【政治回】投票に行かない人たちへ:あなたの無関心は、歴史への侮辱と子供への虐待だ【前編】
2024年都知事選、面白くなりそうですね。
蓮舫氏や石丸氏の出馬表明には驚きました。
1票を持つ都民として、しっかり勉強してから投票に臨みたいと思います。
ところで以前、勤めていた会社で選挙の話になった時に
「自分は投票には行かない。行ったところで何も変わらない。」
「政治家は信用ならない。あんな奴らのために行くの面倒くさい。」
「別に税金の世話にならなくても自分の稼いだ給料で生きていける。」
こんな話をする人が数人いました。
私はちゃんと義務教育を受けさせてもらえたので、
行くか行かないかという選択肢があるわけもなく、
当然行くものだと考えてます。
なので投票行かない日本人がこんなに身近にいることに驚きました。
もしかして何らかの事情(帰国子女とか)で、
日本の小学校行けなかったのかな?という可能性も考えたけど
そうではなさそうだし、それどころか、
大学もある程度良いところを卒業してらっしゃる。
年齢も30〜40歳くらい。子供ではない。いい大人です。
なのに、「投票行かない」という愚行に留まらず、
それを恥ずかしいとも思わない、
むしろ「投票行ったって何も変わらないことを分かっている俺かっこいい」と言わんばかりに堂々と、こんなことを言うのです。
・・・?
「こいつ、救いようのないバカだな〜」と思ったのですが、
他の人とも話していると、どうやらそういうスタンスはこの会社では
決して少数派ではないことが分かってきました。
私の中での常識は、彼らの中では常識ではないらしい。
昔の人がどのようにして今の普通選挙を勝ち得たか、とか
投票率を上げることがなぜ重要なのか、とか
小学校の社会科で習うことなのですが、
給与明細の手取支給額しか見ない人たちには分からないようです。
なので今回は、そういう救いようのないバカに
あなたの考えがいかにバカであるかを
バカでも分かるようにお伝えする、煽り記事を書いていきたいと思います。
(すでに十分煽ってる)
◾️今の選挙になるまで
先人たち(先輩👥とします)が、どのように今の選挙を勝ち得たのかを
めっっっっちゃかいつまんで説明します。
◆明治初期
先輩👥「幕府倒したはいいけどさ、結局強い藩の出身だった人が権力握っててズルくねえ??俺らも政治に参加させてくれよ〜。」
→板垣退助とかいろんな人がこの運動(自由民権運動)に参加
→政府🏛️「分かった分かった。選挙って仕組みを導入してやるよ。」
「ただし女はダメだし、男でも15円以上税金納めてないとダメだ。」
→25歳以上 かつ 男子 かつ 納税15円以上してる人 だけ選挙権GET。
※これに当てはまるのは当時の人口の1.1%だけ。
※明治初期の15円=現代の感覚では1300万円以上、という見解あり。
(参考:https://www.ebata-cpa.com/tips/page019/)
◆明治中期
先輩👥「いや該当者少なすぎな??もうちょい緩和して??」
→納税額 15円→10円に緩和。
それでも当てはまるのは人口の2.2%だけ。
◆大正初期
先輩👥「いやいやまだ少ないて。もう一声!!」
→納税額 10円→3円に緩和。
それでも当てはまるのは人口の5.5%だけ。
先輩👥「いや少ねえよ。ってか納税額の制限やめろや。普通に選挙権くれよ。」
という要望が何度も提出されるも否決されまくる。(14回も否決された)
◆そして昭和初期
政府🏛️「分かった分かった。納税の要件なくしてやるよ。
25歳以上の男子だったら全員OKな。」
→25歳以上の男子全員に選挙権付与される。
当てはまるのは人口の20%程度。
でもやっと、男子普通選挙が実現しましたー!!👨やっふー!!
・・・
女性たち👩「え、うちらは??」
◆昭和21年(戦後)
GHQ🇺🇸「おめえら民主主義知らなすぎ」
政府🇯🇵「おけ、女性にも選挙権付与します。あと年齢も引き下げます。」
→20歳以上の男女全員に選挙権が付与される。
人口の50%程度。
男も女も、20歳を過ぎたら選挙権がもらえる。
完全普通選挙の完成です!!
◆2015年
20歳→18歳に引き下げ。
(↓総務省が出してるPDFに分かりやすいの見つけたので参考にしました。)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000652738.pdf
こうやって現在に至るわけです。
先輩方がこんなに苦労して、
何回も要望が否決されて、
それでも諦めなかったから、
今あなたの自宅には
投票用紙が自動的に届くようになっているんですよ。
え、投票行かないの?
先人の苦労を何だと思ってるの?
それって歴史を侮辱してるよ??
◾️投票率を上げることがなぜ重要か
「自分一人投票行かなくたって、たいして影響ない」
と思う人に向けて、
論理的な話をする前に、感覚的な話をします。
みなさん、
お米をといで炊飯したことってありますか?🍚(急
お米といで、研ぎ汁流す時さ、
米粒がいくつかシンクに落ちちゃうこと、ないですか?
