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アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供しているメディアです。

今回取り上げるテーマは「頭部」すなわち「あたま」です。

運動指導の際、あるいはご自分のパフォーマンスアップを目指す際のご参考になれば幸いです。


頭の重さって?

頭の重さは個人差がありますが、だいたい体重の10%程度が平均的な重量と言われています。

体重が50㎏の人であれば5㎏ということですね。

この平均値というのはあまり意味のない数字でもあり、個人によってグラム単位で確実に体重に対する割合は変わってきますし、肥満体の人であればその割合は低くなることでしょう。

しかしいずれにしても、直立で立った時に最も高い位置にある頭部が、それなりに重たいものであるという認識を持つことは、とても大切です。


頭の位置は正常か?

頭部は言わずもがな、脊柱(背骨)の上に乗っかっています。

もう少し具体的に言えば、頸椎の上に乗るということになります。

ここで問題になるのは、現代人の頭の位置が往々にして正常な位置にないということです。

その理由として考えられるのは、例えばスマホやPCの触りすぎです。

どうしても首が前に出てしまい、頭部が正しく頸椎の上に載っていないのです。

これによって、首の後ろから肩にかけての筋に不自然な緊張が走り、それが肩凝りや、頭痛などの原因になるとも考えられています。

またおおむね体重の10%もの重量のあるものの位置がずれるということは、それだけ他の部位、例えば腰や膝などにも悪影響を及ぼしていると考えてよいでしょう。


つまり、頭を正常な位置に戻すと、身体の不調が改善されるかもしれないという見方ができるということです。

改善の為のテクニックなどはここで述べることはありませんが、機能解剖学の本などをお持ちであれば、今一度頭部や頸部の骨や筋について目を通しておくと、色々と対処法を考え付くかもしれません。

日本人の多くは肩こりや腰痛といった悩みを抱えています。

運動指導者としてそのお悩みに答えないわけにはいかないでしょう。


頭の重さを活かす!

スポーツにおいて基本と言われる「走り」に関しては、頭の重さを利用して重心を移動するということも考えられます。

例えば頭を前に動かせば身体は前に行こうとします。

走るということを考えると、その頭の重りに任せて進みたい方向に進むイメージがあればよいかも知れません。

他の方向に動かす場合も同じです。

ちなみに、顔が傾いてしまっているとそれだけで身体のバランスが崩れていることになりますから、普段から顔を真っすぐしておくことは大切です。


解剖学の授業では飛ばされがちな頭部

顎の関節を除くと、頭部の骨はあまり大きく動きませんし、一般的な機能解剖学の授業では少々雑な扱いを受けがちな部位です。

しかし、これまでに延べてきたように、頭部に対する理解はとても重要です。

これを機に学びなおしてはいかがでしょうか。


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