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ととのう という概念

銭湯・サウナ好きの僕にとって、エモいに次いで人に説明するときになかなか困る言葉がある。

それが"ととのう"である。

1.ととのう とは?

"ととのう"という単語を辞書で引いてみると、次のように記してある。

1 秩序のある状態になる。調和がとれる。均整がとれる。
2 不足なく揃う。完備する。備わる。
3 具合の良い状態にある。望むように仕上がる。
(小学館 精選版 日本国語辞典より抜粋)

言葉の意味としてはまさにその通り、だがニュアンスを伝えきれない。

熱いサウナや湯船で体に熱を溜め込んだあと、冷たい水風呂でそれを閉じ込め、外気を感じられる場所で神経の緊張を解きほぐす。

それを繰り返していくと、
寒い日の暖まった布団の中とか、
小春日和の土手に寝そべりながら川の流れを眺めている時のような、

なんとも言えない温かさがじんわりと身体の隅まで行き渡っていく感覚がやってくる。

緊張と緩和、それによって引き起こされるある種のトランス状態。

それが、僕の中で"ととのう"と呼んでいる現象だ。

2.どうして "ととのう"のか?

サウナやお風呂によって体温を上げることにより血管が拡張され、
水風呂などで冷やすことで筋肉や血管が収縮する。

これを繰り返すことでポンプのような効果が生まれ、
滞っていた血行が改善し、
さらに身体を冷やすことによって深〜いリラックス効果が生まれ、
"ととのう"状態になると考えられている。

出典は下記サイトより。

ここからは僕個人の"ととのい"の瞬間についてだが、
暑いサウナ、熱いお風呂→水風呂を繰り返していくうちに、
体の中に温もりが閉じ込められていくのがわかるようになる(気がする)。

そして、何セットかこの温冷浴を繰り返していくと、
水風呂の表面で冷やされた空気が軌道を通り抜けていくのがわかるようになる。

体の中に空気の通り道があること、普段感じない領域に感覚があること。

癖になる心地よさを感じながら、外気にあたって惚けるうちに、

見事なまでにととのってしまうのである。

現代人よ、ととのうのだ。

3.ととのう 人々を描いた作品

それを見事に表現しているドラマが、「サ道」である。
テレビ東京系列で放送されていたドラマだが、現在は配信サイトでも視聴することができる。
(リンク先はAmazonプライム)

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07YMHVN3C/ref=atv_dp_share_cu_r

また、原作となっているコミックエッセイ「サ道」もまた、”サウナ大使”なる作者のサウナ愛がひしひしと感じられる作品だ。

ぜひご一読願いたい。

コロナウイルスが心配される昨今だが、
銭湯やサウナは入室制限や制限時間を設けて、
より安全にリラックスできるように努力されている店舗も多い。

もし安心できる状況になった、と思った時には、
ちょっとしたお出かけとして出かけてみてほしい。

そして、この状況に疲れた心をしっかり"ととのえて"いってほしい。

ちなみに、温冷交代浴自体は浴槽に湯を張り、
少しぬるめのシャワーを浴びることでも可能である。やったね!
(詳しくは前述のリンク参考)

今日から送ろう、ととのいライフ。


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