人間関係におけるリスク回避
MIU404というドラマ、
ご存知ですか?
警視庁の機動捜査隊(通称:機捜)を舞台にしたドラマで
よくある刑事モノか?と思いきや
がっつり社会派の、人間の心の機微に入り込んだストーリーで
毎回毎回、虜になって見ていました。
誰だ?こんな素敵な脚本を書けるのは?!
と思ったらやっぱり野木亜紀子さん。
これも
これも
これも
私が好きなドラマは大体、野木脚本。
「野木脚本」という四字熟語は
義務教育で教えるべき素晴らしい日本語だと思いました。
でね、その第4話「ミリオンダラー・ガール」で
印象に残っているシーンがあるんです。
綾野剛演じる伊吹藍が
星野源演じる相方・志摩一未に
「相手の本性を知るには生死がかかった瞬間を見るといい」
という話をしていた。
そして、そんな「生死がかかった瞬間」が、訪れてしまった。
志摩が、拳銃を向けられたのだ。
そんなとき志摩は「撃ってみろよ」と言う。
そしてそれを見た伊吹が「お前の本性が死にたい奴だったとはな」と言う。
Amazonプライム・ビデオで見れますので、ぜひ。
さて、今日話したいのは、
このシーンをきっかけに
ああ、私にもそんなことあったな〜と思い出した話。
「生死がかかった瞬間」とまではいかなくても
「切羽詰まった瞬間」ってあるじゃないですか。
そんな時にも、人の本性って見えるよねって話。
テーマは「人間関係におけるリスク回避」。
ちょっと無機質というか、冷淡に聞こえるかもしれませんが、
人付き合いにおいてこの感覚は非常に大切だと考えています。
リスク回避
皆さんは普段、お仕事であれば
リスク回避、ということを意識されていると思います。
新しい取引を始める時なんかは特に、
この会社と取引をして大丈夫だろうか?
と考えますよね。
では、人間関係でリスクを意識したことがありますか?
たとえば、「この人とは距離を置いた方がいいかも」と
感じたことはありませんか?
私はあります。
特に 倫理観が自分と大きく異なると感じたとき に、そう思うことが多いです。
特に、切羽詰まった状況での行動には、
その人の本性や優先順位がよく現れるもの。
そんなときに「えっ、そんなことするの…?」とドン引きしてしまった場合、
その人との信頼関係を修復するのは難しいと感じます。
表面的には仲良く見せることができても、
心の奥にある猜疑心はなかなか消えません。
過去にこう感じた相手がいます。
例えば、結婚生活が完全に破綻しているのに、
離婚せずに婚姻費用(生活費)をもらい続けるためだけに
関係を引き延ばしている人。
さらには、夫の職場に嫌がらせをしたり、
周囲に夫を悪者扱いする発言を繰り返すケースもありました。
こうした行動に対して、「そういうことをしちゃう人なんだ」と
心の中で距離を置く判断をしました。
また、恋人がいるのに平気で浮気や不倫をし、
それが発覚しても反省するどころか「バレちゃったか」と開き直る人も。
さらには、恋人から別れを告げられるとストーカー化してしまう。
これまで仲良くしていたけど
このような行動を目の当たりにすると、
自分が直接被害を受けたわけではないけど
やはり「この人と深く関わるのはやめておこう」と直感するのです。
いま各企業がフジテレビのCMを停止したのも
同じ考え方ですよね。きっと。
これらの経験を振り返ると、
私が人間関係で大切にしている価値観が浮き彫りになります。
それは 誠実さ や 倫理観 です。
特に、信頼関係の基盤となるのは、
相手の行動や価値観に対する「尊敬」や「信用」。
これが欠けている相手とは、表面的な付き合いはできても、
心を開くことは難しいと感じます。
そしてもう一つ気づいたのは、
私は「人が切羽詰まったときに見える行動」に敏感であるということ。
その行動が自分の価値観と大きくずれていると、
「この人に心を許しても大丈夫かな?」という疑念が自然と湧き上がってしまう。
リスク回避は自己防衛であり健全な選択
人間関係におけるリスク回避は、
自己防衛でもあり、健全な人間関係を築くための重要なスキルです。
特に大人になると、直感的に「この人は何か違う」と感じた場合、
その感覚を無視しないことが大切だと思います。
直感は決して根拠がないものではなく、
過去の経験や学びが積み重なって生まれるものだから。
もちろん、表面的な付き合いが必要な場面もあるでしょう。
でも、本音を明かす相手と表面的な関係を保つ相手をしっかり区別することで、
自分の心を守りながら穏やかな人間関係を築くことができるはずです。