VCT PAC 日本チームの試合感想・戦術考察「ZETA vs DRX」MAP1 ASCENT
WEEK1 DAY1「ZETA vs DRX」
VCT PACIFICがいよいよ始まり、期待されていたフランチャイズリーグということでせっかくなら毎週リアルタイム(アーカイブの日もある)で見ていた人の感想を残してみようと思ったので、これから不定期で試合の感想やらを更新していこうと思います。
DAY1 「ZETA vs DRX」試合前
一戦目がおそらくこのリーグでの期待値上位2チームということで、ZETAファンはLOCKINの負けからどうなったのだろうということも含めて、全体的にそわそわしていたと思います。
大衆の予想はDRX一色。個人的にもLOCKIN含めて最近のパフォーマンスは世界でも5本の指に入るといっても間違いないと思っているので流石にDRXかなと思っていました。
MAP1 ASCENT(PICK:DRX) DRX 13 - 5 ZETA
MAP1 ASCENTの感想
まさにDRX!!みたいな試合展開でZETAは序盤以外何もできず終わってしまったというのが第一印象でした。サプライズとしては間違いなくFoxy9のスタメン入りでしょうか。LOCKINでは出場せずでしたが、座を勝ち取り見事開幕スタメンで圧巻のパフォーマンスを見せてくれました。ZETAはLazさんがIGLを務めるようになったということや、韓国入りして日が浅いなど理由はそれなりにありそうですがまだいろいろ調整中といった感じで内容的にも不完全な試合となってしまってましたね。
戦術考察
まずはキャラピック。はい、いつものですね。BuzzではなくFoxy9のジェット、CrowさんとLazさんのキャラ入れ替えくらいで、新キャラのゲッコーとかサプライズはありませんでした。
この先はおもしろかったり、気になったラウンドをまとめていきたいと思います。
前半 DRX Attack ZETA Defence
ラウンド1(ピストルラウンド)
DRXはLOCKINでもアセントの攻めピストルは全く取れていない印象でしたが、今回も取れず。入る際にスキルをきれいに使い切っちゃってるのが致命的なのかBを開けてリテイクにしたZETAが上手く取りましたね。
ラウンド5
ZETAはAメインを3人(ジェット、KAYO、オーメン)で強気に当たり積極的にエリアを取りに行く動きを見せました。
この段階でAメインをとれるとかなり有利に守れるのでとてもいいですね。LAZさんのリスからのリコンも見事に刺さり相手の人数把握やキャラ把握を困難にしたと思われます。
ソーヴァオペも意表をつけてかなりやりたいことを通せたラウンドだと思いました。(最初で最後でしたが…)
ラウンド9
主戦場がミッドになったこのラウンド、ミッドに全意識を向けていたZETAとは対照的にDRXはかなり広範囲にエリアを取っていました。
そのせいでラウンド後半はZETAがミッド以外の情報、RbとMaKoの位置情報が全くないため後手に回ってしまいました。
またサイトリテイクでZETAは大きなミスをしてしまいました。
キルジョイのロックダウンをお互いに使用する場面、DRXはリテイクを遅らせるロックダウン、ZETAは相手をサイト中から追い出すロックダウンを使います。この時点でサイト中にいれない上、人数不利のDRXはかなりのピンチになるわけです。
しかしZETAはこのロックダウンを守らず、MaKoに当然のように破壊され一転してZETAは時間にも配置的にも不利になります。
DRX側はロックダウンを壊さないと詰みですからなんとしても壊しに来るということは簡単に予想できたはずであり、人数有利なのに誰一人ロックダウンを守る射線を通していないのは大きなミスと言えます。
冷静に判断できなかったZETAと最後まで冷静だったDRXの差が大きく出たラウンドでした。
ラウンド10
ラウンド序盤にZETAは速めのBラッシュが来ることを察知します。そしてAサイトから急いできたKAYOのウルトで完璧にラッシュを止めることに成功します。
ただ全員がBに寄ってしまったことがこの先ZETAを苦しめることになります。
DRXのローテーションを察知したのですが、なぜかこの場面ジェット以外が全くついてこず、だれにもカバーされないままジェットが倒され、ガーデン+Aショートのエリアを渡してしまいます。
コミュニケーションエラーだとは思いますが、かなりもったいないミスになりました。
また、ラッシュの時点でB4、A1配置にせず全員が寄ってしまうのもあまりよいとは言えない動きだと思われます。EMEAでも最後まで1人Aに残り、だめならキープというラウンドは多々見受けられ、特にウルトなどで止められる可能性の高い時こそそのあとを考えて動かないと、相手が止められる想定だった場合後手に回ることになります。
