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[体験談] 短大から大学編入をした経験について ~ 中学から短大時代


はじめに

こんにちは,Umamusume22です.新卒でメーカーに就職したエンジニアです.ロボティックスの部署に在籍しています.今回の記事では私の過去について書きます.私は高校から工学系の短大に進学して大学編入をしたという少し変わっている経歴を持っています.大学編入というと高専から編入するイメージが多いかもしれませんが大学によっては短大や専門学校,4年制の大学からでも受験資格があります.(詳しくは各大学の編入試験の募集要項を  確認してください)
少し長くなりますがなぜ短大から編入しようと思ったのか?実際に短大に進学してどうだったのか?をメインに説明しようと思います

中学時代

当時から私はロボットに関する仕事に就きたいという願望がありました.キッカケはとあるメーカーのロボットを実際に見て高精度・高制御で動作するロボットの動きに感動したことです.そのため,高専の制御情報工学科を受験したのですが学校休みがちで学力不足だったので落ちてしまいました.(当然)
私が中学生の時,上靴を隠されたりSNSで晒された経験があります.その結果,メンタルがやられて学校をよく休んでいました.精神科に通っていたこともあります.今振り返るとこの中学時代が人生の中で一番辛かったです.家出しようかとも思っていました.子供の意思だけで引越しや転校などは出来ないため非常に悔しかったです.大人は自分の意思で転職や引っ越しなどをしようと思えば出来るのに子供は出来ない,無力感を抱いていました.親は理解があまりなくて小言を言われていました.
なんだかんだ休みながらも中学を卒業しました.高校は併願で受けていた私立に進学することになりました.


高校時代

全日制の普通科の高校に3年間通っていました.自称進学校でした.しかし,学校は休みがちで大学受験に案の定失敗しました.私が通っていた高校は私立で学校の進学実績を非常に重視していました.そのため,先生たちは受験指導に厳しくてよく授業中に「受かってもらわないと困る」,「良い会社に入れないと一生苦労することになる」などを話していました.私は「大学に行ったから幸せになれるとは限らないのでは」という価値観を持っているため,先生が話すことに対して辟易していました.また,私は化学や物理が苦手で成績優秀ではなかったので担任の先生から小言をよく言われて追い詰められていました.後,進路を押し付けてくるのも辛かったです.(メンタル弱い)
自分で言うのもなんですがよく高校やめなかったなと思います笑
当時は単位制や通信制高校,高認などの存在を知らなかったから辞めなかったのだと思います.もし,高校時代に戻ったら恐らく進路変更をしたと思います.
その後,欠席日数が増えながらもなんとか高校を卒業して短大に進学しました.短大に進学した理由は2つあります

1 浪人より編入の方が私には合っていると思ったため

私の友人のお姉さんが編入の方が入りやすいと教えてくれたことが編入試験を知るきっかけになりました.当時,このお姉さんは20代の方で既に社会人でした.編入試験について調べると国公立大学の併願が可能,2,3科目で受験が可能と知って編入の方が私には合っていると思い,編入を目指すことにしました.5教科7科目+2次試験の勉強は一応やっていたのですが全然成績が上がりませんでした.また,予備校に行って模試の結果に一喜一憂したり,同調圧力に悩みそうだったので浪人する選択肢はありませんでした.後,大学入試の勉強をもう1年するのは無理!!!!!!!となって編入を選びました.今でも大学入試を突破した人たちを心から尊敬します.本当に尊敬します.私には出来ません.

2 国公立大学の編入実績が豊富だったから

編入するならどこから行こうと思ってネットで色々調べていた所,工学系で編入実績が良い短大をたまたま見つけました.最初は高専に編入しようと考えていたのですが受験日が終わっていた,基本情報を持っているとかならともかく当時は工学の勉強をしていなかったため編入してもカリキュラム的についていくのが厳しいかなと思い断念しました.(高校から高専に編入して旧帝大に編入する人もいるそうです)
短大に進学して大学編入を目指すと当時の担任の先生に言った時,「編入するってどこへ」と言われて少し慌てていたのを覚えています.また,親戚や友人から「また受験で失敗するかもよ」とか言われてあまり応援されませんでした.編入の認知度が低いのは仕方ないです.

短大時代

周囲に心配されながらも情報工学の短大に進学しました.情報系に進学した理由は組み込みやアプリに興味があったからです.私が通っていた高校で短大に進学した人は私だけだと思います.私のように高校在学中に編入を目指して短大に進学した人はほぼ皆無だと思います.短大に進学して良かったなと思う点は6点あります.
以下はメリットです

1 編入試験対策用の授業がある
この点は高専と違うと思います,高専だと自分でTOEICの勉強をしなければならないと思います.また,自分で編入試験の過去問を大学から取り寄せる必要もあるかと思います.(間違っていたらごめんなさい)
しかし,短大の場合は短大の先生たちが編入試験対策用の授業を開講してくれます.主に数学,情報,プログラミング,TOEICの授業がありました.編入対策用の授業は単位認定されません.任意です.

