呼吸がデタラメなら、性格もデタラメ
ある格闘家姉妹が出てくる夢を見た。
それはテレビのドキュメント番組で、格闘家姉妹を育てた格闘家の父親が娘たちに、性格について指導をするシーン。
「たとえ強くても、呼吸がデタラメなら性格もデタラメになる。」
そのコメントは夢の中のテレビ画面に文字としても映し出されていた。「デタラメ」という言葉はカタカナで表記されていた。漢字で書くと「出鱈目」。漢字がある、つまり日本語なのだと知り、出鱈目の語源を調べてみた。英語か何かだと思っていた。。。鱈。何で魚の鱈?調べた結果、鱈は語源に全く関係なく「サイコロの目は何が出るかわからない」という意味から「出たら、それが目」ということからきているらしい。
呼吸の話の戻そう。
呼吸は心と身体を司るもの。と僕は思っている。ヨガでも、ランニングでも、書道でも、食事でも、就寝中でも呼吸は心と身体を司り、どちらをコントロールするにも不可欠なもの。
人は集中するとき、落ち着きたい時、心を静める方法として呼吸を整える。呼吸が荒ければ、心が乱れ冷静になれず、集中することができない。
『鬼滅の刃』でも「全集中の呼吸」と言う呼吸法が出てくるが、まさにそのとおり。呼吸で意識を集中させて、技を放つ力を最大限に引き出す。さらに「全集中の呼吸」は四六時中無意識に行えるようにならなければ、本当の力を出すことはできない。と教わり炭治郎たちは稽古に励む。
最古の医学でもあるアーユルヴェーダでも、呼吸は大切なものとして伝えられている。ヨガもその一つ。瞑想、座禅など東洋文化において呼吸は心身をつなぐものとして重要視されてきたことは、日本人なら受け入れやすいことでもある。もちろん西洋においても呼吸についての歴史は深い。
人は呼吸をしなくては生きていくことはできないから。人の歴史と同じだけ呼吸の歴史もある。
人が生きていく上で、なくてはならない行為は呼吸であると言っても間違いは無いと思う。でも毎日休まず行わなければ生きていけないくらい大切な呼吸を、一回一回大切に意識して行うことは難しい。
それでも大切にすることはできる。
そもそも呼吸とは口や鼻で行う全ての行為に必要なものである。食事にも、会話にも必要で、花の香りを嗅ぐのにも呼吸が必要。だから、いい食事はいい呼吸。いい言葉を使い、いい香りを嗅ぐ。それもいい呼吸だと言える。その反対に、人の悪口を言うことや、嘘や悪い言葉は悪い呼吸と言ってもいい。
呼吸と性格がどのように関係するのか。僕は疑問を抱かなかった。夢に出てきた格闘家姉妹の父の言わんとすることは、こういうことだと思ったから。
いい言葉を使い、バランスのとれた食事をし、綺麗な空気を吸い、ゆっくりと落ち着き、深い呼吸をしている人の性格を想像してみたらわかる。悪い人物像を思い描くことは難しく、良い印象人物像は思い描くことができる。
反対に、悪い言葉を使い、暴飲暴食をし、汚れた空気を吸い、荒く浅い呼吸をしている人の人物像は、どうしても荒々しく乱れた悪い印象を思い描く。
つまり、そういうことなのだと僕は思う。
性格は呼吸によってつくられる。
「本当の強さとは、どのようにして手に入れるのことができるのか。」それは日々の呼吸。
夢の中で格闘家の父が伝えたかったこと。
ただの僕の夢の中の話。
せっかくなので今日も一日良い呼吸をして過ごしたい。
皆さんもぜひ。