【数学】平行移動・対称移動・拡大縮小等
ここでは グラフの平行移動等について扱います
数学I と 数学II にわたり横断的になりますから その都度確認してください
軸に対する対称移動
まずは対称移動です
点の対称移動は次の通りです
点を対称移動すると$${x}$$座標,$${y}$$座標のいずれか一方,または双方の正負が逆転します
一方 グラフの対称移動は次のようになります
証明は軌跡(数学II)の知識が必要です(省略)
簡単に説明すると
$${x}$$軸対称 → 上下反転($${y}$$方向が逆) → $${y\ を\ -y\ に}$$
$${y}$$軸対称 → 左右反転($${x}$$方向が逆) → $${x\ を\ -x\ に}$$
原点対称 → 上下左右反転(2方向が逆) → $${x\ を\ -x\ に,y \ を\ -yに}$$
ということになります
平行移動
次は平行移動です
点の平行移動については
$${点(x,\ y)を\ x\ 軸方向に\ p,\ y \ 軸方向に\ q\ 平行移動すると}$$
$${(x,\ y) → (x+p,\ y+q)}$$ となります
一方,グラフの平行移動は次のようになります
これも軌跡(数学II)の知識が必要ですが,今回は証明しておきましょう
正負が逆転しているところは注意してください
拡大縮小
次は グラフの拡大縮小です
逆数の関係になるのでやはり注意が必要です
簡単な例
$${y=x \ と\ y=2x,\ y=\dfrac{1}{2}x}$$,
$${y=x^2 \ と\ y=(2x)^2,\ y=\big(\dfrac{1}{2}\big)^2}$$
などで視覚的に理解しておけば良いです
注意点(何をどう移動したか)
何をどう移動したかというところには注意が必要です
$${y=a(x-p)^2+q}$$
→$${y=ax^2 \ を\ x\ 軸方向に\ p,y\ 軸方向に\ q \ 平行移動}$$
$${y=3\sin (x+p) +1}$$
→ $${y=3\sin x \ のグラフを \ x\ 軸方向に\ -p,y\ 軸方向に1平行移動}$$
$${y=\cos (2x-p) +1}$$
→ $${y=\cos 2\big(x-\dfrac{p}{2}\big)+1}$$
→ $${y=\cos 2x \ のグラフを \ x\ 軸方向に\ \dfrac{p}{2},y\ 軸方向に1平行移動}$$
3つ目の例が注意です
$${f(x)}$$の$${x}$$が何に置き換わっているかを考えてください
y=x に関して対称移動
まずは 点の対称移動について
文系でも難関大学では この「$${x=y^2}$$」のようなグラフは出てきます
単に軸がチェンジしているだけのグラフですから 難しいことはありません