Financial Reportの最終試験で勝手に凝りすぎドツボにはまる
Financial Reportの授業がついに最後を迎え、最終テストは中間テストに続き持ち帰り試験となりました。
問題はかなりおもしろく、自分で架空の製造会社を考え、月次決算を作って分析するというものです。
Absorption Costing(全部原価計算)、 Variable Costing(直接原価計算)、標準製造間接費、Job costing(部門別配布率)、計画と実績の差異など聞かれるので、差が出るように作らないといけません。
結構おもしろい問題と思います。自分でケースや問題を作るようなものですからね。
わたしの悪い癖は今興味があることにすべてを集中するところで、今回の試験はかなり時間を使ってしまいました。
仕事がら事業計画はよく作ってきたのですが、まったく何もないところからすべて架空の世界で作ったのは初めての経験です。自由すぎるのも意外に作りにくいものだなと発見がありました。
作る以上はリアルにしないといけないと思い、聞かれてもいないところまで前提を勝手に作ってしまいました。
わたしの架空の製造業はこんな感じです。
- 産業機械(製造設備)を生産販売している会社
- 商品ラインアップは3つ、一つは標準品、二つ目は標準品の機能を増やした高級品、三つ目はカスタム品。
- 商品特性に合わせ、原材料費率、台あたりにかかる時間(労務時間だけでなく、生産日数)、利益率を変え、在庫量も変化させました。カスタム品は受注生産なので最終製品の在庫は少ないが原材料は部品の種類が多くなるので多めとか。
- 為替が面倒なので、ありえないとは思うが客はすべてインドネシアで輸出なし。
直間比率や限界利益率も業界的にはどのくらいが適正か考えて設定したり、スプレッドシートに計算式を入れて感応度分析ができるようにしました。
■ テストが指定してくる前提条件にひっぱられ、いろいろと調整が面倒なことに
困ったのは、テストで指定してくる前提条件もあるので、そっちに合わせて変えないといけないところです。
特に困るのが、間接費用の固定・変動比率を指定してくるのです。計画ならいいんですが、売上が動けば変動費用は増減するので、固定・変動比率は変わってしまいます。
わたしは勝手に、計画したときはそういう前提だったとしました。実績では変わりますよと。
ところが、謎の指定「その他製造間接費の実績は全体の製造間接費の30%にする」が面倒です。その他を変動経費ということにして、売上変化に連動しやすくしましたが、それでも固定費があるので30%のままにはなりません。最後は面倒になり、計画ならまだしも、実績が常に30%になることはありませんと書いて、30%じゃない数字で出しておきました。
そもそもその他って何なんだよ、30%あったらその他にしないでちゃんと項目を出せよと思ったのも一因です。わたしは間接人員だけでなく、間接資材費、水道光熱費、減価償却費も考えながら比率を決めていたんで、それ以外にその他で30%もあるなんて言われると、勝手に気持ち悪い決算にさせられたという気持ちになるんですよ。
■ なるべくリアルにしようと複雑な設定にし、混乱が発生する
計画と実際の差が出た想定を複雑にしすぎたのは失敗でした。
まず、販売計画が狂うとし、それに合わせ製品によって生産台数を変えたり、変えなかったりさせました。在庫の動きもそれによって複雑に変えてしまいました。
もうここまで来ると、変な愛着というかこだわりまで出てきているので、この会社の数字がこう動くのはおかしい、と気になってしまいます。決算を見るときの癖で、多分誰も同じだと思うのですが、変な動きをしている項目が自然と目につき間違えじゃないかとか、何か異常なことが起きたんじゃないかと考えるんです。
これは架空の存在なんだぞと言い聞かせるものの、本能的な気持ち悪さがうわまってしまうんです。
テストでは広告宣伝費を10%増加(売上比で10%増加という意味なので5%使っていた会社が15%にするということ)させ売上が20%伸びるとしたら、会社は計画を実行に移すべきかとか、計画より売り上げが10%伸びたら営業利益率はどう変わるという質問があります。
これ広告宣伝の効果が出やすい製品と出にくい製品があって、かつモデルミックス次第で利益率変わるんですよとか、勝手に聞かれてもいないのに複雑な回答をしてしまうことになりました。
■ 最後は疲れてきてもういいやという気分になってくる
スプレッドシートの式はあちこち壊れていて気付いたら直していくのですが、もうかなり疲れました。
複雑にするとそれだけ間違えが多くなりますので、いったい自分は何をしようとしているの?という状態になってしまいました。
土日の起きている時間の半分以上はこの作業に使ったと思います。10時間以上は費やしてますね。完全に自己満足の世界です。
最後は、ここまでやらなくても結果は変わらないし、結果なんてどうでもよいとなって出してしまいました。
採点していただく先生たちもしくはTAの方々、大変申し訳ありません。PDFで提出しているので、スプレッドシートの計算式が見えず、合っているか間違っているか非常にわかりにくいと思います。
中間テストに続き採点が大変なテストでしたね。
■ 最後に感想
ケースを作るのは楽しいなと思いました。
わたしの頭の中では、この会社は製品のモデルミックスをどのように変えていくべきかとか、競合先もいる中で売価をどう変える、プロモーション費用をどう配分する、間接費の配賦の考え方を変えるとするとどういう方法が考えられるか、とか聞かれてもいないおもしろそうな問題が渦巻いています。
まったく反省していないのは問題ですね。またやらかしそうな予感大です。