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バンドン工科大学MBAの好きなところ

今回は良いところです。やっぱり良いところの方が多くなりました。


キャンパスが広く緑豊かなところ

大学らしいキャンパスを持つ大学です。
趣のある建物、広い敷地にゆったりと建物が建っており、1920年の創立時からある樹齢100年を超える大木がたくさん生えています。
広い構内を歩くと、大学生活を送っているなと実感します。

有名なところ

バンドン工科大学に通っているというと、頭が良いと言ってもらえますし、すごいねと言ってもらえます。
過去の卒業生たち、今の学生のレベルの高さのおかげですから、わたしは何の貢献もしていないのですが、感謝したいですね。

バンドン工科大学はインドネシア語で「Insutitut Teknologi Bandung」といい、通称ITB、イーテーべーと言います。
頭が良いはピンタールと言います。

学費が安いところ

入学から卒業まで、全部で85百万ルピア(85万円)です。
インドネシアの物価や所得からしたら高いですが、日本人からすればお得感がありますよね。
MBAの学費が85万円しかかからないなんて、なかなか聞きません。

英語のハンディーを感じにくいところ

日本のようにただ授業を聞くだけであれば、聞き取り能力がある程度あれば問題ないでしょう。
でも、MBAの授業は双方向ですし、グループワークに重きが置かれているので、英語で自分の考えを論理的に説明する必要があります。
特にスピーキングでネイティブとの差を感じるのが普通ですが、ここはインドネシアで英語が第2外国語の国ですので、そこまで厳しくはありません。

また、わたしがクラスで唯一の日本人で、交換留学生がたまに混じったとしても珍しい存在ですから、話を聞いてくれやすいというメリットもあります。

ネイティブではないといっても、先生も大抵は聞き取りやすい英語をしゃべりますし、クラスメイトも大半がきれいな英語を話しますので、全く困ることはありません。

大半の日本人学生よりかなり上手です。
わたしのクラスメイトの1人が、芝浦工業大学に2週間教授の手伝いで行ったのですが、「マコトの言う通りだった。日本の大学生はなんで英語がしゃべれないんだ?」と驚いていました。かなり意外に感じたようです。

わたしが学生の頃より、はるかに上手になっているはずなんですけどね。

インドネシアの今を理解できる

わたしはこの1年半でかなりインドネシアについて知ることができましたが、授業中に出てくる話題が役立ちました。

インドネシア人なら普通に知っていることが、外国人には全く知られていませんので、授業の例え話、有名人、政治家、有名な会社、店、流行り言葉など、興味深いことだらけです。
普通に駐在員や現地採用として働いているだけでは限界があります。
さらに、日本でインドネシアについて興味を持ってウォッチしていても、限界があります。

わたしは食事中に寮のロビーのテレビをつけて見るようにしてます。
見る番組はCNNのインドネシア版ばかりなので、政治経済が中心です。偏りがあるのです。

対日感情がよい

大学だけではないですが、大学の授業でもこれは役立ちます。
日本が授業の事例でたくさん出てきます。
日本は80年代から90年代にかけアメリカを抜くかというほどの躍進を遂げましたので、MBAの教科書にはいまだに日本の事例は多く出てきます。

しかも、これまでの欧米の経営哲学やスタイルとは異質の文化により、斬新な経営を行ったため、新たな経営理論構築への貢献もとても大きいのです。

そんな話が出てくると、日本を代表してわたしに質問が来ます。
そうでなくても、こういう時日本ではどういう反応になるんだとかも聞かれます。
クラスに積極的に参加できますし、クラスメイトに幅広い視点を共有できるという貢献も感じられます。

授業で活躍しやすい、存在感を発揮しやすいというのは、重要な観点と思います。

みなとても親切

この国で孤独という現代の病は存在しないのではないかと思います。
とにかくみんな声をかけてくれるし、気遣いがとても素晴らしい。
心の豊かさ、他人への思いやりの深さは、わたしが今まで暮らした地域、会った人種の中でインドネシア人が圧倒的に優れています。

慣れない国で留学生活を送ると、学業のストレスも加わって、精神的に追い詰められる人が出てきてしまいがちです。
インドネシアでは、その人がよほど心を閉じてインドネシア人の親切心を遮断しない限り、孤独を感じることはありません。

