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生き辛いヤツは全員Angel Beats!をみろ!

2020/5/27
星海社新書発行の「keyの軌跡」という本を読んで改めてAngel Beats!や、その他key作品を見返そうかなといった心境になったのでとりあえず1クールでお手軽に再履出来るAngel Beats!を見た。余談ですけど私は当時ガルデモをめちゃくちゃ聞いていましたし今でもよく聞きます。

以下感想?

世界観について

まず、開幕一番に音無が目覚める世界に注目してみると、それまでのkey作品とはまるっきり方向性が逆に見える。KanonもAirも日常の中にある非日常感っていうのは存在していたけれど、Angel Beats!においては非日常の中にある日常という世界観をいきなり視聴者にぶつけてくるので驚いてしまった。リトバスも非日常の中の日常ではあるが、それに気付くのはリフレイン以降なので、のっけからここは死後の世界よと説明されるのは、やはりどこか異質さを感じながらも、この見たことのない麻枝ワールドでどんな話が繰り広げられるのだろうかとワクワクしてしまう。

ギャグについて

次に、この作品から切っても切り離せない要素の一つとしてkey(麻枝?)独特のハイテンポギャグである。当時はゲラゲラ笑ってたし今も爆笑しながら見れた。すごい。

このギャグ要素も単純に面白いから入れるとかじゃなくて、死後の世界に行き着いた、死んでも死にきれないような人生を送ってきた人達への救済の一つなんじゃないかなと思った。シリアスを中和するために大量に挿入される計算されたギャグ。アニメのCLANNADで岡崎と春原を中心に展開されるギャグをアニメーションにしたらめちゃくちゃおもしろかったので、それを登場キャラクターを全員アホにすることで、更にテンポを上げ呼吸をするかのように笑いを取るの控えめに言って天才じゃないですか?笑いの申し子。

テーマについて

この作品に限らずなんですけど圧倒的に「生」に対する肯定をしてくれる作品だなぁと感じました。お前の人生はお前のものだし、足掻くのも頑張るのもお前だよって教えてくれる6話は正直めちゃくちゃ好き。後半で音無が生きていて良かったって気持ちを皆に教えようとするのも、自分の人生を認めてあげられるのは自分なんだと言うことを伝えたいんじゃないですかね。正直、人生を総評できるのって死ぬ時だけだし、現実に満足行かなかったら自分なりに頑張ってみようよって優しく背中を押してくれてるような気がする。満更じゃねぇって岩沢さんが歌ってくれてるだろ!!!!!!!!!!自分のやりたいことをやって前向きな気持ちを持って次の輪廻に廻っていくのすごいAirの神尾観鈴っぽさを感じます。

余談ですけど、生前に理不尽な思いをして死んでしまった魂が別の世界で死なないという設定を得てそれをやり直すって構図が昨今流行りの異世界転生モノに似ているなあと思うなどした。時代を先取ってんねぇ!?!?!?

過去作のセルフパロディについて

上にも出しているように、この作品かなりkeyの過去作をオマージュしていると思うんですよね。一番わかり易いのは音無の妹が病弱で冬の寒空の下を一緒に歩くところとかCLANNADのアフターで見た!ってなるし、卒業式で仲間に思いを伝えて消えていくのリトバスじゃん!ってなるし、そもそも死後の世界自体にリトバス感が漂っている。ロケーションがわかるよう画面にテロップが入るのなんかギャルゲーを意識していると思うし、OPなんかもバッチリそういう雰囲気があるんですよね。それまでに培ってきたkeyとしての集大成見せてやろうぜ!って意気込みが今でも伝わってきます。

攻略手順によっては違うルートや結末もあったかもしれないって麻枝准が言っているらしいです。*wiki参照

総評

え、この作品なんかすごくない?当時見たときもすごかったけどkey作品色々履修して自分の頭の中で考えがまとまった今見ると、メタ的な意味でもめちゃくちゃ面白い。おまけにガルデモの歌もいい。人生の主人公はお前自身だ!ってスタンス持って行こうと思います。

皆もGirls Dead Monsterの曲を聴こう!

あと気になったらこの本も買ってみよう(ダイマ)


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