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インドネシアで見られる日本だとマナー違反になる行為 1年振り返り

インドネシア人は他人に甘く、自分にも甘い特徴を持った人が多いので、日本人のように相手に迷惑をかけないようにという気持ちはあまり働きません。
結果として、相手の迷惑を顧みず、自分が好きなように振舞う傾向が見られます。
そういう行動をするときは、心の中で「お互い様でしょ」と思っているのです。

留学して1年の間、気になることを書き溜めましたので、今回まとめて出したいと思います。


1.日本だとマナー違反になる行為


スマホやPCの音楽を周囲にダダ漏れさせる

移動中の車の中、バスの中、船の中でも平気ですし、教室やレストランでも平気です。キャンパスの開けた場所や道端ならまだいいのですが、ここではダメだろという場所でうるさくしてしまいます。
どういう心境なんでしょうね。いい音楽だからみんなに聞いてもらいたいと思っているのか、イヤホンを持っていないけど聞きたいから聞いているだけなのか。
あなたの部屋じゃないんだよと言いたいですが、これは習慣なんでしょう。

わたしの想像ですが、アザーンが影響しているんじゃないかと勝手に思っています。アザーンは節回しがあり歌っているように聞こえます。
このためか、家や道端の小屋でもバカでかいスピーカーを置いて、外に響き渡る大音量で音楽を流す習慣があります。

旅行中によく出会う街角カラオケ大会も同じ現象です。

流れてくる音楽にあわせて歌う

ハミングするとか軽く口ずさむというレベルじゃないです。もちろん思わず歌ってしまうことはあるし、そういう場面もよく見ますが、たまに本気で歌っているんです。しかもノリノリで身体を動かしながら歌っているときもあります。

また、それを聞いている数人で一斉に歌い始める時もあります。
ピクニックにでかけカラオケ大会が始まるというのもインドネシアあるあるです。

わたしの個人的な感覚では、スマホから音を駄々洩れさせるより、インドネシア人が歌っている方が良いです。
わたしは興味深いので、じっと観察する時があるのですが、彼らはわたしの視線に気づくと急に恥ずかしがります。

話はちょっとずれますが、日本では家の風呂場で大きな声で歌う人がいますよね。音響がよいので自分が上手になった気がするというやつです。
この現象はインドネシアでも同じで、インドネシアではPenyanyi Kamar Mandi(風呂場の歌手:Penyanyiは歌手、Kamar Mandiは風呂場)という言い方をします。

電車やバスの中で大声で電話をする

これはインドネシアだけでなく日本以外の国ほぼ全部にあてはまります。
わたしは日本で携帯電話(PHS)が普及していくタイミングで社会人になっていたので、最初のころを覚えているのですが、人はなぜか電話でしゃべっているときに大きな声になってしまうのです。
声量が普通の電車の中の会話レベルだったら誰も文句を言わなかったでしょうし、日本も他の国のように公共交通機関で電話で話すようになったかもしれません。
インドネシア人はなぜかわからないのですが、日本人みたいに大声にはなりません。わずかに音量があがる程度です。

よく見かけるのは、スマホの音が出るところとマイクがあるスマホの下部に耳を当てて聞き、しゃべる時は下部に口を当ててしゃべっている人です。
人混みや電車の中だと聞こえにくいし、自分の声も雑音に紛れて伝わりにくいからやっているんだと思います。
この風習があるから、あまり大声にはならないのだろうと思います。

日本にいるときは、レストランの自席で長々と電話をしている外国人がいると、「日本ではマナー違反でやってはいけないから外で電話するように」と教えてあげるようにしています。
電車やバスの中でも外国人に教えたことがあります。

知らないのが当たり前だから、悪いことと思っていないのです。やさしく丁寧な態度で教えてあげるのが良いです。

食堂やカフェで持参した飲み物を飲んだり、食べ物を食べたりする

これもとても一般的な行為です。
よく店が許しているなと思うのですが、寛容な国民性なのか、こんなことで目くじらを立てると悪い評判をたてられてしまうからなのか分かりません。

わたしは一度新宿のカフェで、東南アジアからきた客と思しき観光客が水筒やペットボトルを取り出し店の中で飲み始め、店員から注意され出て行ったのを見たことがあります。
たぶん全く悪気なく自然にやってしまったのだと思います。

先日もクラスメイトたちとカフェ兼レストランで昼ごはんを食べたとき、通りがかった揚げ物屋を呼び止めて揚げ物を購入し、自席でみんなでシェアして食べました。

他にも、別の店で買ってきた食べ物を持ち込み、その店では飲み物しか頼まないというのもありました。これはさすがにインドネシアでもはばかられるレベルだったようで、普段からよく使っている店(大学の目の前)だから許されるようでした。

