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7回目のお正月(散文詩風)

真っ白

ご飯を食べる手を止め、ふと見あげた先。
木の上に積もった雪の塊かと思ったそれは、
細長い首を伸ばし、形を変えた。

シロサギだ。

母が好きだった2階の大きな窓から、
静かに佇むその姿をしばらく眺める。

少しでも動いたら、飛んでいってしまいそう。
だけど残したい。

(ちょっとだけ待ってて!)

急いで階段を駆け上がり、携帯を掴む。
戻ると、まだそこにいてくれた。

そっと窓を開ける。
もう1枚・・・・

その瞬間、シロサギは大きな翼を広げ、
遠い空へと舞い上がった。

残像を追いながら、心に残る何かを感じる。

ふたたび食事を始めたけど、いろんな思いが駆け巡る。

ふと調べた【白鷺】の象徴。
神様の使い、
努力が報われる兆し、
運気の上昇ーーーー。

新年早々、この出会いがくれた静かな確信。

『わたしはひとりじゃない。』

すべてに大きな愛を感じる。

ありがとう。

温まった心の中でそうつぶやいた。

#note書き初め

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