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「おもしろきこともなき世をおもしろく」

幕末の英雄、志士は本当に沢山居ます。

私自身幼き少年の頃より好きでしたし今でも憧れています。

(知識を得るのはいつも漫画からですが。😅)

扉画像は小山ゆう先生がお書きになられた「お〜い!竜馬」です。(文庫本 全十四巻)

小山ゆう先生特有の優しい絵柄と非常に分かりやすい内容で今でも愛読しております。


主人公竜馬さんも勿論大好きですが今回は「松下村塾」吉田松陰先生の門下生、かの高杉晋作さんについて書きたいと思います。

封建時代の匂いの強い幕末に海外視察も行い「外の世界」の事情を知り、勇猛果敢で騎兵隊を結成し、長州に攻め入った幕府軍を蹴散らした事等々で知られる人ですがあの動乱の時代の中において非常に風流な人で三味線を弾き自作の小唄を歌うそのギャップの差と懐の深さにも惹かれます。

歴史の教科書等でお目に掛かる高杉晋作さんのお写真。ちょんまげをしないのは風流さか粋か拘りなのでしょうか。


「三千〜世界の〜烏を〜殺し〜ぬしと朝寝が〜してみたい〜  わしと〜お前は〜焼山かづら〜  事は切れても〜根は切れぬ〜」🎶

仏教用語も交えて即興で作った小唄です。とても粋で洒落ていますよね。

この小唄の根幹部分「事は切れても根は切れぬ」色々な事に当て嵌まると思いますしとても意味深です。


小山ゆう先生の描かれた人物「高杉晋作」雰囲気と特徴をとても捉えていると思います。

「お〜い!竜馬」の中でのワンシーンです。黒船に近づこうとして乗ってきた小舟が壊れてしまったのですが…冒頭の「久坂、騒ぐな!!  命などさっさと天に預けてしまえ!!」と最後の「それは俺たちを用なしだと、天が殺すのだ!!」創作のセリフでしょうが溢れんばかりの漢気と覚悟の度合いが如何にも高杉さんらしくてとても好きです。

最も敬愛する松蔭先生を幕府に処刑された後の怒りと深い慟哭の言葉。


そして高杉晋作たる最大の魅力は…

どの様な辛い状況や現実に直面しても物事に対する視点や角度を良い方向へ変えられる柔軟性。黒色さえ白色に変えられる力。これにより常にポジティブシンキングでいられる不撓不屈な精神力を保持できる。幕末の江戸時代でも令和の現代においても思考が別の良い領域へ自然と行ける人が時代の寵児たらん所以でしょう。

同じく「お〜い!竜馬」のワンシーン。勇敢さと風流さと洒落っけと潔さを併せ持てるお人。


最も有名な辞世の句。

「おもしろきこともなき世をおもしろく」


未完ながらこの句で自身の全てを表現できる。それも今際の際で…


「住みなしものは心なりけり」

これは後年女流歌人の人が付け加えた下の句です。

解釈も諸説あるようですが概ね 「この世がおもしろく思うのも、おもしろくないと思うのも、自分の心持ちひとつだ」でしょう。

この境地に100%まではなかなかに至れませんが常日頃から意識して歩んでいこうと思っています。


コウイウヒトニワタシハナリタイ。

そう、いつの日にか。



  



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