私が主宰を務めております運動指導者向けの勉強会CRACKでは、毎月医師から学ぶ解剖学という講座を開講しています。
そしてその講座で学んだ部位の調整等についての実技講座もご用意しております。
こちらのnoteでは、その講座の内容を簡単に振り返っています。
少し前の話になってしまいますが、令和6年2月度の医師から学ぶ解剖学は「顔面から鼻腔、副鼻腔」という内容でした。
一般的な運動指導者向けの講座ではほとんど触れられることのない部位ですが、「全身は繋がっている」という考え方に照らせばこれらの部位だって運動指導するにあたって当然重要です。
特に鼻呼吸が出来ていない人は多く、口呼吸になってしまっていることで体調を崩したり睡眠の質が下がってしまったりというところから、パフォーマンスが下がってしまっている可能性があることは、学習者ご自身にご理解頂きたいところです。
鼻呼吸が出来ていない人は、意識的に鼻呼吸をする必要があります。
もちろんこれは普段の生活の中で、何度も何度も意識して取り組めばよいことです。
運動指導の場では、そのきっかけとなる案内が出来ればいいのではないかと思います。
鼻から息を吸うことで空気が鼻の中で温められるので、気道が不必要に冷やされることがなくなります。口呼吸だと冷えた空気がそのまま気道に入ってしまうのです。
また口呼吸ではいわゆる風邪の原因となる物質が直接喉に当たってしまいますが、鼻呼吸であれば鼻毛がフィルタになってくれます。
他にも鼻呼吸することによって脳が冷却されるというメリットもあります。
頭がすっきりしないという人は、口呼吸になっている可能性があるでしょう。
と、この様に鼻呼吸のメリットは枚挙に暇がありませんが、そもそも鼻の形が崩れてしまって空気の通りが悪くなっているから、その代償として口呼吸になっているというパターンもあります。
これは鼻すじを真っすぐ(顔を真っすぐ)になるように調整することと、鼻腔を開放することで、ある程度改善が可能です。
経験談でしかありませんが、私のお客様でもこの調整を積極的に取り組まれた方は、睡眠時無呼吸症候群の兆候がなくなったらしく、睡眠の質が高まり寝起きがスッキリするようになったとのことです。
また全身持久力が必要とされるスポーツをされている方にも同様にご案内したところ、「息が楽になった」とのご感想を頂きました。
こういった良い反応を引き出す為に、「全身は繋がっている」という鳥の目と、解剖学という虫の目の2つの目を備えておく必要があるのが運動指導者であると私は考えています。
解剖学は言わずもがなとても大切です。
しかし解剖学に没頭していまうと、どうしても虫の目だけで見てしまって「木を見て森を見ず」状態になってしまいがちです。
「木も見て森も見る」習慣をつけることが大切ですね。
こんな風にひとつの部位を学んだ時は、それが他の部位や一見関係なさそうな話とどう繋がっているだろうかと考えていくのも面白いものです。
CRACKではそんな話を展開しています。
もしご興味のある方がおられましたらお問い合わせください。
月額3300円です。
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