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KOK2024勝手に応援企画(7)Red Bull ROKU MARU代表「輪入道」

バトルというと8小節×2から4ターンあるいは、16小節×2ターンで行われることが多い。ある意味究極のスタミナ勝負となるわけだが、かつては違った。

B BOY PARKまで遡ると、小説ではなく60秒1ターンで行われていた。
レジェンドでもあるKREVAさんがICE BAHNの玉露さんと戦ったバトルでは1分間の制限時間の中でお互いにディスをする形で行われていたのがYouTubeでも流れているので、興味のある人は是非チェックしてもらいたい。

さて、そのB BOY PARKでのトラブルから漢さんは学び今のバトルの形式を思いついたという経緯もあるが、ある種原点に返った感さえあるRed Bull ROKUMARU。意外な男が頂点に立った。


Red Bull ROKU MARU

60秒×2ターン小手先効かないデスマッチ

フォーマットは一般的な「8小節」ではなく「60秒×2ターン」。一度フリースタイルダンジョンでも行われたことがあるが、アカペラだったこともありやりづらさというのがより増していた。

しかし、60秒という長尺と小節で切られることが無いために何よりも重要になってくるのが16×2以上のスタミナと、高いビートキープ力、そして即興性が問われてくる。つまり、ラッパーとしての体力と本質的な力が何よりも求められる。何より重要なのは「音楽性」の高さ。これが何よりも重要となってくる。

前回大会ではKOK王者でもあるMOL53さんと、戦極MC battleでは司会も担当するMAKAさんが決勝まで残ったがどちらも音楽性が素晴らしく、また様々な引出しを持った優れたMCであることを証明してくれた。

そんなMCとしての「本質」が現れた大会で優勝したのはMCバトルで「最強」を誇るあの男だ。

輪入道

変幻自在のラップ道

しばしばいわれているMCバトルの能力の五角形があったとしたら一番どれもバランス良く、そして高いと言われているのが輪入道さん。対話をやらせてもスキルで勝負させても。どれも高いレベルで相手を打ち倒すことができるのが輪入さんのすごさでもある。

スタイルとしても早口で言葉を詰めながらも言いよどむことがなく、リズムキープする力も高い彼はMCバトル黎明期から強豪として知られ、特に2018年で一時的にお休みしていたTHE 罵倒でも圧倒的強さを誇っていた、千葉を代表するMCとして名高い存在。

また楽曲でも自伝のタイトルにもなった「俺はやる」や「徳之島」といったヘッズならば知っている名曲をリリースし続け、MCとしてだけでなくアーティストとしても世間で名の知れた存在となっている。

一見強面の外見に見えるが、大変に礼儀正しく男気溢れる人物でもあり、そういった部分がバトルで見え隠れした結果コロッと負けてしまうことも少なくはない。しかし、一瞬でも噛み合う相手が見つかればそのバトルは間違いなく人を感動させ驚かせることに間違いはなく、一気に会場の熱を持っていく爆発的な力を秘めている。そうした面も含めて輪入さんは魅力的だと思う。

ただ驚いたなあ。Red Bullで勝ち上がるとはまさか思いもしなかった。一番程遠い所にいると思っていたが、改めて輪入さんの総合力の高さを知った。

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