コンビニのイートインコーナーには、”外の食べ物や飲み物を持ち込むのは禁止”という表示が出るようになりました。
インドネシアが変わる日も近いかもしれません。

ゴミを道端に捨てる

日本でも普通にみられるので、インドネシアだけに見られる現象ということはないのですが、ゴミをポイ捨てする人の率が高い気がします。
喫煙率が高いことが影響しているかもしれないと思っています。
日本でもタバコを吸う人はよく道端にタバコを捨てるので、捨てることへの抵抗感が薄くなるのではないかと思っています。インドネシアの喫煙率は男性で8割くらいあります。
それと、買い食い率が高いのもあるかもしれません。屋台や個店で食べ物を買って、道端で食べてそのままそこに捨ててしまうようなのです。

よく見ると、どこでも平気で捨てる人間と、誰かがゴミをすてている場所(ゴミ箱ではない)に捨てる人間がいて、ゴミが多いとゴミ捨てを誘発するのだろうと思います。

トイレの床をびしょびしょに濡らしてしまう

大便をしたあと水をかけて洗うからそうなってしまうのだと思いますが、わたしは同じことをしても床を濡らしたことは一度もありません。
もちろん手桶ですくってかける場合は多少水がこぼれることはありますが、あれほどびしょ濡れにならず、一体何をしたらこんなことになるのか不思議でなりません。
一度成田ージャカルタ便でJALの機内のトイレがびしょ濡れになっていたことがあり、唖然としたことがあります。

釣り銭がないと言って店員が自分のポケットからお金を出して払う

これも本当によく見ます。
店の主人であればオーナーなので同じポケットだからいいとして、明らかに店員だろという人間がやるのです。こういう習慣を放置するとお金をちょろまかすとか、店のものを勝手に消費するとか起きると思います。
自分のポケットや財布にお金がないときは、他の店に細かいお金がないか頼みに行きます。

他に見たことがあるのは、チップ入れの箱に手を突っ込んで細かいお金を見つけてお釣りを渡してくれたこともあります。
これも一瞬エッ?となりました。

お金を雑に扱うのでお札はつねにボロボロ

裸銭のままポケットの中で汗や雑多なものとぐちゃぐちゃに混じり、ボロボロになるのだろうと思います。間違って洗濯してしまったお札にような皺くちゃな状態で、かつ汚れも目立ちます。
紙幣の紙質も日本より悪いかもしれません。
メモのように字が書いてある紙幣もよくあります。

日本で新札が出回っていたころ、ニュースで一般人の苦情として「新札だと思って喜んだら手書きのメモが入っていて腹立たしかった」とあり、それに対し多くの人が同情やわたしもイライラするだろうというコメントをしていました。
インドネシアに来たらショックを受けるに違いありません。

わたしはインドネシアに来てから財布を持たなくなりました。自分の愛用していた財布に汚いお札を入れたくなかったからです。

店頭でやたらと、肉、魚、果物を指で押したがる

買おうとしているのであればまだ許せるのですが、完全に興味本位でやっているようなのです。
日本でも見られる現象なのでまあ仕方ないかもしれません。

カートを適当な場所に放置する

これはスーパー、空港でよく見られます。インドネシアだけじゃなく、それこそアメリカでもある現象なので、日本が特別なのかもしれません。
たった5メートル歩いて返せばいいのにしないんですね。
空港ではチェックインカウンターの目の前が大混乱です。手荷物をあずけていらなくなるからでしょうね。
わたしは空港で自分の前に並んでいる奴らがこれをやると、必ず注意して持って行かせるようにしています。スーパーでは注意しません。

陸上の400メートルトラックを横一列になって歩く

わたしは最近走るようになったので、バンドン工科大学のグラウンドでよく練習してます。
そうすると、特に土日に多いのが、トラックを仲良くおしゃべりしながら歩いている人たちです。昔の時代劇「大江戸捜査網」で主人公たちが横一列に歩いている感じなので、わたしはいつも「死して屍(しかばね)拾うものなし」と念じつつ、こいつら邪魔だなと思いながら走っています。

しかも内側の1レーンとか2レーンでやるときがあるんですね。
スピード練習をやりたい人ように、意図的にランニングの人たちが空けているので、すいていると思っちゃうのでしょうか。

スマホを見ながらトラックの1、2レーンを歩いている奴もいます。
わたしはインドネシアは歩きスマホをしないからいいなと思っていたのですが、治安が悪く引ったくられリスクがあるからしないだけなんでしょう。
グランドのような安全な場所ではやっているから、たぶん歩きスマホをするポテンシャルは高いと思います。

陸上のトラックで記念撮影

これも土日に多いのですが、親子連れでやってきて、やはり1レーンに固まってポーズをしながら何度も写真を撮っています。
そういう人たちは集団で大抵歩きますので、よさそうな場所があると立ち止まり、何度も記念撮影します。スプリンクラーの横とか要注意ですね。

なぜトラックの外でやらないのか不思議でなりません。

彼らは芝生には入りません。芝生に入ってはいけないようロープで囲っているのです。これをしないとおそらく無法地帯になるでしょう。
サッカーをしているひとたちがいても、無視して芝に入り込む感覚の持ち主たちです。

