98回箱根駅伝の各大学展望。
歴史上類を見るような高速駅伝となるかどうかはまだ不透明だが、風が強かったという要素はあってもあれだけ序盤でスピードが抑えられたのは順天堂大学の三浦くん対策か。
だが、12月29日に出された区間エントリーでは三浦くんは補欠に回っている。往路序盤でゲームチェンジャーとして起用するのか、それとも1区なのか。いずれにしても1区はこれまで以上に「スピードランナー潰し」が起きる可能性も考えられるかと。駿河台大学のブヌカくんなら気にせずに引っ掻き回してしまうかもですけどね。
それでは各大学展望行ってみよう!
駒澤大学
前回優勝校ではあるが、1区は15位と出遅れている。元々1区はそれほど強い選手を使わないのだが、スローペースになると願ったり叶ったりか。5区と6区の山対策にも注目したい。大八木監督の「秘密兵器」、誰なのかが気になる。
創価大学
選手をじっくりと育て上げることに定評のある榎木監督は、おそらくじっくりと確実に箱根へと向けて選手を仕上げているはずだ。同じくスローペースになれば創価大学の「強さ」が活きる駅伝となるだろう。山対策は万全と見て良いだろう。
東洋大学
下馬評は必ずしも高くはないが、東洋大学の真骨頂は決して前評判が高くないときでも「強さ」を見せられるところにある。スピード駅伝となると極めて難しい展開も予想が付くが……。5区までに1位に近いところにできる限り居たいところだ。
青山学院大学
実力だけで言うならば、ダントツで突き抜けている。間違いなく優勝候補の筆頭と言っていいだろう。岸本くんの復帰、近藤くんの成長。全日本での悔しさ……。様々あるが、懸案事項は飯田くんをどこで起用するか、ということだろうか。
東海大学
厳しい駅伝となるだろう。とはいえ、直近の記録会ではきっちりと仕上げてきている印象で、高望みさえしなければシードは狙える布陣と言える。一方で、そのためにはミスをしないことが不可欠。特に往路序盤でブレーキが発生すると厳しい。
早稲田大学
主力選手が万全かどうか、という部分も鍵を握る。特に8区に千明君を起用したのは、相楽監督が何を考えているのかが分からない。主力にけが人が出たか、それとも本当に万全な面々で挑んでくるのか……。実力通りならば、当然上を狙える。
順天堂大学
三浦くんと野村くんをどこで使うか。長門監督はあえて隠すことで、いきなり他大学に仕掛けを作ることに成功した。情報戦という観点では、明らかに優位に立つことができたのが大きい。スピード駅伝になれば断然有利。
帝京大学
「強さ」が特徴でもある我慢強いチーム。スピード勝負になるといささか厳しい面もあるが、前々回はそれで4位にも入っている。しっかりと粘って本来の強さが発揮できれば面白いと思う。懸案は6区か。
國學院大學
青学に次いで、一番タイムを計算できるチーム。当然、優勝候補に挙がってくる大学の一つだ。平地・山区間と安定した選手が多く、期待のルーキーも各駅伝で結果を出している。勢いづけば、3位という過去最高順位をも塗り替えるかもしれない。
東京国際大学
今大会の台風の目となるでしょう。山谷くん-ヴィンセントくんのラインはもちろんだが、補欠に回った丹所くんの起用次第では平地で一気に有利となる可能性はある。懸案の山も耐えることができれば3年連続シードは確実だろう。来年優勝を狙うという構想も実現可能だ。
明治大学
エースで主将の鈴木くんを2区に起用することが叶う布陣を作り上げたことはもちろんだが、元々トラックでの記録がいいだけにスピードレースになれば有利か。速さより強さ、とはあるが強いランナーを序盤から起用し、流れに乗りたい。
中央大学
シード権獲得に向けての機運が高まってきた。全日本では見事にシード権獲得し、序盤から高速レースとなれば、一気に目標達成も夢ではない。鍵となるのは2区と3区か。どちらかに三浦くんを起用して、流れを大きく引き寄せたい。
日本体育大学
エース・藤本くんを中心として全員でミスなく勝ち取りたいところ。前回大会では現在カネボウの池田選手と藤本くんが躍動したが、誰が彼をサポートできるかにも注目したい。徐々に戦えるチームになってきている。
山梨学院大学
オニエゴくん松倉くんが走るであろう序盤で優位に立ちたいところ。山梨学院大学はここ数年、選手の実力よりもピーキングに難があることが気になる部分ではある。そうした不安を取り除くことが出来た上で、粘る走りが出来ればシード権も見えてくるか。
神奈川大学
成長著しい巻田くんを始めとした下級生軍団がどこまでやれるかが重要。当然、ミスをしないことが大切になるがその上でプラスアルファが無ければシード権は厳しいか。とにかく序盤から区間上位を取るつもりで挑みたいところ。
法政大学
今大会のダークホース。全く注目されていなかった全日本大学駅伝で9位入賞は、シード権を逃した事実よりも遥かに重要だ。そのためにも、エースの鎌田くんにかかってくるプレッシャーは大きなものとなる。スローペースならば、もしかしたら。
中央学院大学
しぶとく繋ぐ中央学院らしさは変わらずといった部分はあるだろうが、やはりそれだけでは高速レース化している箱根駅伝では当然厳しいものとなる。前々回大会では1区を走ったチームのエース栗原啓吾くんが好走しているだけに、その勢いに乗りたい。
駿河台大学
優勝を争うチーム、シードを目指すチーム。それぞれがどうしても駿河台大学が気になって仕方がないはずだ。なぜなら、監督さんは徳本一善さんだから。1区にブヌカくんを放り込んで、いきなり波乱を巻き起こせば面白くなる。
専修大学
2区高瀨くん、3区キサイサくんの布陣は少し驚いた。これは長谷川監督が一つ勝負を打って出たという事だし、高瀨くんの状態が良いと見た。あとは1区に木村くんかそれとも4区か。彼が重要な鍵を握る。
国士舘大学
シードを獲得するためにもライモイ・ヴィンセントくんの走りを全員で粘って形にする事が重要となるだろう。何よりも最上級生の意地と強さが今大会のレースの鍵を握るはずだ。
関東学生連合
オープン参加となるが、各大学のエース格である各選手たちのレベルは相当高い。あくまでも連合チームでオープン参加という意味合いもあるために、どうしてもモチベーションを保つのは難しいかもしれないが、前回復路では全体11位相当と健闘している。シード校を食ってしまうと面白い。
さあ、明日だ!