【レポ】東京メガネミュージアムに行ってきました
・創業140周年、超老舗のメガネ屋さん。東京メガネ世田谷若林店の「東京メガネミュージアム<S・T・A・G・E>」に行って参りました。
(以下、メガネミュージアムと表記します)
・東京メガネさんは創業140周年を記念し、『眼器(まなき)』というメガネを販売しております。恐らく現在市販されているメガネで唯一の、紐で固定する江戸スタイル。
・地毛でちょんまげを結い、かつメガネが大好きな私にとって一推しのメガネです。このメガネに出会うまでは、江戸メガネを自作してました。既製品の改造だったりオーダーメイドだったり。
↑私のメガネ歴や自作江戸メガネについてはこちらをどうぞ
・そんなメガネを作られている東京メガネさんのメガネミュージアムという事で、来館予約をして行って参りました。
(来館は無料ですが、予約が必須です)
・メガネミュージアムは、東京メガネ世田谷若林店の2階。予約をして、1階で申し出ると案内して下さります。
・入ると、右も左もアンティークメガネ。めっちゃ声が出てしまいました。
・因みに観覧中は、東京メガネの社員さんがミュージアム内に常駐して下さります。
・解説をして下さったり、こちらの質問に答えて下さるので、一人ぼっちでも安心です。実際めっちゃ助かりました。
・メガネミュージアム内は写真撮影&SNS掲載可能という事で……展示品の一部になりますが、レポとして紹介致します。
・はさみ眼鏡。記憶が正しければ、福井県鯖江市の方の「めがねミュージアム」には展示されてなかったと思います。
・「手で持つタイプのメガネ」の存在は知ってましたが、はさみ✂️型に展開するタイプは知りませんでした。
・形的に、持ち手がそのまま収納ケースになりそうですね。そんな形をしている。
・一番左のはさみ眼鏡は、持ち手が真珠貝製のようですね。螺鈿の類の輝き、大好き。というより、この面積の真珠貝を加工する技術、スゴイなぁ。
・鼈甲(べっこう)の素材元である、玳瑁(タイマイ)の模型もありました。古来よりこの亀さんの甲羅を加工して、工芸品が作られてきました。
※現在は絶滅危惧種でワシントン条約に掲載されている為、獲っちゃダメです
・以前、国立科学博物館の企画展『海』でも見たけど、それよりも近い距離で見れたので感動。
・鼈甲は甲羅のどの部分を使うかによって、色味や希少価値が変わります。
・ざっくりですが、「黒と黄色のマダラ模様部分」より「飴色の部分」の方が希少価値が高いそう。飴色の鼈甲メガネ、現在新品で買おうと思うと「車が買える値段」でした。
・そしてお待ちかね、私の好きな「江戸時代の紐で固定するメガネ」。
・キャプションによると、このタイプは「スパニッシュイタリアン型」と言うそう。私は「江戸メガネ」と呼んじゃってますが。
※わかりやすいので、これからも江戸メガネと呼びます、スミマセン
・一口に「江戸メガネ」と言っても、ブリッジや鼻あてに相当するパーツの形、紐の取り付け位置なんかも違いますね。今後自作する上で、めっちゃ参考になる。
・個人的に「オッ」と思ったのは、この江戸メガネ。中国からの輸入品(?)のようです。
・ブリッジ部分に蝶番があって、折りたためるのもスゴイんですが……紐を通す穴が特殊な気がします。
・今までに観察してきた江戸メガネは、紐を通す穴を開けるためにフレームの一部を太くしていました。分割写真の右側のような感じです。
・この中国式メガネは、フレームの太さが均一で、小さい穴を開けてますね。それも二つ。紐の掛かり方的にレンズの邪魔になってますけど、その辺の使い勝手はどうだったんだろう。
・ただ、この穴の開け方は今後自作する上で参考になりますね。細い紐しか通せなくなるけど、フレームのデザインの幅自体は広がる気がする。
・そんなこんなで、見学を続けていたら……
東京メガネの社長様がいらっしゃいました。
・白山様は眼鏡協会の副理事長も務められており……なんと、昨年のめがねフェス(福井県鯖江市で開催)に参加していた私の事を見ていたそうです。
・そして、このメガネミュージアムがある東京メガネ世田谷若林店で眼器(まなき)を購入した事も覚えてくださっており……今回の私の見学に合わせて来てくださったそうです。
・ここには書けませんが、江戸メガネに関するマニアックな話や、普段のメガネについてのお話をして下さいました。
本当に貴重な機会をありがとうございました……!
・その後も見学を続け……様々なアンティーク眼鏡を堪能致しました。
・眼鏡以外にも、単眼鏡や補聴器などもあり……何度来ても飽きないだろうなぁと。今回は初見の感動が強く昂っていて冷静に見れなかったので、また絶対に行きます。
・以上、簡単ですがメガネミュージアムのレポでした。
・冒頭にも書きましたが、要予約になります。日程など確認した上で、余裕を持ってお問い合わせ頂けると幸いです。