ラウンド12
この試合のZETAの守りはラウンド5以外基本的にエリア取りに消極的で、このラウンドでもその点が見られました。
残り50秒の時点でZETAはどこのエリアも取れていません。そうなるとAでもBでもDRXのまとまったラッシュに対抗する術はなく、難しいラウンドになってしまいます。キルジョイのガジェットを壊しに行くなどしてプレッシャーを与えないとDRXはのびのびプレーできてしまいます。
この辺はLazさんのIGL次第なのかはわかりませんが、ドライでずかずかエリアを取ってくるLOUDやNAVI、FNCなどを見習う余地はあると思えますね。
前半総括
DRXはまとまってエリアをとり、きれいにサイトを攻めるといういつも通りながら圧巻の前半でした。
ZETAは序盤以外で基本消極的でDRXの動きの後手を常に取らされていることと、たまにみられる判断ミスが相手に突かれたことでラウンド差をつけられてしまったなという印象の前半でした。
後半 DRX Defence ZETA Attack
ラウンド13(ピストルラウンド)
ZETAはAラッシュを仕掛けようとしていますが、DRXは予測済みなのかキルジョイオーメンの対ラッシュ組をAに置けています。(すぐにKAYOが寄れてるのも想定していたからな気もします)
そしてBメインではジェットが完全にエリアを確保しており、こうなるとあとはスキルを返すだけでDRXは戦闘を有利に進められます。
(このジェットの動きがZETAにも必要)
ラウンド15(DRXエコ)
このラウンドはDRXの相手の動き予測とスキル返しなどすべてが完璧なラウンドでした。完全にZETAは掌の上という感じで見事なラウンドを見せつけられました。
ZETAはミッドのアラームボットを壊すところまでは従来通りのいい行動でした。
しかしそのあと、DRXはドローンでミッドに来ていないと確認しすぐさまAショートに人数をかける動きを見せます。(エコだから思い切った行動にでたのかもしれませんね…)
こうなったらどうしようもありません。
Aショートはパラノイア+KAYOのフラッシュカバーで守り切り、Aメインからオーメンを倒しに行くとジェットがカバーの射線を通している状況。
ZETAはどうすればよかったのか正解はわかりませんが、あえて思うところがあるシーンを上げるならAメインにドローンを使ってしまったことでしょうか。武器有利でもあるのでドライorダブルピークでメインを取り、サイト中用にドローンを残しておきたかったかなとも思いますが、このラウンドはZETAの不備というよりDRXの読みと動きをほめるべきだと思います。
ラウンド16(ZETAエコ)
ZETAはラッシュを仕掛けるのですが、DRXの配置はB1:A4です。
武器有利なのもあるとは思いますが、対ラッシュはこの人数配置が良いと思います。
ラウンド17(ZETA微エコ)
序盤ミッドでのトレードがあり、そこからいったん落ち着くことでZETAは上手く人数有利をつくれました。
ただMaKoがちゃっかりワインに入っており、こういう動きができるのが強いプレイヤーって感じがしますね。実際メインで生き残るだけでかなりDRX有利になるんですが、今回はSugarZ3roが上手く対応してラウンドを取れました。
ラウンド18
序盤のオペレーター1ショット2キルで万事休すといった状況になりました。こういう動きを相手の大一番でできる選手は強い。
最終的にジェットのACEで試合終了となるんですが、それにしてもDRXデビューでこのパフォーマンスは昔日本リージョンにいたのでわかっていたとはいえ恐ろしいですね。
後半総括
ラウンド差もあるため終始強気に動いていたDRX、ZETAはやりたいことすら見せれずゲームセットになってしまいました。
戦術というよりはいかに積極的にドライでエリアをとれるかが現代VALORANTでは大切だと考えているので次は積極的な姿勢がみたいと感じました。
MAP1 ASCENT 感想考察まとめ
改めてDRXが強いと思い知らされる試合でした。ZETAはまだ調整不足感も否めないですが、積極性(ドライでエリアを取るなど)で負けてる部分が多いと感じました。こういう点は慣れや調子も関係してくるのでリーグ戦ということもありどんどん良くなっていくことを期待したいです。
DRXに黒星をつけれるチームはいるのか?と本気で思っていますが、長いリーグ戦なのでそこらへんも楽しみに見ていきたいと思います。
第2マップはまた別でまとめようと思います。
最後まで読んでくれた方いらっしゃいましたら、ありがとうございました。
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