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07 手順を作る。トリックをどう発表する?

頭の中にあるモヤモヤを形にする

これまでのレッスンで、トリックの原理(プリンシプル)、そのやり方(メソッド)、観客から見えること(エフェクト)、そしてトリックを創る素材や加工のしかたを説明してきました。今回は、いよいよ、頭の中にあるモヤモヤとしたアイディアを形にしていくレッスンです。

トリックを完成させる3つのステップ
下の動画は、1989年に、アメリカの専門誌『GENII Magazine(ジニーマガジン)』に寄稿するために創作したトリックです。


ちなみに、表題の『PACK IN THE BOX(パック イン ザ ボックス』は、古い欧米の玩具『JACK IN THE BOX(ジャック イン ザ ボックス)』(下の動画)に韻を踏むように、マックス・メイビンさんが命名してくれました。

余談ですが、この玩具、友人に見せると、大人でもビックリすることがあるので、欧米の子どもたちが「Coulrophobia(ピエロ恐怖症)」になってしまわないか、少し心配しています(笑)。

トリックの創作の方法は、人によって、それぞれでしょう。急にヒラめき、すごいトリックをつくってしまう天才タイプもいます。または、コツコツと時間をかけ、じっくり完成させるタイプ、たまにトランプやコインを触ってトリックを創り始めますが、ダメだと思ったら、すぐにヤメちゃうタイプなど……。僕は一番最後のタイプです。どちらかというと、熱しやすく冷めやすい性格なのでしょう。

それでも、ポツリ、ポツリとトリックがたまっていくのは、次に紹介する「トリックを完成させる3つのステップ」を踏んでいるからかもしれません。

トリックを完成させる3つのステップ

その3つの創作のステップは……、

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