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南魚沼塩沢訪問記 みずの中、アジール at clubhouse 20220129
こちらのエントリーがきっかけで旅をしてきました。
冬に空気に湿度がある、と北関東育ち東京在住の私にとってはびっくりの新潟の風土を味わいたくて!
2022年1月27日(木)~28日(金)1泊2日
南魚沼市 里山十帖宿泊
■南魚沼市の地理
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上越線 群馬県高崎市の高崎駅から新潟県長岡市の宮内駅
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飯山線 長野県長野市の豊野駅から新潟県長岡市の越後川口駅
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魚野川
新潟県と群馬県の県境の谷川岳を水源とし、長岡市で、信濃川と合流
魚沼は魚野川が作った盆地
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信濃川
信濃川水系の本流。新潟市で日本海にそそぐ。信濃川と呼ばれているのは新潟県域。長野県では千曲川し
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■旅の動画と画像
■巻機山
雪と雲の向こう
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晴れていれば
■トミオカホワイト美術館
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晴れていれば八海山が見える。
夕日に染まる八海山。
— 南魚沼市トミオカホワイト美術館 (@tomiokawhite) January 6, 2022
刻々と変化する山の色。
目が離せませんでした。 pic.twitter.com/iLIE4YCGuG
Tweetログ
南魚沼行って来ました✨
— マグノリアの家 (@Casa__Magnolia) January 29, 2022
東京駅で可愛いアクセサリー見で、麻のトートバッグと海苔弁勝ってGO🚄
東京の空は青いよー
1/10 pic.twitter.com/M2IxokqXct
■旅の記録
■みずの中
雪のちらつくなか露天風呂につかって雲を眺めていた。
大気の中に様々なみずの濃度があるんだと包まれながら思い、その一部になった気持ちがした。存在の仕方がかわる。
■湿度
雪室の中で肉や野菜を保存熟成する。新潟の湿度があるのでできる事。長野ではできないらしい。動画の音を聞いてほしい。常に、水の音がしている。
■ベストシーズンは冬
雪に閉ざされた季節、保存食、発酵食品を食す。全ての季節をこの季節に向けて暮らす。供される食事をいただいて、身体でわかったと思う。
■みずがめぐる
大気だけでなく、食にもみずがめぐる。お米は水をタンパク質の膜であまく閉じ込めたものなんだな、と思う。瑞穂の国なんだな、と思う。それをいただいて自分の中にもめぐる。めぐりめぐる循環の一部だと体得する。
■魚沼のお米
魚沼市と南魚沼市。魚野川上流域が南魚沼市。南魚沼の方がよりクリアな水で稲作ができる。魚沼市は野菜栽培に一層の重点が置かれている。
東側は三国山脈からの湧き水で岩山からのもの。西側は岩山ではなく、豊かな栄養を含む湧き水。だから南魚沼でも西側エリアのお米が一番おいしい。
■北前船
北前船の影響で旦那衆文化があった。魚沼あたりの古い家からは古伊万里などが沢山出てくる。辛子を食べる文化もある。辛子なますはあたった胡麻と辛子を和え衣にしたお惣菜。十日町ではお蕎麦の薬味に辛子。
■十日町と魚沼
飯山線、信濃川と長野につながる十日町と上越線で谷川を経て群馬県とつながる魚沼とでは近いながらに文化も言葉も違う。塩沢では群馬と言葉が近く、語尾に「~が」とつく。「行く」を「いぐ」と発音する。
十日町は気位が高く従来は閉鎖的だった。着物文化があった。
塩沢も長岡も着物文化でしょ?なんで十日町だけ?という質問には???
