Vol.23 【非デザイナーの方へ】相手の土俵で同じ鍋のちゃんこを食う
まちの新しいシンボルを作るために、デザイナーが美唄に来てくれました。
僕自身デザイナーの方とがっつり仕事をするのが初めてで、特にコミュニケーションにおいて学ぶことが多かったので、デザイナーと協働する際に大切だと感じたことをお伝えできたらと思います。
デザインを専門としない方が、デザイナーと仕事をするときの参考になれば幸いです。(最終的には、それはどんなコミュニケーションにも共通しているよね、というところに着地できたらと思います。)
一回目の訪問は、まちの雰囲気を知ってもらう
実は今年の6月にも、デザイナーのHさんに一泊二日で美唄に来てもらっていました。まちの文脈に沿ったデザインをしていくためには、Hさんにも美唄の雰囲気を知ってもらう必要があると考えたからです。
そのときは、市長が半日つきっきりでまちを案内をしてくださり、そのまま夜の美唄焼き鳥までご同席いただきました。Hさんも市長の熱い想いが伝わったんじゃなかと思います。
二回目は、写真撮影
そして今回は、まちの写真を撮ってもうらうために、二泊三日で来てもらいました。この写真は、今作成している美唄のシンボルをイメージで伝えるためのものです。
まだ方向性が固まってはいないのでイメージと合わないものもでてきてしまいますが、冬に入ってしまうと真っ白の画だけになってしまうので今のうちに。ちょうど稲刈りの時期だったので、農家さんを中心に回りました。
ちなみに僕はカメラを使えないので、完全にカメラアシスタントです。笑
いざ、写真撮影。しかし、、
美唄についてすぐ撮影現場に向かいます。事前に撮影協力者には、ざっくりとした趣旨を説明をしてアポを取っていました。
さっそく撮影を始めようとすると、Hさんから
「どんなテンションが画が欲しい?」「ここでは何を伝えたいんだっけ?」
と聞かれて、的確に答えられませんでした。
たくさん素材をとっておけばどうにかなるだろうと思っていたところも一部あり、〇〇を伝えるために●●なシーンが欲しい、というところまで詰めきれていなかったのです。全部のシーンを撮ることは不可能だし、後でこういうイメージのものが欲しいと言ってもありません。
見せ方に関しては、デザイナーの領域であると勝手に線を引いてしまっていました。でも本来、何を伝えたくてそのためにどんなイメージが必要か、は僕のデレクションの役割でもあるはずです。それをしっかり理解していなかったので、Hさんに任せきりになってしまったのです。
その結果、協力してくださっている方にもポーズの的確なお願いができず迷惑をかけてしまったり、欲しかったシーンはすでに終わっていて当日撮影できないというトラブルもありました。
素人だからと言ってデザイン面に関与しないのではなく、その前の段階の設計で考えていることをデザイナーとも共有することが大切だと反省をしました。また最低限のことに関しては、撮影協力者にも伝える必要があります。
良いデザインは、良いコミュニケーションから
ふと、この話はデザイナーとのやりとりに限らないんじゃないかなとも思いました。
誰かと何かを一緒に進めていくために、自分の考えを伝え、相手にわかるようなコミュニケーションを取る。自分は詳しくないからと言って線を引かず、相手の領域にも自分ができる形で関与をする。
お互いがそういったアプローチをとることで初めて、足し算以上の相乗効果が生まれ、よりよいものが生まれるんじゃないでしょうか。
最後に上司から教わったことを紹介します
デザインの領域を超えて、より良いものを作るためには、背景を含めた情報の共有がとても重要なポイントであると今回身を持って実感しました。
これからも地域との協働を進めていくために、コミュニケーションを追求していきます。