KOK2023勝手に応援企画(8)「REIDAM」
コラムニストでありラッパーでもあるハハノシキュウさんが執筆したレポートの中で「ストリートの流儀を問う戦い」を見せたREIDAMさん。昨年見せた同じステージで、今年は九州MC Battle代表として出場する。
彼もまた、福岡という土地で根を張りそして活動をしてきた気骨あるラッパーの一人である。
MCバトル最盛期手前から活躍
彼を調べていたら、2013年に行われたUMBにまでさかのぼる。のちにUMBで準優勝し、今大会にも出場する句潤さんとのバトル動画が出てきた。句潤さんも若いなぁ。
格好は常にファットでいかにも昔からいるB BOYの出で立ちの彼は、この10年経った現在も骨太にしかも精力的にラッパーとして活動をしている。インスタグラムに並ぶライブ活動や曲のリリースの多さ。そういったところからも彼の精力的な様を感じるし、また裏切らない実績を持ち続けている。
その活動についてはフィメールながらUMBに出場して気骨あるラッパーである椿さんも認めるほどだ。
また、今年に入ってもSKJさんとKOK2023全国大会決勝で再々延長にまで及ぶ激闘を繰り広げ、惜しくも敗れたもののラッパーとしてのプロップスを大きく上げた。
「わかるか? これが本物だよ」
その通りで、文字通り彼は「本物のMC」だ。
KMBという独特な風土を勝ち上がってきた
そしてそれは今年九州MC Battleにて結実した。かつての小倉からさらに発展したこの大会は、よりさらに洗練されている。
近年北九州市は急激な人口減少が相次いでいて、都会的な暮らしができると謳われながらもどこかにアンバランスさが隠れている。
旧小倉市の一つである小倉北区では、あまりにも報じられないほど凄惨な殺人事件である「北九州監禁殺人事件」が起きたことでも知られており、やはりそういった部分でも独特な空気が内包されている地区である。
そういったアンバランスな地方都市にはやはりHIPHOPは根付きやすい。思うと、舐達麻がレペゼンしている熊谷も、口喧嘩祭が行われる岐阜も。町並みは立派でも、それは駅前だけだったり、どこか活気が無かったり。そうした中にまたHIPHOPは生まれ、そして育まれていった。
かつては西日本を代表するMCたちが集まっていたが、名の知れたMCたちが制していく中で、今では全国各地からMCが参戦するようになり毎年小倉のストリートを沸かせている。その激戦を勝ち抜いてきた彼は、九州独特のカルチャーを引っ提げて東京にやってくる。
大阪に拠点を移し、現在も精力的に活動する彼が見せる「様」に期待だ。
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