【数学】三角関数の積分
対象:定期試験以上
ここでは 三角関数の積分 について学習します
次の3つは 別の記事で扱うこととし 純粋な三角関数のみの積分を扱うことにします
◆$${(多項式)\times (三角関数)}$$ → 部分積分
◆置換積分で三角関数を利用するもの → 特殊な置換積分
◆$${n\ 次の定積分}$$ → 積分漸化式
まずは基本から確認していきましょう
微分公式ですが $${\tan x}$$ の微分は2種類とも覚えましょう
とはいっても 数学Iの三角比の相互関係の式です
どちらの形も使います
$${\dfrac{f'(x)}{f(x)}}$$のタイプなので 対数が出てきますね
積分においては 角度に係数がついているより 次数が高いほうが困る
ということになります
(ただし積分漸化式があったり 式の形によって変わる)
半角の公式を用いて次数を下げました
結果的に $${\cos 2x}$$ のように角度に係数がつきますが積分計算では問題はありません
さて 次の問題の前にちょっと準備します
合成関数の微分の確認です
この式の右辺の形は 逆算により積分計算がしやすい形です
実際には次のようになります
慣れないうちは 上に書いたように置換積分しますが
慣れてくれば 問題によっては置換せずにそのまま積分できるようになります
単に合成関数の微分の逆算をしているだけです
問題の前に書いたものを考えて適用しています
また 次数を下げようとするなら 3倍角の公式を用いて
次のように解くこともできます
さて 次です
そのままでは積分できないので
(1)は $${\dfrac{1}{\cos x} =\dfrac{\cos x}{1-\sin^2 x}=\cos x \dfrac{1}{1-\sin^2 x}}$$
(2)は $${\dfrac{1}{\sin x} =\dfrac{\sin x}{1-\cos^2 x}=\sin x \dfrac{1}{1-\cos^2 x}}$$
と変形すると $${\cos x f(\sin x),\sin x f(\cos x)}$$ の形になるので
積分できることになりますが
$${f(x)}$$の積分が さらに変形が必要なタイプです
また(2)では(1)の結果を利用した解法をしました
$${\sin x じゃなくて \cos x だったらわかるのにな(逆も同じ)}$$
というときには $${\sin x \ と\ \cos x }$$を置換によってチェンジしましょう
(2)は$${\dfrac{1}{\tan x}}$$の微分の逆算に$${-1}$$をかけたものですね
これを覚えている人は それを利用して解いても良いでしょう
次で最後です
今回はここまでです
ちょっと変形すれば 上の議論が使えるものがほとんどです
特に $${\cos x f(\sin x), \sin x f(\cos x),\dfrac{f'(x)}{f(x)}}$$ タイプは重要なのでしっかり身につけましょう
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