体温も自分で上げる。身体は替えの効かない「発酵機」だと思う【つくり手であること】
今年ほど行く先々で体温計を向けられたことありませんでしたね。おでこや手首にバーコードリーダーみたい形の体温計を当てられたり、中には顔センサーと合わせて画面の中で勝手に計られていたりして。
必要なのだろうし別に構わないけど、正直まったく慣れずにいます。しかも大抵の場合、実際の体温よりも低く表示されますよね...
私の平熱は36.7度ですが、かつて毎日が体調不良だった会社員時代は、自分でも心配になるほど冷たい手足をした、典型的な冷え性でした。今ではそれも過去のこととなり、普段の暮らしでは冷えを避け、いつでも温まるように気をつけています。
具体的には食べ物や生活習慣など日常的な習慣を変えたこと、そして、年に数回、自分のために出掛けてる「酵素風呂」です。最近久しぶりに酵素風呂に入り、やっぱり最高ー‼️‼️!と、体温とともにテンションも上がったので、今日は冷えている全ての人に向けて酵素風呂を激推ししたいと思います。
※体質は個人差も大きいため、あくまでわたし個人の話となりますがご理解ください。
エビデンスは自分
「酵素風呂」とは、おがくずや米ぬかなどの有機物を発酵させて、その発酵熱で温かくなった有機物の中に体を沈める、という温熱療法です。
有機物の種類、発酵させるスターター、個室か否か、女性専用か等々、細かな違いは各地の酵素風呂によってさまざまなオリジナリティがありますが、私が好きな条件はこのふたつです。
① 米ぬかを使っていること
② 翌日以降も効果を実感できること
まず①の米ぬかについて。
実は当初、酵素風呂に行きはじめた頃はよくわからず、割と近場にあるという理由で行っていたのですが、そこはおがくずを使用していました。米ぬかの酵素風呂があると知ってそっちで入ってみたところ、断然おがくずより米ぬかが好きな自分に気がつきます。
たぶん米ぬかの方が細かいため、ふわふわした柔らかさが体に触れる感じを優しいと感じたことが大きいかもしれません。以来、わたしの中で酵素風呂=米ぬか一筋、になりました。(両方を混ぜているところもありますね)
続いて②の効果について。
これも好みやその日の体調などによって一概には言いにくいのですが、酵素風呂に入った当日や翌日は体が内側からポカポカしています。でも3日目には実感が薄れる酵素風呂や、もしくは逆に、一週間くらいポカポカが保たれることもあり、どちらが好きでまた行きたいかと問われたら圧倒的に後者ということ。たぶん相性みたいなものかもしれません。
結局、自分が快適なのが一番ですよね
ちなみに、菌の専門家などの方には「酵素は肌を通らない」、と酵素風呂による健康効果に否定的な方もいます。
肌バリアが酵素を通さないとか、酵素の大きさが肌を通過したりはしない、というロジックで、それはそれで「なるほど」とちゃんと拝見するのですが、でも実際に自分で体験した上で気持ちいいと感じるのなら、それがわたしには幸せだな、と思ったりするのでした。
米ぬかって、ぬか漬けに使えば野菜は潤っていつまでも非加熱で保存されているし、乾いた米ぬかを木材などの磨きに使うこともあるし、また、ぬかを布の袋に入れて入浴剤にしたり、それで体を洗ったりする習慣も昔からあったものです。
長い間わたしたちの暮らしの中にあるものが、肌に触れて気持ち良かったり、潤いや細胞の活性化といった文脈で相性が良いことは(わたしは専門家じゃないけど)なんとなく納得できるな、と感じるのでした。
米ぬか酵素風呂に15分も入れば、全身デトックスとばかりに発汗して気分までスッッッキリします。私はけっこうなド近眼なのですが、それでも出たあとは眼がよく見えるし、真冬でも薄着で帰路につくほど体の保温力が上がります。また、入った日から5〜7日間は、体の中心から全身の末端に向かってほんのり温かく感じられます。「酵素は肌を通過しないので気のせい」と言われたらそうなのかもしれないけど、別に気のせいでもいいやってくらい快適なんです。
人は、空腹と寝不足と寒さによって不安を増幅させる生き物。ならば、日々しっかりと食べて、寝て、そして温まるのが一番幸せな暮らしなんじゃないかと思うのでした。
米ぬかに身を埋める体験
先人たちが「冷えは万病の元」と言った通り、精神疾患も内臓疾患も、体の冷えや、冷えによる血流の滞りによるものが多いと言われています。
身体中を巡る血管の通りを良くするためには、キュッと縮こまっているのではなく、伸びやかな環境にしておくのがいいはずですよね。温泉やサウナ、岩盤浴、さらにはリゾート地といったものが人気なのも、そうした本能的な防御を目的にした、体の仕組みも影響あるんじゃないかと思っています。
わたしの場合、小さなタトゥーがあるため温泉や大浴場を楽しむにはちょっとした工夫が必要だったり(うまく隠すって意味ですけど)、スチームで満ちたサウナは苦しくなる体質だったり、熱々の岩の上でじっとしてる岩盤浴はむしろぐったり疲れてしまうので、そうした意味でもやっぱり酵素風呂が合っているんです。
