エッセイ:1ヶ月だけの学級担任
実は小学校で1ヶ月だけという短い期間で学級担任をしたことがある。
教師になって数ヶ月。私は算数専科を担当していた。そんなある時、3年生の担任が骨折し、手術と入院をすることになった。
1ヶ月の入院ということなので、代替教員は来ない。そこで、校内の教員で担任代行を探さなくてはいけない。その時担任を持っていないのは算数専科の私、音楽専科の先生、そして主幹教諭の3人。あとは校長、教頭の管理職2人。
音楽専科は授業の都合上、学級担任は難しい。そこで算数専科の私を担任にしようという流れになった。
が、しかしその当時の私の雇用形態は臨時採用教員。しかも産休・育休代替教員だった。
すでに代替教員だったので、病休代替になることはできない。そこで書類上の学級担任は主幹教諭、実際の学級運営は私となった。
一件落着…と思いきや、なんとすぐに授業参観と懇談会があるではないか!!
ということで慌てて準備が始まった。
授業参観ではもちろん担任代行として、私が授業をした。その後の懇談会は主幹教諭と2人で事情を説明し、担任代行となることを保護者に伝え、なんとか終わらせた。
そこから約1ヶ月、毎日がバタバタと過ぎていった。あとから思い出していろいろ書こうと思ったのだか、記憶がない。
そのくらいいっぱいいっぱいだったのだろう。初めて、しかも急に何の準備もなく、学級担任になってしまったのだから。
何が何だかわからないうちにあっという間に1ヶ月が経ってしまった。
そして退院した担任が仕事復帰。私はお役御免となり、もとの算数専科に戻った。
たった1ヶ月だったがやはり担任した子ども達はかわいい。
その後私は別の学校に異動となるが、思わぬ所で子ども達に再会することになる。
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