2.なんでもありの交通規則

無灯火で走るバイク
田舎に行くと増えますが、バンドンにもいます。壊れてしまったのか、電球が切れたままにしているのかもしれません。
本当に厳しく取り締まってほしいですね。

歩道を走るバイク
渋滞で車が行く手の空間をふさいでいるときによくやります。
わたしも最近では麻痺していて、グラブバイクに乗りながら、歩道を走ればいいじゃないかと思うようになりました。

逆走するバイク
進入禁止、一方通行の道を多少遠慮しながら運転しているバイクをよく見ます。
やってはいけないと分かってやっている感じがします。

2台並走しながらのんびりおしゃべりしながら運転
田舎の峠道などでよくみる光景。

信号を守らないバイク、ときどき車
赤信号を無視して横断歩道を渡る日本人と同じくらいの確率でみます。

3人乗り4人乗りが当たり前のバイク
ジャカルタでは見なくなりましたが、バンドンでは10台に1台は3人以上乗っています。

ヘルメットはかぶらない
都市部は例外として、田舎ではヘルメットをあまり使いません。
都市部は警察の取り締まりが厳しいのでかぶりますし、オジェックは客にもヘルメットをかぶるように促します。
警察がいるからかぶらないといけないんだと説明してくれます。

運転しながら携帯片手に通話
これだけでなく、タバコも吸っている時あり。完全に両手がふさがったまま運転。これは車だけじゃなく、バイクでやります。
当然無意識のうちにスピードが落ちるのでとても危ないです。
なんか前の車遅いなと追い越して運転席を見ると、結構な確率で通話中。

横断歩道で歩行しようと待っている人がいても、止まらないどころかスピードも落とさない
これは本当になんとかしてほしいです。なんのために横断歩道があると思っているのでしょうか。

高速道路で通りがかったバスに乗せてもらおうと高速の道端に立っている一団
これもよく見ます。

けたたましい音を立てるバイク
日本よりは少ないですがいます。わたしは横浜市に住んでいたので、暴走族や走り屋が本当にいる環境でした。
バンドンではたまにうるさいバイクがいます。ただしスピードはあまり出しません。
エンジンを改造しているのではなく、古くなって壊れてしまっている可能性はあります。

計器類が壊れたバイクにのる
わたしは旅行に出るとレンタルバイクを借りますが、たいてい盗まれてもよいようなボロイバイクです。スピードメーターが壊れて動かない、距離メーターが動かない、燃料計が反応せずいつもEmptyで出るとか。


3.予想外に行儀がよいところ

列の割り込みをしない
切符や店の受付で行列ができているとき、列に割り込まれた経験がインドネシアでは一度もありません。電車でも同じです。

その代わり、道路では割り込みはよくあります。日本でも高速道路の渋滞とか、車線減少が分かっていてみな減少対象の車線を走らず並んでいるのに無視して抜いていく車がいますよね。
あのレベルはインドネシアでもあります。

店でレジの支払いが終わるまで食べない
アメリカでは、スーパーの中でレジに行く前にお菓子やアイスを食べ終え、最後空き袋でレジを通すのを頻繁に見ました。
インドネシアでは一度も見たことがありません。
あれだけ我慢ができない人たちが、なぜ我慢できるのかとても不思議です。

あおり運転を見ない
全くないということはないとは思いますが、日本のように頻繁には見ません。
やたらとスピードを出す車もあまり見ません。
落ち着いた運転をする人が多い印象です。
クラクションも日本ほどではないですが、あまり鳴らさないです。
心が穏やかなんでしょう。

車やバイクはきれいに駐車
わたしはアメリカに住んでいたとき、駐車マナーのひどい車をたくさん見てきました。
バンドンでは、車は駐車場のラインの中にしっかり停めるし、道路に縦列駐車で停めるときも道路にあまりはみ出さずに停めます。
駐車案内人がいるからなのかもしれません。

バイクもきれいに停めています。隣のバイクにぎりぎりまで寄せて停め、なるべくたくさんのバイクが停められるように気を付けている感じがします。
適当に好きな場所に停めそうな気がするのですが、そこはとてもきっちりしています。

客が店員に怒鳴ったり怒ったりしているのを見たことがない
そもそもインドネシア人は滅多なことで怒鳴ったりしないから、お店でもそうなんだと思います。
この点については日本がちょっと恥ずかしいなという気がしています。
わたしは怒鳴ることはないのですが、おかしなこと言ってんなと思ったり、明らかにごまかそうとしているのが分かると、「おかしいですよね?」としつこく追求するタイプですので、日本人は嫌な奴だなと思われているかもしれません。

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以上が1年間気になった点をメモしてきたまとめです。
メモしていなかったら、慣れて気にならずになって忘れることもあったでしょう。

慣れてきたので、だんだんどうでもよい気がしてきて削除したものも中にはありますが、記録ですのでなるべく残しました。


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