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合法メンヘラ女の軌跡 ICU編1

目が覚めると古びた病院のICUにいた。 夜中のICUはすごい。目覚めたのは麻酔が切れたからではない。せん妄を来した高齢者の叫び声と排泄物の香り、そして無機質な医療機器のモニター音で起きたのだと思う。最悪な目覚めである。当然機嫌も悪い。 「目が覚めましたか?なんの病気か分かりますか?」 気分も機嫌も最高潮に悪い私に看護師が声を掛ける。(は?分かるわけないだろ、ふざけんな。病名の告知は医師の仕事だろ?)元看護学生、国試浪人女は内心で悪態をつく。 「…分かりませんけど、アル中ですか

    • 合法メンヘラ女の軌跡 序章

      酒と根拠のない自信、無駄なプライドは生きる上で不要である。そして、人間は決心すれば生きながらも生まれ変わることができる。そう、悟るようになった私の話をする。 一貫して清潔感に欠けるうえ、卑屈で暗く、失礼極まりない内容になることを許してほしい。しかし、これはまごうことなく私が歩んだ道標であるのだ。また、脳卒中の後遺症を負うようになった者が立ち向かうことになるだろう道の話でもある。是非、一読してほしい。そして、今この瞬間にもかつての私と同じような境遇に身を置くご本人様とご家族の支