そういうことです。
(どういうことだよ)
(急に説明サボるな)
確かに、選挙に行かないのが本当にあなた一人だけなら、
こぼれ落ちた米粒も1粒だけだから、
炊き上がるご飯にそんなに影響はないでしょう。
でも、こぼれ落ちた米粒がたくさんあったら?
米粒たくさん落ちたのに、水の分量同じだったら
ホカホカのご飯食べたかったのに、ベチャベチャになるくない?
「どうせ」と思って行かない人がたくさんいたら?
票がたくさん捨てられたのに、同じ手続きで選挙結果決まったら
出来上がった議会はカッスカスになるくない??
そういうことです。
では感覚的に理解できたところで、論理的に話をします。
選挙の際しばしば耳にする、「投票率」と「得票率」という言葉。
それぞれの意味を整理します。
投票率:有権者全体に対して、投票に行った人がどのくらいいるかという割合。
選挙権を持っている人が100万人いたとして、
そのうち投票に行ったのが50万人だったら、投票率は50%。
得票率:有効得票数全体に対して、その候補者がどのくらい票を獲得したかという割合。
投票に行ったのが50万人で、(かつその全てが有効票で、)
その候補者が25万票で当選したら、得票率は50%。
「有効票」とあえて書いてるのには理由があって、
投票には行っても、
白紙だったり、二人以上の名前が書かれてたり、意味わからないことが書かれてたりすると、
それは「無効票」となって、得票率にはカウントされないからです。
※ただ無効票は得票率にはカウントされないけど、投票率にはカウントされます!
※あ、わかんなかったらここはスルーしていいよ!
ではこれらを踏まえた上で、投票率が高い場合と低い場合の違いを見ていきます。
前提条件は先ほどと同じで、有権者100万人とします。
また、無効票を考えるとややこしいので、全て有効票と仮定します。
【投票率90%、得票率50%で当選した場合】
(落ちた米粒が少ない場合)
投票した人:100万人×90%(投票率)=90万人
当選に必要な票数:90万票×50%(得票率)=45万票
得票数÷有権者全体=45%
→当選した人は、有権者全体の45%の支持を得た人、となる。
【投票率50%、得票率50%で当選した場合】
(落ちた米粒が多い場合)
投票した人:100万人×50%(投票率)=50万人
当選に必要な票数:50万票×50%(得票率)=25万票
得票数÷有権者全体=25%
→当選した人は、有権者全体の25%の支持を得た人、となる。
後者の場合、
全体の25%の人にしか「あなたに当選してほしい!」って言われてなくって
残りの75%の意思は全く反映されてないのに
「これが有権者の総意ですから」みたいな顔で当選されるの
なんか違くない??
75%の意志が全く反映されていないのに、
25%の意見がまかり通ってしまうの、
冷静に考えてバグじゃない??
まあ今のは例え話なので。
実際どんなもんか見てみましょうか。
直近の知事選挙だと、つい1週間ほど前に、静岡県知事選挙がありましたね!
仮に静岡県知事選の有権者が100万人だったとしたら
選挙に行った人:100万人×53%(投票率)=53万人
当選に必要な票数:53万票×47%(得票率)=約25万票
得票数÷有権者全体=25%
あれ、25%?!
さっきの例えの、米粒たくさん落ちたバージョンと、
直近の選挙での現実、
一緒じゃん?!?!
え、75%の意思が無視されてる状態なのに、
たった25%の意思だけで
それが民意として、まかり通っちゃってるじゃん?!?!
そうなんです。これは現実なんです。
投票率の推移を見てみると、
昭和の時代は70%前後を維持していますね。
やっぱり、苦労して選挙権を勝ち取ったんだという自覚が
まだあったのかもしれないですね。
でもここ10年ちょっとで
一気に50%前後まで落ちていますね。
だから危機なんですよ。
オメーの意志が反映されない政治になってるのは
なぜなのか、もう分かったな??
オメーが投票行かねーからだよ!!!!!
すいません取り乱しました。
でも本当に、政治のクソみたいなニュースを見るたびに、私は
投票に行かないバカどものせいだ・・・
と悔しく思っています。
だって別にあのクソたちは、
不正な手段で政治家になってるわけじゃないんよ。
ちゃんと、民主主義の原則に則って、
正当な手順で選ばれて、
議会に送り出された人たちなんよ。
「政治家は信用ならない。あんな奴らの当選のために選挙行きたくない。」
こんなこと言ってる奴いたなあ。
「あんな奴ら」を、クソにせしめているのは
お・ま・え・だ・よ♡
って言ってやりたいわ😇
・・・
怒ってたら疲れました。今日はここまで。
タイトル「選挙に行かない人たちへ:あなたの無関心は、歴史への侮辱と子供への虐待だ」
の、歴史への侮辱については書きましたが
後半部分については触れられなかったので、
また後編に持ち越したいと思います。
(この記事、約4000文字だって・・・うわあ・・・
品のない長文を読んでくれてありがとうございました本当に・・・。)
後編に続きます・・・👇