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第101回箱根駅伝出場校紹介(8)「創価大学」

歴史を越えた挑戦が続く創価大学。前回大会ではドーピング違反などがあり失格処分を受けてしまったものの2番手でゴール。今シーズンもどの駅伝でも高い安定感を誇り上位校にくらいついています。

決して駅伝を語る上で目の離せない存在となってきた同校を今回はご紹介。


創価大学

1971年に日本の仏教系宗教団体の一つである創価学会の第3代会長であった故・池田大作さんによって設立された。当初は1973年に創立予定であったが、1968年の創価高等学校卒業生に合わせる形で設立されたという経緯を持つ。

当初は文系学部のみであったが、のちに工学部・看護学部・国際教養学部などが設立され、現在は文理合わせて8学部10学科を擁する総合大学となっている。なお、母体が宗教法人の創価大学ではあるが、必ずしも信者である必要はなく、また陸上部に入部している生徒たちはスポーツ推薦として入学してきた方がほとんどという。

卒業生には芸人のナイツの二人や長井秀和さんがいる。

また、野球部も強豪として知られており、日本ハムで守護神を務めた田中正義選手に小谷野栄一さんや野球YouTuberのトクサンは同校の卒業生として知られ、ヤクルトのライアンこと小川泰弘投手に倉本寿彦選手も有名だ。

チームの特徴

出雲駅伝 4位
全日本大学駅伝 4位

出雲・全日本ともに4位と極めて安定した成績を残しているが、特筆すべきは出雲駅伝では留学生がアクシデントで起用できなかったにも関わらず4位に入っている点。

また、全日本でもムチーニくんは5区と繋ぎの区間を走らせるなど、留学生に依存しない駅伝が徐々にできつつある。例えば、97回大会のような大荒れの天候になった際、創価大学が一気に箱根路でトップを走ることは十分に考えられる。

ダークホース候補に着実になりつつあるのが楽しみだ。

監督

榎木和貴

中央大学時代は4年連続区間賞を獲得、中央大学が最後に総合優勝を達成した際のメンバーとしても記憶に新しい。
卒業後は旭化成でも活躍。2004年から指導者として活動し、2011年にはトヨタ紡織陸上部の監督に就任。

女子陸上競技を見ていた背景から、コミュニケーションをこまめに取る人物として知られる。2019年に創価大学の監督として就任すると、たった1年で創価大学初となる箱根駅伝の10位以内のシードを獲得し、前回大会では2位。温和でまじめな人柄から選手たちの信頼も厚く、また他大学の監督からの評価も高い。

「負ける気がしねぇ」プレイヤー

山口翔輝

新入学早々、高いポテンシャルを証明してきている1年生ランナー。大牟田高校時代は全国高校駅伝で3区区間4位の好走を見せ、それを引っ提げる形で創価大に進学すると、早くも出雲駅伝でその才能の片りんを見せつける。

エースのムチーニくんを欠く中、3区で区間7位と力走を見せて実力を証明すると、全日本でも4区で区間8位とまずまずの結果に。思うと創価は榎木和貴監督就任以後からゲームチェンジャー的存在が常にいて、結果として箱根での安定的な結果を得る何よりの要因となってきた。

例えば、山口くんが高校の先輩にあたる太田蒼生くんのようなゲームクラッシャーになるとしたら……。念願の箱根優勝にぐんと近づいてくると思う。

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