語学留学と留学は全く別ものです。
語学留学の人を下に見ていると思われそうで、今まで公開せずにいましたが、留学を考えている人に向けて正しい情報を出すべきだろうと思い公開することにしました。
どっちが良い悪いということを言っているつもりはなく、目的を明確にして目的に沿った方向を選んでほしいという趣旨で書いています。
インドネシア留学にあたって、経験者の体験談を探して無くて困ったのがNoteを始めるきっかけでした。
実は、語学留学の情報はたくさんありました。そして混ざった情報としてあがってくるんです。
そんなこともあり、語学留学と留学の区別をしていない人が多いのではないかと思い、気になっていました。
むしろ留学関係者が意図的に曖昧な状態にしている可能性すらあります。
語学留学はいわゆる大学に入って学位や単位を取る留学とは全く別ものと私はとらえています。
改めて、誤解がないように申し上げますと、
私は語学留学を否定しているわけではなく、目的が全く違うということを意識して選択すべきと強く訴えたいのです。
これから私の考える留学が向いているケース、語学留学が向いているケースを並べていきますが、
私の懸念は、語学留学を選択する人の何人かは、本来の目的からいうと留学を選択すべきだったケースが実は多いのではないかというものです。
1.留学が向いているケース
(1)キャリアアップをしたい
周りの日本人が区別出来なかったとしても、企業の人事はよくわかっています。
学位を取ってきた人と語学留学の人は明確に区別されます。特に英語圏ですね。
私が2001年にシリコンバレーに駐在していたとき、コンピューターサイエンスを勉強している日本人留学生が結構いました。あとデザイン専攻もいました。
その後会っていないのでどうなったかは不明ですが、普通に考えれば、転職活動のときにストーリーは作りやすいですよね。
(2)転職につなげたい。
日本は新卒一括採用の慣習がまだ強いです。
留学先で卒業するのは日本の新卒とは当然扱いは異なりますが、フレッシュスタートという扱いになります。
例えば留学して卒業すると、卒業タイミングでジョブフェアがたくさんあります。
特に留学生狙いの企業が集まりますし、日本だけに止まらず、海外の企業も募集をかけます。
私が留学していた時は、NYのジョブフェアに参加したことがあります。ロースクールに留学している外国人留学生を対象にしたものでした。
(3)海外の人脈を作りたい
語学留学をしたことがないので、語学留学では人脈が作れないと決めつけるつもりはありません。
それでも、人脈を”ただの友達ではなく役に立つ知人”と功利主義風に定義すれば、学位を取りに来た外国人や現地人の方がよい人脈の可能性は高いですよね。
そもそも語学学校の同級生に現地人はいないです。
もちろん利害関係なしの友人にもなります。留学という特別な環境を共に過ごした一体感や親近感は、普通に知り合っただけでは得られませんから、語学留学でも友人はできると思います。
さらにここは大事なポイントですが、外国人が留学生の少ない教室に一人いるだけで、無茶苦茶目立つ。すぐに先生とクラスメイトに名前を憶えてもらえるし、好むと好まざると授業でも目立つ存在になれます。
アメリカに留学したときは、日本人も外国人もたくさんいたので、インドネシアとは状況が異なりますが、少なくともバンドン工科大学ではそうです。
そして、おそらく、多くの親日国家の大学、かつ日本人が少ない場所では、同じ現象がみられると思います。
語学留学だとそもそも現地人はおらず全員似通った境遇なので、ここは大きな違いだと思います。
組織論の授業で、いかに周りに速く覚えてもらうか、リーダーシップを取れるかが大事という話をしているとき「マコトは外国人ということだけで有利なポジションにいる。」と先生に言われたことがあります。
そもそも授業中に発言しやすいし、発言したことが鮮明に先生や生徒の中に残りやすいです。
当然成績に反映されます。
(4)その国で働きたい
アメリカでは、申請すれば、卒業後1年間は仕事ができるVISAがもらえます。
1年間試しに雇ってもらい、そこで実力を見てもらい、継続して雇用いただくという流れも結構あります。