■除雪が上手
魚沼は新潟の中でも豪雪地帯。なのに道がきれいに除雪されていた。除雪車の稼働と消雪パイプによるものらしい。除雪車を運転するのは主に土木業者らしいが、雪のない季節から写真をとり地形を把握しているらしい。消雪パイプは町道や私道には多いけれど国道はそうもいかないらしい。長岡など他のエリアに比べて、除雪が「上手」なんだそうだ。「上手」という言葉の選び方にプライドを感じる
■山
山に親しんでるんだなぁと思う。会話の端々に、「~山」っていうのがあってね、と具体的な山の名前が出てくる。聞いたのは大沢山、巻機山、坂戸山、八海山
■遠近感・時間の感覚
遠近感がつかめない。
ずっと薄明るい雲の中で雪が降っている。何時だか、光からわからない。
タクシーの運転手さんに聞いてみたら、ずっとそうなので、気付かなかったと。トミオカホワイト美術館の富岡惣一郎の白も物理的には遠近が無い世界。
■神社
新潟県は日本で一番神社の数が多く4000を超える。実際ちょっと地図を見ると神社だらけだった。小さな祠があるだけ、というものもあるようだが、それでも神社として残っている。
■山・森のアジール
網野善彦の「無縁・公界・楽」を読んでいる。
「中世前期には、山林そのものがーもとよりそのすべてというわけではないがーアジールであり、寺院が駆込寺としての機能をもっているのも、もともとの根源は、山林のアジール性、聖地性に求められる」
「日本全国各地の谷の奥、山に入る入口に建てられた寺院」
トミオカホワイト美術館から、杉並木の奥、八海山登山道の入り口に位置している八海神社にお参りした。雪に埋もれた神社には人気がなかったけれど、雪をかぶった杉木立からた沢山の気配を感じたし、待たせているタクシーがいる世界とは異世界だな、と感じた。
■追記 旅の終わりに魚沼盆地3方からの成り立ち
clubhouseでこちらのnoteを参照しながら旅のお喋りをしました。今回一人旅でした。一人旅は大好きだけど旅の良さを共有できないのが残念なのに、clubhouseを通して今回の旅を共有できて、その会話で旅が終わりになったように感じました。とても幸せな終わりでした。
さて、今回の訪問は南魚沼市でしたがclubhouseでは北魚沼にルーツを持つ方から北魚沼プライドのお話も出て(きっとそれぞれの地元の方はそう思いますよね。南魚沼でもそうだと思いながら聞いていました)改めて地形を見直しました。
今でこそ南魚沼市、魚沼市ですが町村合併前は南魚沼郡、北魚沼郡。三国山脈と魚沼丘陵に囲まれた魚沼盆地があったわけです。その魚沼盆地ですが、南西からは魚野川、北東からは破間川、東からは佐梨川が流れ、それぞれの扇状地でできています。南魚沼の大部分が魚野川水系ですが、北魚沼はむしろ佐梨川と破間川です。これは盆地を同じくしながらも、違うエリアだな、と思いました。
破間川の水源は奥只見。で只見線が走っています。文化、交流は福島なんですね。上越とつながる魚野川とは全く違う方向です。
とは言え魚沼盆地はそんなに巨大な平野部ではありません。この領域に福島只見、群馬谷川というふたつの領域からの流れの集落が開けている事が面白いなと思いました。
更に視線を拡げると十日町は長野県、信濃川水系。新潟市からは信濃川を遡って北前船の文化が流れ込んでくる。
なんていう文化の交流点なんでしょう!!!!
多様な文化がまじりあうところにはきっと豊かなものが生まれたはず。そんな視点でまた訪れたいなぁ、と思いました。
■clubhouse 宿泊先情報
clubhouseリプレイURLです。
今回宿泊したお宿。食事も建物も立地もとにかくおすすめです。特にお酒を楽しめる方は本当におすすめ!
■まとめ
みずで包まれた循環のなかに自分も存在してつながっていると感じたとき、雪も山も木立もその気配のつながりの中にあって、そのように現実生活と違う感覚で世界を捉えようとすると、無縁の世界になるのかなぁ、などと、遠近感も時間も消えてしまう雪に降り込められた。
アジールあるいはアサイラム(独: Asyl、仏: asile、英: asylum)は、歴史的・社会的な概念で、「聖域」「自由領域」「避難所」「無縁所」などとも呼ばれる特殊なエリアのことを意味する。ギリシア語の「ἄσυλον(侵すことのできない、神聖な場所の意)」を語源とする。具体的には、おおむね「統治権力が及ばない地域」ということになる。現代の法制度の中で近いものを探せば在外公館の内部など「治外法権(が認められた場所)」のようなものである。