5. 職場のインド人1_ことばについて
日本はごく小さい(と思う私)
Vanakkam.
先週末、お友達に会いに飛行機移動で某県を訪問しました。
この2年くらいの間、半年に1回位は訪問している計算です…親族かよw
人は私をフッ軽だという。
私もそう思いますよ。AさんがXXにいると聞けば会いに行く、BさんがXXXXにいると聞けば会いに行く。
お金も時間も必要ですが、AさんBさんより私の方が動けることの方が圧倒的に多いのです(子育て中とか)。だから行けるときに行こうと思っています。
あと私にとって、日本はごく小さい国なんですよ。
勿論各地方、県、また県内でも良く見りゃそれぞれ異なる文化があり、日本は広いなあと思うことはあります。でも、行こうと思えば次の日にでも他県に行ける。言葉も概ねどこでも通じる。
あと、私の場合親が転勤のある仕事で私も子供のころから移動が多く、この場所でないといけないみたいなのがないんです。なので移動に抵抗がない。
(余談ですが幼稚園、小中高と全部異なる都府県の卒業です)
一方インドだと、ほとんどの人は自分の州が=自分の国、隣の州は外国みたいな感覚の人も結構います。一生の間自分の居住する州を出ない人もいます。
単純に面積が広いし、言葉も違いますからね。感覚では車で片道3時間は距離としては近い方で、帰省するのに州跨がないのにバスで一晩移動なんてのもよく聞く話です。
最近は生活水準の向上で遠方に旅行に行く人も多いですが、インフラの程度や広さ、言葉の違いで移動へのハードルは日本より高い印象です。
チェンナイではタミル語が日常の言語で使われていますが、露店での買い物で他州出身の友人Aがタミル語ネイティブのBに店の人(多分タミル語しか話さない)との通訳をしてもらってました。
上の距離の話や、このような会話の様子が面白い光景だと思ったので今回は主に職場での「ことば」をテーマにします。
平仮名表記にしたのは何となくです。
多言語な職場
インドに本社がある私の会社の公用語は「英語」です。
これは、契約書をはじめとする社内に存在する文書が英語で書かれる事や、社内での共通言語を英語とするものです。
私の雇用契約書(英語で記載)にも、会社の公用語は英語ですとありました。
なので会議やアナウンスの類、メールの文章やイントラネットの表記は英語。ですが、ちょっとした相談事や雑談は見ていると現地語を使う場合も多いです。
弊社はタミル語地域にある会社なので圧倒的に多いのがタミル語、次は社員の出身地として割合が大きいケララ州のマラヤラム語、アンドラ/テランガナ州のテルグ語などです。
自分はチェンナイ出身だが両親が元々他州出身なので、タミル語もできるが家では別の言語という人も結構います。となると1日の間で複数言語を使うのが日常。
ある友人は家庭内ではテルグ語、買い物など外ではタミル語、隣の家の人がケララ出身なのでマラヤラム語、職場では英語、あとヒンディー語や日本語も少しできるので使うということで、1日最大6言語使うとのこと。
そのほか、弊社の場合最近北インド出身の社員も増えており、彼らはヒンディー語話者でタミル語は分からない場合が多いです。南インド人とは英語で話し、同郷の同僚とはヒンディー語みたいな具合。全員の共通言語が英語になります。
となると英語の素養が必要になりますが、ある同僚は英語が苦手だと言って嘆いていました。なんでもインドの多くの学校は英語で授業を行うが、自分の場合はタミル語だったので英語のハードルが他の人より高い、一生懸命集中して聞かないと理解が難しいとかなんとか。仲間….🙌
日本人とインド人の会話の違い
まあそんな具合なので、コミュニケーションの取り方というか、コミュニケーションをとっている最中の皆の態度も私たち日本人とは少し違うというか。
日本人て皆ほとんどの場合同じ言語で会話をしますし、例えばAさんBさんCさんとのランチ中にAがAとBしか知らない話をCの前で延々するのはあまり歓迎できない状況かと思います(気にしない人もいるでしょうが私は気になります)。Cもいるのだから可能な限り共通の話題で盛り上がりたいものです。
が、インド人の場合そもそも話の内容以前に言葉が理解できない状況が日常で普通にあるので、AはBとCの知らない言語で話すことも普通だし、CもCで特に何も気にしない様子。なんかのBGMが流れてる程度の認識のようです。
上の日本での状況は私なりの気遣いではありますが、インドでは不要なもののようですw