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マンモグラフィー痛い人と痛くない人

もう3〜4年がん検診を受けていなかった。普通の健康診断すら2年前が最後。これではいけないとわかっていた。それに火をつけてくれたのがライター仲間の健康ブーム(運動不足解消、ダイエット、血液検査改善など)。そこに乗っかる形で、年末までには絶対に健診へ行くぞ!とあらゆる機関に予約を取った。

そして今日が第一弾、乳がん検診の日。
歯医者などは行くが、ここ10年近く風邪でもコロナでも内科の病院を受診したことがない。病院にいるだけで、半分病気にかかった気分になるので、色々気を紛らわす。まずはマンモグラフィーのある放射線科へ。

「どうぞ、こちらで着替えてください」と女性の検査技師さんに通されて、使い捨て簡易服に着替える。その後、大きなマンモグラフィーの機械の前に立って、検査が始まった。20代で清潔感のある検査技師さんは手早く進めてくれる。

「ちょっと引っ張ります」とクールに言うと、右の胸をグーーーーっと機械にへばりつけさせ、その間に足で操作した機械が下に降りてきて胸が挟まれていく。

・・・最初は我慢していた。顔が歪む。ガマンだ、ガマンだ。どんどん挟まれていく、それにつれてどんどん痛みが増す。

我慢していたけど、ふと(私が痛くないと思って、もっと機械を降ろしてくるかもしれない、もう耐えられない、ここで痛いと言わないとやばい)と思った。

「い、い、いた、いです、ね。あ、、」と控えめに言った。と言っても声を出すと胸に響いてもっと痛いから必然的に小さな声になった。

「痛いですよねーー」と慣れた返事で即答された。「はい、息を吸って、止めて、そのまま」と言われ、従うしかないので、その通りにした。すると数秒後には圧縮機械がスーッと上に上がり、胸は解放された。

もちろん反対側の胸も同じ苦痛に悶え耐えた。さてこれで終了と思ったら「今日は違う方向もあるみたいですね」とさらに2回…。

この痛みをどう表現したらいいんだろう。骨がある部分を圧縮プレスにかける?なら男女共有できる痛みのスケールになるかな。とにかく、押しつぶされる痛みは逃げるのも、じっとしているのも我慢できないくらいだ。

合計4回を終えてこの痛みに若干腹が立ってきた。そして、なにか言いたくて技師さんに質問した。

「マンモグラフィーで痛みを感じる人と、感じない人がいると聞いたんですが、本当ですか?」

ーーーーこの答えってみんなしってるのかな?

「乳腺が発達してる人は痛いんです。高齢で乳腺がなくなってくると痛くないんです」

それを聞いて「私、痛かったですニヤ」と言ってしまった。技師さんにはどうでもいい反応だとはわかっていた。若い技師さん苦笑い。

そうなのか、胸の大きさなどが痛みの原因ではなく「乳腺の発達具合」が痛みの原因だと。

かといって、乳腺を減らして検査に臨むことはできないので、痛みの解決にはならないけれど。

先日、友人と「健康診断行ってない話」をしてた時だ。

「これはかなり個人的なことなんだけど」と急に神妙な顔になって話し始めた。「2週間前に姉が子宮頸がんで亡くなったんだ。看護師としてずっと元気が取り柄の姉だったのに。だから健康診断だけは行ってほしい」と。

健康診断が大事だとわかっているのに、行けていなかったことにさらに反省した。
手遅れでなくても、家族も友人も巻き込んでしまい兼ねない。彼の表情から自分だけの問題ではないことを感じた。

あなたは、痛い派?痛くない派?
とにかく仕事を横に置いて、健診の予約をしてください。



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