見出し画像

アメリカ横断引越し日記 2日目 Marion NCからCarlisle AR

2010年8月21日土曜日 晴れ

朝きちんと起きて、早めに出発したこともあり、順調に進んだ。
Arkansas(注1)のCarlisleという町で泊まる。630マイル進んだことになる。

坂道がきつく、エンジンの調子がおかしくなった。
変なランプがついている(注2)のだ。そのせいか燃費がどんどん悪くなっているようだ。先が思いやられる。

エンジンの音も走り始めが特に変だ。あまりにおかしくなるようなら修理に持っていくしかない。
規約を見ても何も書いていないし、電話でもしてみるしかなさそう。

初めてミシシッピ川(注3)を見たが、大河。メンフィスはかなり上流の方なのに、日本の大きな川の河口をさらに超えるでかさ。

今日の道は無意味に登りとくだりが多く、厳しかった。後半になって坂が減ってきたので、明日に期待だ。

Arkansasに入ると畑の景色が多く見られるようになった。Tennessee(注4)は森だった。明日はTexas(注5)まで入りたい。エンジン次第だろう。

晩飯をモーテルの近くのレストランで食べたのだが、サラダバーがあった。久しぶりに野菜をたっぷり食べた。
初日の夜にバーガーキングのワッパーに入っているトマトとレタスを食べて以来。バーガーキングの前も丸一日野菜を食べていない気がする。
ほっとした。

サラダバーの野菜は全部生(注6)。ブロッコリーもカリフラワーもマッシュルームも生。ゆでていない。
にんじんが生なのは良いのだが、普通はゆでるのではないのか?

スパゲッティを頼んだら、料理を侮辱しているとしか思えない料理が出てきた。
質実剛健のアメリカらしいといえばそうなのだが、ゆですぎてのびのびになった麺をおそらく長時間おいておいたのだろう。
その上にミートソースがかかっており、丸ごとレンジでチンしたようで、ソースのかかっていないところがパリパリに焼けている(注7)。

アメリカの田舎に来たという感じがしてきました。


メイン画像はメンフィスからミシシッピ川を渡る橋(トリップアドバイザー提供)

(注1)アーカンソ―州。州都はLittle Rock。アーカンソー州といえばビル・クリントンの出身地で、クリントンはアーカンソー州知事でもあった。

(注2)このときはまだ、どこの故障を示すランプかは分からず、エンジンが原因のようだと推測しているレベル。この後ホテルでじっくりトラックの取扱書を読んで特定した。

(注3)ミシシッピ川は全米一位の大河。I-40は川を横切るルート。ブルース発祥の地、エルビスプレスリーの町でもあるメンフィスで川を渡る。渡るとアーカンソー州に入る。

(注4)テネシー州。州都はナッシュビル。南部の名門バンダ―ビルド大学がある。東はノースカロライナからアパラチアン山脈を越えるとテネシー。西はミシシッピ川を境界に東岸がテネシー、西岸がアーカンソー。

(注5)テキサス州。州都はオースティン。I-40の順番では、アーカンソー州→オクラホマ州→テキサス州の順番。テキサスといえばブッシュ大統領親子。

あとは私の年代だとプロレスラーのスタンハンセン、ザ・ファンクス(テリーファンク、ドリーファンク)、キン肉マンに出てくるテリーマンですね。

(注6)アメリカ南部、中西部あるあるなんですが、サラダの野菜は基本ゆでていない生のまま出てきます。これ以外にオクラも生ですね。
ちなみにオクラは英語でもオクラです。
私の娘はダーラム時代に幼稚園の給食がペレット状の生のニンジンで、トラウマになってました。

(注7)写真を撮っておけばよかったと思うほどの出来でした。日本の給食で出てくるソフト麺はまだましです。客が私しかいなかったので、不人気な店だったかもしれません。

【コラム雑感】
トラックが大きすぎるってそんなに困ることなの?

トラックが大きすぎて困ることの具体的なイメージが湧かない方に、何に困らされたかをまとめてみました。

多分日本だと普通免許で運転してはいけない大きさだと思います。さらに牽引などもっての他と思います。

16フィートの荷台ということは、荷台だけで5m、トラックの全長は7m弱になります。プラス、セダンを牽引する分の5m強で、合計12m。

①トラックを気軽に止められない。
全長でいえば、すでに16フィートのトラックだけで、縦列で2台分のスペースを取るのに加え、乗用車をけん引しているため、縦3台分のスペースが必要

いくら駐車場が広いアメリカとはいえ、大きなショッピングモールくらいしか止める場所はないです。トラックの運転手の気持ちがわかる気がしました。

途中で絶景やどこまでも一本道など、今でいうインスタ映えしそうな場所がたくさんありましたが、止めて写真を撮ろうという気持ちには一切なりませんでした。

②給油できるガソリンスタンド、モーテルが限られる。
でかいだけでなく車をけん引していると、バックができないという致命的な弱点があります。前にしか進めないので、ハンドルを何度か切りなおしてなんてことはできません。

一度間違ったところに入ると終わりという恐怖感に常に付きまとわれます
大きなトラックが給油していれば大丈夫、大きなトラックが止まっている場所は入っても問題ない。
結果、トラックの動きを常に注意しながら行動を真似するようになりました。

モーテルでいえば、事前にGoogle Earthでモーテルの駐車場の空中写真を見て、スペースからいけるいけないを判断してました。

広いだけでなく、入り口と出口が別にあり、まっすぐ抜けて出られるかがポイントです。

③車の距離感をつかめずじまい。
そもそもバックミラーがない(後ろは荷台)ので、サイドミラーで距離感を図るしかないです。また、けん引部分も考えると、自分の内輪差にどの程度の余裕があるか全くわかりませんでした。

しかも失敗したらバックしてハンドルを切りなおしてができないので、絶対に失敗しないように、異常なほど内輪差に気を配り大回りでカーブしてました。そもそも曲がり角がなるべく発生しないようにルート取りに気を使います。

④パワーがなく、坂道で大渋滞を引き起こす。
これは小心者の日本人としては精神的にこたえます
トラックのエンジンの調子が悪かったことも原因の一つと思いますが、異常にのろいため、後ろが大渋滞になります。

一度だけさらに遅いトラックがいて抜かそうとしたところ、速度差があまりなく、抜かすまでに時間がかかり、その間のろい2台のトラックが道を通せんぼした形になってしまったこともありした。

大陸横断日記 所感3より引用

To be continued.

いいなと思ったら応援しよう!