誰にも気兼ねなく楽しめる、ちょっと熱めのお風呂。ただ、浸かっているのはお湯ではなく、温かい米ぬか、ということになりますが。
ちなみに「米ぬかに入る」と言うと、ぬか床みたいなドロッとグジュっとした中に埋まるとお思いになる方もまだまだたくさんいらっしゃいますが、写真で見ての通り、酵素風呂の米ぬかはサラサラふっかふかです。肌触りはまるでお気に入りの毛布、それで頭の先からつま先まで全身を優しく包んでもらったような幸福さがあります。
ただ温度は「少し熱めのお湯」ですので、通常はものすごく発汗します。米ぬかから出た時は肌に張り付いているような状態になり、シャワーで洗い流して終了です。直後はすでに、肌がもっちりしてると思いますので、腕などをチェックしてみてほしいです。
激推し酵素風呂2選(と、込み上げる新たな野望)
【激推し酵素風呂 その1】ひとつめは、地元横浜で、まもなく5周年を迎えるのが「米ぬか酵素ホリスティックサロンほのか」です。
店主の長谷川めぐみさんとはオープン前からのお付き合いがあり、友人たちも多く通う場所、我が家で酵素風呂といったらまずココです。横浜市・山手の洋館を改装したかわいい建物で、酵素風呂が1つのプライベート空間のため、普段は女性専用で、月に1度だけ男性だけの利用日が設けられています。
(上段の2つの画像はいずれも、ほのかの店内画像をお借りしました)
コロナ禍となってサウナやサロンよっては営業が難しくなった場所もあるようですが、公衆浴場としての認可をもつ「ほのか」は、通常通り営業していました。むしろストレスが増えた皆さんを癒す場として継続してるなんて、素晴らしい!
アクセスは元町・中華街駅から徒歩約15分。閑静な横浜の景色を味わえるので行きも帰りもゆったり歩く予定を組むのがおすすめです。予約はウェブサイトかお電話でどうぞ。
【激推し酵素風呂 その2】もうひとつのオススメは、つい先日、東京・神楽坂にオープンしたばかりの「米ぬか発酵風呂 haccola(ハッコラ) 神楽坂本店」です。
こちらは長年お世話になっているウェブディレクターの畠山さんが始められたお店です。実はわたしがライターとして、メディア発足時からお世話になっている発酵食メディア「haccola」の編集長でもあり、メディアからリアルショップに、それもなんと、米ぬか酵素風呂に展開が進んだのでした。
発酵の力がメディアから酵素風呂に展開するとは...!何だかすごく、個人的に好きなキーワードであふれたストーリーに感動して、最初に聞いた時は本当に興奮しました笑。
酵素風呂ハッコラの店内は、いろんなアジアがいい具合にカオスになったジャパネスク的インテリア。シャワー付きの個室が3部屋あり、カップル利用の場合は個室のドアを解放するような使い方も可能だとか。米ぬかには竹パウダー入りという個性もいい感じです。
メディアhaccolaにて体験レポート記事も書いたので、よかったらぜひ合わせてご覧ください。
こちらも予約はウェブサイトかお電話、または下記のホットペッパーでもできます。
激推しはどちらも、酵素風呂を始められる前から知ってるお二人のお店なのですが、おふたりとも実にイキイキした素敵な女性で、元からの性格もあるとは思うのですが、いつ会っても華があるのはやっぱり、酵素風呂に関わっているからだろうな、と思っています。
そういえば、「ほのか」の開業当初、お祝いの蘭のお花が何ヶ月もまったく枯れないので、酵素すごいね、って話していたこともありました。
また、他にも酵素風呂の事業を始められた知人も数名いて、ついつい「わたしもいつか...」という新たな野望が顔を出し始めたりしますw だって自分がオーナーになれたらいつでも酵素風呂に入れるし、と。
しかし!
自然の発酵熱を利用する酵素風呂は、電気などで加温するわけではないので、日々のお手入れが命なのでした。米ぬかがちゃんと発酵できるように「攪拌」というハードワークを伴うメンテナンスが欠かせず、その重労働までをコミットしてくれた上記のお二人のような方々のおかげで、あの至福の温かさが実現しているのです。
そう思うと、神様は今すでにわたしの身の程に合わせた適材適所を示してくれているのかもしれない、わたしは感謝を込めてコツコツ通おう、と思い直すのでした。
(と言いつつ、こう毎日寒いと「歩いて行ける距離に酵素風呂ほしい」と1日に1回くらい思ってしまうw 誰か私に投資したい奇特な方はいないでしょうかw)
冷えてる自覚のある人もない人も(ないのも危険ですけどね)、日常生活から冷えを克服して、寒さともいい距離感を保てますように。
体温上げて元気にいきましょうー!
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映画監督松井久子が編集長となり、生き方、暮し、アート、映画、表現等について4人のプロが書くコラムと、映画づくり、ライティング、YOGA等の…
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