2 実践的なことが学べる
大学だとArduinoを使ってタイマーを作るなどの実践的なことは大体B3から始まると思います.B1だと数学や英語,力学などの座学が多いと思います.しかし,短大は2年間しかないため,1年生から沢山プログラミングや工学的な科目を学びます.私が通っていた短大ではラズパイを使ってタイマーを作る,Javaでパズル作成などの授業がありました.また,2年生になったら卒研があります.(必須ではないです)
卒研ではスマート家電を目的にロボットを作成した人,アキネーターのようなゲームを作った人がいました.私は肢体不自由児が遊べるボーリングゲームの通信機器を開発しました.非常に大変でソースコードを解読するのに苦労したのは良い思い出です笑
4年制大学に進学した場合,B2でこれらのような実践的なことを経験する機会はあまりないと思います.

3 編入試験を受ける時,受験資格が専門学校より多い (大学によります)
専門学校の場合,そもそも受験できないケースがあります.以下は令和6年度の九州大学の募集要項です[1]

図1 九州大学の募集要項


出願資格を見たら分かりますが推薦は高専生のみです.しかし,一般入試では短大生でも受験するチャンスがあります.
他大学でも受験資格があるのは短大または高専が多いです.

4 学費特待生に選ばれたら高専または国公立大と変わらない学費で学べる
短大の成績が優秀であれば学費特待生選ばれます.もし.選ばれた場合.高専または国公立大学と同じ学費になります.予備校で浪人した場合は年間100万円以上かかるケースが多いそうです[2].
ちなみに私は学費特待生でした.

5 編入試験の過去問,受験した先輩の体験談などをまとめた資料がある
編入支援室がありました.支援室内に面接で何を聞かれたか?口頭試問でどんな問題が出題されたか?という歴代の先輩による体験記があります.情報工学部限定ですが北海道から沖縄までの国公立大学の過去問もありました.そのため,当時は大学の過去問を見たらどこの大学の問題かある程度分かっていました.TOEICのスコアの有無も大体把握していました.今はもう当時より年数が経っているため,現在はどうなっているかわかりません

6 なぜ大学に進学するのか?専攻中の学問を今後も学びたいのか?就職か進学か再び選べる
4年制大学だと院に進学するのか,就職するのかゆっくり考える時間が沢山あります.しかし,ミスマッチであった場合,学部を変更するのは割と大変だと思います.ところが,短大だとなぜ大学に進学するのか,短大で工学の勉強して引き続き専攻中の学問を学びたいか決めることができます.もし,ミスマッチであった場合は進路変更がしやすいと思います.(注意点として化学や建築などの自分の専攻外の学科に編入する場合は単位認定の都合上1年遅れやすいです.)
しかし,短大から大学に編入するデメリットもあります.
以下はデメリットです

1 遊べない
短大なので2年しかありません.ハッキリ言って忙しいです.沢山の授業を履修しながら編入学試験の勉強をすることになります.バイトしてサークル活動を満喫するのは4年制大学の人より出来ないかもしれません.私はロボコンを短大時代にやっていたのですが長くは出来ませんでした.

2 編入後も忙しい
短大で取得した単位がどのくらい編入先の大学で認定されるかでどれだけ忙しくなるか決まります.短大なので大学によっては2年次編入になることがあります.

3 編入後,友達作りに苦労する可能性がある
友達作りに関しては編入してきた高専生と仲良くなりました.また,サークルに参加することで友達が作りやすいです.理系の場合,研究室に配属されるのでここで在校生と交流が深められると思います.

4 ライバルが高専生と専門学校
編入学試験を受ける人は大体高専生か専門学校,短大生です.たまに大学生の方もいらっしゃるかもしれませんが少数だと思います.高専だと大学受験の勉強をしません.大学数学やプログラミングなど編入学試験の勉強を早い段階から取り組んでいます.また,編入指導を行う当時の先生がとある大学の編入説明会に参加したら「高専生来てほしい」と言っていたと話していたことを覚えています.
大学編入をするなら高専が一番有利です

5 カリキュラムの内容が高専ほど高くない
短大だとそんなに数学,物理が難しくありません.(私が通っていた短大の話です)
力学は高校レベルです.面積分とかオイラーの公式などはやりません.旧帝大を目指す場合,フーリエ変換やヤコビアンなどは自力で勉強をする必要があります.

さいごに

今回は記事の執筆をここまでにします.余談ですが私が通っていた短大では様々な経歴を持っている方が多かったです.中学時代,いじめられて不登校になって単位制の高校に進学した経歴がある人や2年浪人してから短大に来た人などが通っていました.また,高卒で1年間働いてから短大に来た人もいました.人生,挫折してからどうするかが大事だと思っています.
次回は大学編入試験の体験談について書きます.

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参考文献

[1] "令和6(2024)年度九州大学工学部編入学 学生募集要項"
https://www.eng.kyushu-u.ac.jp/script/wordpress/wp-content/uploads/654adf7da78091e6adf2b4ea22412aea.pdf

[2] "予備校費用は浪人生でいくら?相場やお金がない場合の対処法を解説"
https://manaviism.com/column/preparatory-school-fees-ronin/#%E6%B2%B3%E5%90%88%E5%A1%BE

 

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