これは大きなメリットです。

快適な気候

大学固有ではなくバンドン全体の話になります。
標高800メートルにあるため、インドネシアのなかではかなり涼しい街です。
暑がりのオランダ人が避暑地として開拓した場所ですから、それくらい快適ということです。

夜から朝にかけては気温が20度を切るくらい冷えるので、クーラーなしでも寝られます。
昼はそれなりに暑く、30度くらいになります。それでも日陰に入れば涼しいです。

1年通して涼しいですが雨季は特に涼しく、みんな寒いと言っています。わたしは全く寒く感じません。でも涼しくて気持ちが良いなとは思います。

インドネシア語で寒いはディンギィン、涼しいはスジュックと言います。

物価が安い

これも大学固有というよりはバンドン全体の話です。
インドネシア自体、物価が安い国ですが、バンドンは中でも安い方だと思います。
ジャカルタに比べて2割引きくらい安いですし、地方都市に比べても食べ物は確実に安いです。

留学生は貧乏ですから、お金がかからないというのはとても大きいと思います。本当にけちけち暮らせば、1日500円くらいで暮らせます。普通にくらして1日1000円です。

水道水は飲めないので、外で買いますが、18リットルで70円です。空きボトルを水屋に持って行くと、リフィルして配達してくれます。

大学固有でいえば、留学生寮の寮費は月1.5万円です。一人で部屋を使う場合の価格で、二人で使えば7500円になります。
この価格には電気代、Wifi代が含まれています。

お湯のシャワーが出ます。安い部屋ではなかなかの贅沢です。

ほどよく都会

ジャカルタのような訳にはいきませんが、ほぼなんでも揃いますし、不便ではありません。
また、おしゃれなカフェやお店があり楽しめます。

美術館や博物館、オランダ時代の古い情緒ある町並みなど、それなりに観光する場所もあります。

日本食も贅沢を言わなければ食べられますし、日本食スーパーで日本食材も手に入ります。

なにしろ日本人学校があるくらいですから。

温厚で礼儀正しいスンダ人の街

これもバンドン全体の話になります。
スンダ人といえば、品のある穏やかな民族というイメージです。
わたしが旅行中にあったインドネシア人たちがスンダ人のふりをして見せるときは、腰を半分かがめて両手を合わせてお辞儀をしながら握手してきます。
インドネシア人の握手は、両手を合掌させ、指の先っぽの方をちょっと開いて先っぽだけで相手の指を包み込む感じでやります。

腹を立てたり怒鳴ったりせず、とてもやさしい民族なんです。
音楽や文芸が大好きで、芸術もよく理解します。

食べ物が辛すぎない

辛くないというと語弊があるので、辛すぎないと言っておきます。
日本人にとってインドネシア料理は唐辛子を大量に使った辛いスパイシーな料理というイメージがあると思います。

実際にはその通りなんですが、スンダの料理はインドネシア各地の料理のなかでマイルドで辛くないと言われています。
バンドンに住むインドネシア人で辛いのが苦手という人がいるくらいです。

そのため、ベースは辛くなく、自分で辛さを調整できるような料理になっていたり、事前に辛くするか?と聞かれることが多いです。

食べ物が日本人に合いやすいというのはかなりのメリットと思います。
いくら辛いのが大好きな日本人でも、こっちの辛い料理を毎日食べると、確実に胃腸がやられると思います。

地方は本当に辛いですから。
ジャワでも東部はとても辛いです。都市名でいうとスラバヤとか。
スマトラ島も辛いです。インドネシアでもトップクラスと言われています。

個人的な趣味嗜好に合う

これはわたし個人の話ですので最後に書きます。
バンドンはカフェの街と呼ばれていて、とにかくカフェのレベルが高い。雰囲気は最高で、内装、外装、コーヒーの味も素晴らしい。
こんなカフェがいくらでもありますので、カフェ好きは全く飽きないでしょう。

わたしにとってバンドンが良いのは、周囲に温泉がたくさんあるところです。ちょっと行ってくるかという感じで、グラブでバイクを呼び30分も乗れば温泉に着きます。
源泉かけ流しの最高の泉質の温泉ですから、かなりの贅沢と思います。

こんなところです。

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