
映画感想『傷物語』※ネタバレ注意

昨日見た映画は1月12日から劇場公開の始まった映画『傷物語-こよみヴァンプ-』でした。
2016年に三部作として劇場公開された傷物語を一つにまとめた傷物語の決定版。三部作の冷血編を上映していたころに私はこのシリーズのファンになったわけであり、なんと前作から6年近くたっているとのことです。
当時はまだ中学生でしたね……
まず最初に言っておきたいことは、「三部作を見た人も見てください。」ということです。完全に別物です。
監督の尾石さんがパンフレットでも語られていますが、多くのシーンが新しく作られており、音楽も刷新されており、声優さんの演技すら新しくなっている部分があります。
なんなら今作を見る前に三部作を見て、小説を読んでから来てもかなりおもしろいと思います。どこを変えたのかという部分にこそ今作の意味が見えてくると思うので。
ただそれと同時に2時間半になっているため削られている部分があります。
この部分の是非は人によって分かれると思いますが、私自身はパンフレットでの尾石さんのコメントを見て十分に、十二分に納得しました。
細かく感想を書いていきます。
今作は何よりシリアスに作られており、ホラーテイストがかなり強くなっています。序盤から重苦しく、常に雰囲気は暗く作られており、まさに阿良々木君が良く作中で言っている『地獄』が表されています。
この部分は新たに追加されたシーンや音楽の影響が大きいです。
パンフレットは皆さん当然買っていると思うのでその内容も含めて話しますが、主題歌含めてほとんどが刷新されたと尾石さん鶴岡さん神前さんの対談でも言われています。
また、羽川との会話シーンがほとんどカットされてしまっているのもかなり大きいです。
出会ったシーンにドラマツルギー戦前、ギロチンカッター戦前のパンツをもらうシーンもないです(この映画だけ見た人は結物語の時困惑しそう)。
これもかなり大きいです。阿良々木君が唯一気を抜けるあの時間がないせいで常に息ができないような気分でした。
ただ、監督も言われている通り統一感が出て引き締まっており、より緊迫した怖さが出ていたと思います。
また、新たに追加されたシーンと音楽もかなり良いです。
そもそも、三部作の傷物語はフランス風でオシャレさがかなりあったのですが、今作はポスターなどから見てもわかる通り結構和のテイストが多かったり、音楽もよりクラシカルな音楽が多く、かなり重厚感のある体験ができました。
あの神前さんをはじめとした音楽と声優さんの演技を映画音響できけるというだけで既に見る価値がありました。
なによりエンディングの『etoile et toi』この曲本当に傷物語に合っていてびっくりしますよね。何度聞いてもエンディングで涙が出る。
今回は新作アレンジでなんと高田龍一さんが編曲されたとのことで、流石としか言いようのない今作に合わせた素晴らしいアレンジでした。
相変わらずMONACAのみなさんは格が違いますね。
大好きな神前さんに高田さん、帆足さん、みすみゆりさんが今作に参加されており、相変わらずの神曲の数々に惚れ惚れさせられました。
というわけでこれ以上書いてもあれですので、この辺で終わっておきます。
物語シリーズを見てきた方、これからみようか悩んでいる方、ここから見始めようという方全てが満足できると思います。
もう一度見に行くつもりです。それまでにアニメの方も小説も読み返しておきたいけど。
ちなみにアニメのほうは花物語の途中です。刀語も見たいなぁ。
というわけで最後まで読んでくださりありがとうございました!

左側が新たに買ったやつ
BGM from 『etoile et toi』『etoile et toi edition le branc』『日本壹長イCM』
ブギーポップ見た時から書いてみたかったやつです……