BSとは何か 最初に、BSが何を表しているのか、最低限の前提知識を確認しておきましょう。BSは、「どうやってお金を集めてきたか」ということと、「それがどう使われているか(今どんな形の資産となっているか)」を対比させて表にまとめたものです(図表1)。 BSは2期分並べてみることで、いろいろなことが分かってきます。例として、荒製作所の前期と当期のBSの対比表を見てみましょう(図表2)。 まず、利益剰余金ですが、378万円増加しています。これは、前期の当期純利益が378万円だ
中小企業経営者の会計力 会社経営者には、「数字(会計)に強い」人と、「数字に弱い」人がいます。仁は、お世辞にも数字に強い経営者とは言えないですね。経営者は必ずしも数字に強い必要はないと思いますが、数字に弱いことで損をしたり、会社が窮地に陥ったりすることは避けたいものです。 私は、中小企業社長の会計力を、5段階に分けて考えています。 レベル1:会計に興味がない(決算報告書は確定申告のときにちらりと見て、その後見返すことはない) レベル2:PL(損益計算書)は理解できる(5
コラムへ
はじめまして。ビジネス・コンサルタントの中村晋(なかむらすすむ)と申します。 今日から、中小企業お助け漫画「社長と魔法のランプ」の連載を始めます。中小企業を経営する社長さんが(これから社長になろうとしている人も含め)、「くすり」と笑いながらも経営改善のヒントがつかめる、そんな内容を目指しますので、ご愛読いただければうれしいです。 第1話 GG登場コラムへ
この連載について「社長と魔法のランプ」は中小企業でよく見かける風景、つまり「中小企業あるある」を描いた漫画と解説コラムで、楽しみながら経営のヒントを学べることを狙いとしています。 登場人物最初のコマで頭をかかえているのは、荒仁(あらひとし、あだ名はアラジン)35歳。年商20億円ほどの機械メーカーを経営していた父が急死して、社長になってまだ1か月です。仁は、これまで東京の電機メーカーの営業職だったので、経営のことは皆目わかりません。そんな仁に、幹部たちはそっぽを向いています。