第55回全日本大学駅伝の展望
本当なら全校書きたかったんですけどいろいろあってここでぎゅっとまとめる感じになります、ごめんなさい。
ということで明日に迫った全日本大学駅伝について書いていきますぜ。
「箱根駅伝の全国化」など出雲と全日本大学駅伝の存在価値が揺らぐようなことがありました。
是非について感じたことは今後書くとして、それぞれに特色がある駅伝なのは事実。
全日本大学駅伝については純粋に「持ちタイムそのものと実力」がダイレクトに出る駅伝になるなと個人的には感じています。今回はその理由と展望も書いていきましょう。
実力そのものが純粋に出る駅伝
まず全日本大学駅伝についてはすごく「ちょうどいい条件」がいくつもあることが挙げられる。
まず1つが「気候がいい」ということ。
時期に違いはあれど11月で天気も比較的良く、熱すぎず寒すぎない(年度によって多少の変化はあるが)。選手にとってコンディション調整しやすいというのは何よりの利点になる。
次に「コースがフラットで走りやすい」ということ。
箱根駅伝や出雲駅伝のようにアップダウンに風などに比較的左右されることもなく、特に後半のコースに関してはここで補欠の選手などを試すといったこともできるため関東の大学にとって大きなポイントともなる。
箱根駅伝好きとしてはここでいわゆる「中間層はどうなっているのか」を見るというのもまたカギとなると私は睨みつけている。
この2つをから「ピーキングしやすい」ことと「箱根や出雲と比べてコースが走りやすい」というのが全日本大学駅伝の特徴ともいえる。
日ごろからいい選手を入学させて強化を怠らない関東の大学とそれ以外の大学では残酷な差が出てしまうのはこうしたところにあるのだろう。
優勝候補はどこか?
とはいえ、ロードレースである以上外的要因やその時の天気によって大きく左右されることは言うまでもない。その時のコンディションもまた大きく変わるだろう。
その中であえて優勝候補を選ぶとしたら駒澤大学となるのだろうか。非常に才能豊かな選手が集まり、かつ激しい競争を繰り広げている。
チーム内の競争だけで消耗していないかが問題なのと絶対的エースは果たして誰なのかとなるとまだ解決したわけではないのだが……。
対抗できるのは中央大学だが、エントリーを見てみると1区に吉居駿恭くん、2区に中野翔太くん、3区に吉居大和くんと前半一気に攻め立てるオーダーを組み立てた。
後半7区には湯浅仁くんに8区に阿部陽樹くんと長い距離に強い選手がいるとはいえ、駒澤に序盤から食い下がろうとする気迫を感じる。
チームとしてどこまで強くなれているかは不透明もタイムだけ見れば青山学院大学は脅威だ。昨年度の近藤幸太郎選手のような絶対的柱はいないもののタイムだけを見れば決して引けを取らない。
あとは「タイム番長」と呼ばれるようなレース展開にならない事。これだけが気がかりではないだろうか。
また國學院大學を優勝候補に挙げる面も大きいが、そのためにはもうひとこえ何かが無いと厳しいと思う。例えば田澤廉選手のようなレースで圧倒的強さを見せつける…といったようなものがチームの中に生まれてくると脅威だろう。
また、城西大学と創価大学はあえて優勝候補からは外したが、出雲駅伝の短い距離と区間、ピーキングなどの問題も含めてまだはっきりと「優勝候補だ」と言えるものが自分になかったのでここではあえて入れないこととした。
その他注目大学は?
どうしてもこのトピックスとなると関東の大学ばかりになることをお許し願いたい。ただ、それだけ今年の出場校……特に関東の大学ではシード権を取れるポテンシャルを秘めた大学がひしめいている。
筆頭は大東文化大学だろう。2年連続で箱根駅伝予選を圧倒的強さで通過し、蒸し暑く過酷なコンディションとなった6月の予選でも強さを見せた。チーム力は確実に成長しており、他大学も決して侮れない。
東海大学もまた決して捨てがたい。箱根駅伝こそ予選通過はギリギリだったものの、これはエースの石原くんと主将の越くんを欠いていたことによるもの(越くんもまた非常に高いポテンシャルを持つ選手である)。
彼らの場合はSNS上での内側のトラブルが多い印象なので、そこさえなければと感じる。
シードに入れるかどうかは置いておいても東京農業大学のゴールデンルーキー、前田和摩くんは要注目だ。
6月の全日本予選でも留学生が多くひしめいた組で決して負けることのないメンタルの強さを見せつけて同校を14大会ぶりの出場に導くと、先月行われた箱根駅伝予選会でも日本人トップの9位。
20歳以下のハーフマラソン歴代2位となる1時間1分42秒をマークするなど持っているポテンシャルは各大学のエースたちに決して引けを取らない。
こういったところだろうか。
まとめ
ということなので、
実力差が如実に出るレースになるはず
優勝候補筆頭は駒澤大学
だが、面白い学校はいっぱいある
ということを覚えてもらえればいいかなと。そういうわけですので、それでは。
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