて、2025年になってしまいました。
オックスフォードのクリスマス・マーケット
以前アメリカに住んでいたことがあるので、イギリスではハロウィンは子どもがトリック・オア・トリートするくらいのささやかさ、サンクスギビングデーはなし、というのがわかってはいたけどあらためて驚きでした。そんなわけでオックスフォードにクリスマスの雰囲気が漂ってきたのは11月中ごろ。11/17にはなんと雪も少し積もって(とても珍しいそう)真っ白な街並みが美しかったです。
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最初のクリスマスイベントは、シティ・センターのブロード・ストリート前で11月中旬にからはじまった、ヴィクトリアン・クリスマス・マーケット。そう、5月に天皇陛下と雅子様を出待ちした、あのベリオール・カレッジやトリニティ・カレッジ、ブラックウェル書店などが並ぶ通りに、クリスマスマーケットが立ち並ぶのです。
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ヴィクトリアンと銘打っているだけあって、店員さんがみんなヴィクトリアンな服装に身を包んでいます。お店も定番のホットワインなどを出す店だけでなく、ホッグ・ロースト(豚の丸焼き)、アンティークのスタンプ屋さん、コーヒー豆屋さん、クラフトビール、手作りのニット、ガラス製品、陶器などもあって見て回るのが楽しく、マルド・ワインならぬマルド・サイダーを飲んだりしました。
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これが終わると、今度は別のクリスマスマーケットが。こちらはスキー場をイメージした木造のバーができたり、くるみ割り人形のオブジェや、数メートルある巨大クリスマスツリー、メリーゴーランドなどが並ぶ、スタンダードなもの。かれこれ1か月くらいやっていました(こちらも1/6には撤収していました)。
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クリスマス当日は、12/24の夜19時くらいからシティセンター周辺のバスが終了、12/25、12/26(ボクシングデー)はすべてがお休み、12/27から通常営業でした。新年も1/1もお休みですが、1/2から完全に通常営業でした。
オックスフォードの年越し
大みそかは暴風雨でさまざまなカウントダウンイベントが中止になるなか、ビッグ・ベンのカウントダウンはあるみたいなので、年越しそばとともにBBCの中継をスタンバイ。日付が変わった……と思ったら、先に地元の花火がはじまりました。11/5のガイ・フォークス・ナイトのときもいきなり爆撃のような轟音が鳴り響いてびっくりしたものですが、今回は部屋からも見える場所で上がっていました。
そんなわけで、ついにこの日が来てしまいました。
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クリスマスツリーを片付ける日
年が明けて1/6、公現祭(Epiphany)。誕生したキリストのもとに東方の三博士があらわれ、救い主の誕生が世に知れ渡る日。ガレット・デ・ロワを食べる日。そして、クリスマスツリーとお別れする日です!
https://note.com/magpica/n/ne0cbc57ed356
12月はじめ、ブレナム宮殿からバスで大事に持って帰ってきた、はじめての生のツリー。切り立てほやほやだったおかげもあって、今日まで青々として、ぽろぽろと葉っぱが落ちることもほとんどなく、とても元気でした。12月にドイツに行ったときにクリスマスマーケットで買ってきたオーナメント(ほっこりしたかわいいオーナメントが無限にありました……)も飾り、Marks&Spencerで見つけたチョコレートのbaublesに、リンツチョコのクマやクリストキント、それからあこがれの蠟燭型のライトも巻きつけました(悩みすぎたせいか、買ったころにはなんと半額!)。
朝起きるとそこにいて、お出かけして帰ってきたら出迎えてくれて、夜じゅう明るく照らしてくれる……すっかり生活の一部、いや家族の一部といっていいほどなじんでいたツリーとさよならするなんて、考えただけでも寂しい。嫌だ。「公現祭になったら片付けるんだよ」って決まりがなければ、ずっと一緒にいたいと思ってしまったでしょう。1/6の夜、感謝の気持ちとともに、心を鬼にして飾りつけを片付けます。
クリスマスツリーの捨て方
ツリーを買ったときに「飾り終わったらまた持ってこればいい?」と尋ねたところ「道に捨てていいんだよ」と言われてびっくりしたのですが、Oxford City Councilのサイトで調べたところ、ガーデンごみ収集がある人は一定期間はツリーも回収(正確には1/7〜2/14)、集合住宅やガーデンごみ収集のない人、早めに捨てたい人は指定の集積場(12/26〜)に持って行けばいいとわかりました。
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わが家はマンション(フラット)なので、歩いて10分程度の集積場(全部で12ヶ所あります)まで持っていくことにしました。1/7の朝、めずらしくお天気も良く、気温は体感-3℃となかなか寒いですが、すがすがしい、まさにクリスマスツリーとさよなら日和。道すがらチェックすると、一軒家(やセミデタッチドのお家)は車寄せやごみ箱の隣にすでに出してある方もちらほらいました。
回収されたツリーはチップ状にして、地元の農園でコンポストとして再利用されるそうです。イギリスだからこその、あたたかく、すてきなクリスマスを過ごせたのはこのツリーのおかげ。本当にありがとう。
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今日のひとこと
帰ってきてリビングが妙に広く、なんだかちょっと寒々しく感じられました。スーパーで買ってきた5本£1の水仙と一緒に春を待ちたいと思います。