いきなり異国の地で働くのは簡単ではないので、このやり方が取れるのは非常に大きいと思います。
(5)日本の名の知れた大学に受かる学力がない
高校時代に遊んでしまって大学に受からないケースがあると思います。
そんな人でご実家に財力があれば、是非海外の大学を受けていただきたい。
仮にお金がなくてもあきらめる必要はありません。
円が弱くなったとしても、学費の安い国は世界にはたくさんあります。
知られてきましたが、ドイツは学費はただです。英語の授業は理系科目中心らしいので、理系の方にはお勧めです。
いずれにせよパイオニアを目指しましょう。
英語だとTrailblazerという、カッコいい褒められ方をします。
かなり尖った人材になること請け合いです。
また奨学金という手があります。
条件のよい奨学金をもらうには、やはり有名な大学でないと難しく、そうなると日本の大学に入る方が簡単かもしれません。
ですが、留学する日本人が減っているのに奨学金は増えているというラッキーな状況ですから、チャンスありです。あきらめないでください。
それとここは大事ですが、日本人の大部分が、海外の大学の名前をよく知りません。
たとえアメリカでそこまで有名でなくても、日本人にとってはアメリカの大学という位置づけになりますので、非常に有利です。
ましてやアジアの大学だと一つたりとも知らない人が大多数です。
2.語学留学がむいているケース
(1)企業から語学研修で派遣される
断る理由はまったくないでしょう。海外駐在と同じ位置づけです。
ぜひまっとうしていただきたい。
そして、その国スペシャリストとして、企業に貢献いただきたいです。
(2)駐在に同行した配偶者が余った時間を使って語学を本格的に習得
語学留学といえるか微妙と思いましたが、これはお勧めなので、あえて挙げさせていただきました。
子供に手がかかるとか、家庭環境によっては大変かとは思いますが、例えばインドネシア大学の語学コースに通うとか、名のあるプログラムを完了し、その言語の検定で上位のランクに位置づけられることを目指すケースです。
もちろんMBAや何らかの学位や単位を取りに行くのも全然ありです。
UCバークレーのExtensionとか。やっている人はいますよ。
(3)べつにキャリアップなどどうでもよく、ただ異国体験がしたいだけ。
そういう方には、小難しいことをいって申し訳ないですと謝りたいです。
留学していると言えば、「〇〇くんは、何か異国の地で頑張っているらしいぞ」と、認識してもらえるので、好き勝手に過ごすには適した理由と思います。
また、ただ日本にいるよりはるかに良いことと思います。
海外で暮らすということはそれだけで苦労もしますし異文化体験ができます。
大きな一歩です。
(4)英語のレベルを短期間にがっつり上げたい。
とりあえず英語環境に身を置き、時間を明確に区切って、死に物狂いで英語力を上げ、ゆくゆくは現地の大学に合格するつもりの人であれば、キャリアアップにつながる語学留学と思います。
他にも、中高生、大学生が短期間集中で英語漬けになり、TOEICや英検のスコアをクリアするのにも非常に適しています。
私の娘たちも短期の語学留学してます。セブ島の英語学校、シドニーでホームステイ、シカゴの語学研修とかです。
3. まとめ
留学が良さそうだとは思うけど、わたしには無理とか、よくわからないからとか、受験や手続きが面倒なので手っ取り早く語学留学にしとくかと考えている方に申し上げます。
手間とお金をかける価値がありますので、ぜひ留学にチャレンジして下さい。全然ハードルは高くないです。
インドネシアに語学留学してインドネシア語をマスターしたいと考えているあなた。
せっかくなら大学や大学院で専門分野を勉強して学位を取りましょう。MBAはお勧めです。
インドネシア語だけでなく、学士や修士の資格も得られます。
わたしがこのNoteで情報を発信しているのは、インドネシアのMBA留学を身近なものにして、挑戦する人を増やしたいからです。
相談ごとがあれば、ぜひメールしてください。プロフィールの一番下のところに大学のメールアドレスを入れています。