生まれ変わって戻って来てくれた 白猫ルネ その1
この見出し画像は無料写真サイトからの借り物で、
頭の天辺の毛が平だったら
この記事中の「ポコ」に本当にそっくりなんだけど。
☆ ルネのあばあちゃん 「ポコ」 の話から始まる ☆
《 英語で鳴く猫?》
私が中学生の頃の事。
8つ違いの姉が
「お肉屋さんでもらっちゃった ♫」と
幸せいっぱいの笑顔で
真っ白で短毛の子猫を連れ帰った。
車の運転免許取り立てで軽井沢に遊びに行き、
当時我が家の近辺には売っていなかった
ボンレスハムを買って帰ろうと
寄った肉店の売り場の奥に
この子が居たのだそうだ。
この肉店の近所の別荘の住人で、
お店の「上得意様」のアメリカ人が
本国から連れて来たメスのペルシャ猫が
お外遊びして産まれてしまった子だとか。
「国に帰るんだけど
子猫は連れて行かれないから」と、
かなり強引に押し付けられてしまった
という肉店の主人の話を聞きながら、
このキュートな子猫を見ていた姉の目は
きっとこんなことになっていたに違いない。
👇
" ❤ ❤ "
肉屋さんは
「良かったら上げるよ」
と言ってくれたのだそうだ。
ラッキー ♪
大人になってから知ったのだが、
ペルシャ猫は長毛なのだ。
ペルシャ猫のメスが短毛のオス猫と交配して
短毛の子が生まれたのだろうか。
最近になって「ペルシャ猫の性格」を調べたのだが、
☆ 静かで穏やかで落ち着きがあり、
「上品」という表現がふさわしい気品あふれる猫
☆ おとなしくゆったりとした性格で、単独で静かに過ごすことを好む
のだそうだ。
この子はペルシャ猫の性格の特徴を強く持っていて、
我が家に来たばかりの子猫なのに妙に落ち着いていて、
透明な金色の目をした高貴な印象のメス猫で、
似合った良い名がなかなか見つからず
4人姉妹で「あーでもないこーでもない」
とワイワイしているうちに、
誰が言い出したのか
特に意味も無くなんとなくみんなの賛同を得て
「ポコ」と名前が付いた。
そろって「猫大好き人間」の家族だったせいか
ポコはすぐ家族と家に馴染んでくれた。
私がもの心ついた頃から
実家ではずっと猫を飼っていたが、
みんなオス猫ばかりだったので
両親はきっと
「ヤレヤレ、メス猫かあ」と思ったことだろうが、
娘たちはナントうかつなことに
この子がいずれ子猫を産むなんて、
誰ひとり想像もしなかったようだ。
鎖につないでおくわけでなし「出入り自由」。
やがてポコはいつのまにかお腹が大きくなり、
遅ればせながらその時になって
みんなで「何匹ぐらいかなあ」とか
「どんな子が生まれるんだろう」との期待と共に
「ブサイクででもらい手が無かったら・・・」
などと心配を始めたものだった。 f(^_^;)
(記事タイトルの「白猫ルネ」は
このポコの孫デアリマス)
ポコは本当におとなしくてお行儀の良い子で、
滅多に鳴き声を聞かなかった。
何十年も前で当時中学生だった私の記憶も
余り定かではないものの、
猫らしいイタズラで困った記憶が無い。
良く覚えているのは、ピーナツが大好きで
誰かが殻付きピーナツをパシッと割ると
必ずどこからか走って来て
食べている人の胸に前足をかけ
口元の匂いを嗅いで「ンニー」と細い声で鳴いて
催促するのだった。
ポコを呼びたい時はピーナツを食べれば良かった。
ピーナッツが好きなのも
こんな鳴き方も珍しいのではないかと思う。
「アメリカ人に育てられたから
きっと英語なんでしょ」と
皆で笑ったものだった。
"gimme chewed peanuts
(カミカミしたピーナツちょうだい) "
とか言ってたのかな?(;^ω^)
「ポコ」と呼ぶといつも「ン二?」と返事。
普通に「ニャーー」と鳴くのを聞いた覚えが無い。
けれど何かの小鳥を捕って来た時は、
小鳥をくわえたまま
「ングワーー」とヘンなで鳴いて
"Praise my outstanding job!"
(お手柄褒めてちょうだい)
とでも言ってたんでしょ (^◯^)
アレヨアレヨと騒ぐ人間達に
見せびらかしてから食べ始めたものだった。(・ω・;)
今思えば小鳥を食べている様は
普段の上品な佇まいに不釣り合いな気がするけど
ポコはなかなか優秀なハンターで、
よくどこからかネズミや小鳥を捕まえて来た。
(実家は農村部に在ったので、
近所にネズミの棲む環境がいくらも在った)
そういえば、
肉食中心のアメリカ人家庭に育ったせいか
来た当初 魚が嫌い だったのは良く覚えているが
当時はまだキャットフードなど無くて
母や姉達がどんなエサを与えていたのか、
全く記憶に無い。
まさかネズミが主食だった訳でもあるまい。
(@_@);
ある日、雨上がりの庭にポコを見かけた。
陽光がサーッと射して
雨つぶが光っている庭木の下に立ち止まって、
何かに気を取られて
遠くをじっと見ている姿がとても気高く見え、
改めて「ポコってなんて高貴な猫」と,
この高貴な猫を飼っている事を
誇らしく思った事を思い出す。
ポコは本当に綺麗好きで、
真っ白な毛が薄汚れていたことなど無かった。
雨上がりに外歩きして来た後などは、
廊下に座ってすっかり綺麗になるまで
せわしく体中を舐めまわしていたものだった。
(大体、猫ってそんなものだと思うけど
のちにポコが産んだ何匹かの白猫の中には、
薄汚く汚れていても一向に気にしない子も居た)
余りひどく脚を汚して帰って来た時は
誰かしら抱き上げて洗面所で洗ってやったのだが、
そんな時全く嫌がらず
おとなしく洗ってもらっていたのが可愛かった。
これを書きながら、「賢い猫だったなあ」と
胸に熱く記憶がよみがえった。
つ づ く
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