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マガジンガーZ Vol.004 発信


宝塚歌劇団に立ち入り 兵庫の労基署、俳優死亡で

宝塚歌劇団の俳優の女性が9月に死亡した問題で、西宮労働基準監督署が労働基準法に基づき、歌劇団に立ち入り調査していたことが22日、同劇団を運営する阪急電鉄の親会社、阪急阪神ホールディングス(HD)関係者への取材で分かった。

日本経済新聞 2023年11月23日

宝塚歌劇団と労基署って組み合わせも新鮮ですが、劇団員の方々は「どこまでが管理監督下の行為」なのかが一つ、争点になりそうです。いわゆる「自主練」と、仕事としての稽古。厚労省の「労働時間の考え方:『研修・教育訓練』等の取扱い」によれば「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいいます。・使用者の明示または黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は、労働時間に該当します。」とありますので、今回の労基署判断は今後、各種の「自主練っぽいけど全体練でもあるもの・行為」に影響を及ぼしそうで注目です

迫る『建設24年問題』進む人材高齢化

建設現場の人手が足らない。作業員の時間外労働に上限を課す「2024年問題」が迫り、逼迫感はさらに強まる。国土交通省は建設現場に専任の責任者を置かなければならない要件を緩和し、より規模の大きい工事を兼任できるようにする。資格取得に必要な検定試験の受験条件も緩め、人手不足に備える

日本経済新聞 2023年11月23日

建設現場・長距離トラック運転手・医療現場の3点はそろって「24年問題」で揺れていますが、元をただせばどの職業でも同じ「ヒト」が働く職場なのに、なぜか「特例」として残業規制から外されてきた業界。たぶんその当時の業界団体が声をそろえて「うちは特殊だから」と例外を求めたのでしょう。長期的に見れば逆に他業界と同じ労働条件とすることで人材の流動化を促し、求人を容易にする方が苦労もしなかっただろうと思うのですが、なぜか人は安易な解決策(特別扱い・ルールの適応除外)を求めたがりますね。野球でもサッカーでもグローバルルールで動いているから人材もダイナミックに異動できているのにね。もしあなたが独特の「業界ルール」にどっぷり浸かっているとしたら、長期的にはあまり良い結末にならないかもですよ

離職した運転手を再雇用

京王バスはバス運転手の元社員を離職前と同等の待遇で採用する再雇用制度「おかえり採用」を始める。2024年4月から運転手の残業時間の上限規制が適用される「24年問題」が迫るなか、人材確保を急ぐ

日経産業新聞 2023年11月24日

建設現場・長距離トラック運転手・医療現場の3点はそろって「24年問題」で揺れていますが、元をただせばどの職業でも同じ「ヒト」が働く職場なのに、なぜか「特例」として残業規制から外されてきた業界。たぶんその当時の業界団体が声をそろえて「うちは特殊だから」と例外を求めたのでしょう。長期的に見れば逆に他業界と同じ労働条件とすることで人材の流動化を促し、求人を容易にする方が苦労もしなかっただろうと思うのですが、なぜか人は安易な解決策(特別扱い・ルールの適応除外)を求めたがりますね。野球でもサッカーでもグローバルルールで動いているから人材もダイナミックに異動できているのにね。もしあなたが独特の「業界ルール」にどっぷり浸かっているとしたら、長期的にはあまり良い結末にならないかもですよ

日本郵便、水素トラック導入

日本郵便は水素燃料電池(FC)トラックを導入する。輸送網全体の二酸化炭素(Co2)排出量「スコープ3」を削減する動きが強まるなか、脱炭素に向けた動きを急ぐ。FCトラックは日本通運や西濃運輸も導入を進めている。電気自動車(EV)より補給時間が短く、航続距離が長いFCが脱炭素への一つの潮流となりつつある

日本経済新聞 2023年11月24日

比較的大きく扱われている記事なのですが、「ついにFCシフトか!」と期待したら「29年までに3トントラックを9台」ですからね。もう乾いた笑いしか出ませんね。先ほどの「おかえり採用」の背景にある24年問題。あるいはそれがなくても長時間労働を前提とする働き方に人は集まるのか?という問題を残したまま「排ガス問題」だけ論じても仕方ないだろ?としか感じず。EVの問題として「充電時間」を挙げていますが、夜間は充電時間に充てて「トラックは充電中で動かないから働かない」と強制的に労働時間を制限した方がよほど現実的な脱炭素に見えて仕方ありません

薬販売、対面義務を撤廃 ビデオ通話・ネットで完結

患者が薬局に出向かなくても薬を手に入れられるようになる。厚生労働省は対面販売の義務が残っていた一部の薬について、ビデオ通話による服薬指導を条件にインターネットでの購入を2025年以降に認める。市販薬は全面的にネット販売が解禁されることになり患者の利便性が高まる

日本経済新聞 2023年11月24日

今回も対象はOTCだけで相変わらず処方薬は対面販売が前提なのですね。対面販売義務の意味と必要性をきちんと考えてほしいですね。というか今の対面販売、本当に機能してますか?毎回「お薬手帳は持ってますか?」って聞いてくるだけで、別に「調剤」はしてないからね。人と処方薬を確実に紐づけ、薬害を防止することが目的ならマイナンバー使うのが一番確実と思うのですがダメなのですかね?

ホンダ本社刷新 40年前の設計者が語る宗一郎氏の思い

ホンダが本社を置く東京都港区の「HONDA青山ビル」が立て替えられる。創業者の本田宗一郎氏のこだわりがちりばめられた建物で、宗一郎氏と今のホンダの接点ともいえる。自動車業界が脱酸素という新たな課題に向き合う中で、同ビルも形を変えて歩み始めることになる。「一報を聞いたときは、しおれたような気持になった」。青山ビルに設計の責任者として関わったARX建築研究所代表の松家克氏は建て替えについて率直な思いをもらした

日経産業新聞 2023年11月24日

たった40年でつくりかえですからね勿体ない。ってか今のホンダにそんな余裕はあるのですかね?そんなことを考えたり決定したりするより、もっと本質的な問題があるのではないですかねぇ?自動運転とかEV化とか。何かで筋道をつけて新しい時代に向け刷新するならともかく、今の混迷した売れ行きも低迷したホンダで、そんなたかが本部機能に金使っている余裕あるのかね?という気しかしませんね。記事中でホンダ社長の三部氏は「最新のIT設備を備えた本社にしたい」とコメントしていますが、そんなの今から作るのだから当たり前すぎて恥ずかしいコメントを残されても困るよな、って感じ

浮世亭から

今週は宝塚歌劇団に労基署のカチコミが一番インパクトありました。そこから改めて新聞を眺めると「長時間労働を前提とした制度の崩壊」が目につきましたね。働き方改革というか労働力が切実になって「人を大切にする会社」が貴重な労働力を独り占めする時代になりつつあり、24年問題では医療現場も混乱しているようですが「わかりやすい働きやすい職場」を提供できる医療機関が優秀な医師を独占するようになりそうです。あとは「本当に人が必要なのか?」って仕事。AIが人から仕事を奪うと言われていますが、それではなく「ヒトでない方がよさげな仕事」をAIに移管するというのが本質ではないかと。例えばAIとビックデータとマイナンバーの組み合わせで調剤問題は解決できそうですし、そうすると既存の通販と組み合わせると薬剤(在庫)の適正在庫・流通も実現できそうで、今みたいに風邪ひいても咳止めが処方されないなどの問題も抑制できるのではないかと感じますね

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