デジタルネイチャーとダンス・身体性
舞台や身体は時代性がにじみ出るものだけれど、最近、時代が変わった、デジタルネイチャーになった、と感じるものに遭遇するようになった。合わせて身体性の再インストールが必要!と思う。
NDT1 「ステートメント」クリスタル・パイト
これって、ロボットアームの動きだよねぇ。
映像こちら。自動車工場の製造ラインで稼働するロボットの動きそのものにみえるんですよね。
日本でクリスタル・パイトの作品が見られるOptoの公演。「The other you」の去年2017年の桐生講演での映像はこちら。ベートーベンの月光でタキシードの男性二人が踊るこれも、ステートメントを見ると動きに通じるものを感じる。
パリ・オペラ座 「PLAY」アレクサンダー・エクマン
映像はこちら。この1:16あたり、たくさんの四角い箱がまわりながら宙に浮かんでいくところで世界の違いを感じた。そうして見ると宇宙服を着た人や、頭に大きなボールをつけたひとなど、マトリックスやゲーム、アニメの近未来の異世界みたい。
たくさんの女性ダンサーが鹿のようにツノをはやして群をなすところなどは自然感もあるけれど、身体だけじゃなく拡張したモノを含めての存在どうしの「感じ合い」みたいなものが感じられて楽しい。
パリ・オペラ座「ル・パルク」アンジュラン・プレルジョカージュ
映像はこちら。ルパルクに登場する庭師はカッコ良くて大好きだったのだけれど、Boston Dynamicsののロボット犬Spot Mini君の映像を見たら、庭師を連想してしまった。庭師は様々なシーンに登場するけれど、特に31:29あたりからの踊りが浮かぶ。
なんて思っていたらSpot Miniくん、ダンスを踊っていた!!
ゴリラのロボット
ここまでは人工的な動きを人が取り入れている例だったけれど、反対にロボットはこんなにナチュラルだったりする。
映像はこちら。お面をつけたゴリラにしか見えない(笑)
ドローンとダンス 11PLAY
今となってはもう新しさを感じない、2016年にAmerica s Got Talentに出演した時の映像。会場は大絶賛。神秘的で美しかった。
もの(ここではドローン)と人とを一緒に踊らせようという発想が日本人らしい。神も人も自然も全部、万物と親和する日本人の垣根の低さや、ラインでなく空間を見る日本文化の特徴があらわれてると思う。
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時代は変わって行っていると実感する。どんどん拡張していくといいと思う。今後どんな世界があらわれてくるんだろうと思う。
合わせて、だからこそ人間の身体性の再獲得、再インストールが必要だと思う。人は身体と不可分だ。身体性を見失うと生きるのが難しくなる。
動きの開発、動く機能の能力は人間を超えるものも出てくるだろう。だからこそ、動きそのものではなく、身体そのものから、または動く身体が発するものから、その人自身を見、感じ合うコミュニケーションが再発見される時だと思う。
そうしてデジタルネイチャーの中に佇む人間の未来に寄与したい。
2018年11月23日投稿
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