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映画評論独り言 ハリガン氏の電話

 俳優が素晴らしいとお金を掛けなくてもそこそこの映画が撮れるという見本のような作品。スティーブン•キング原作という事もあるかもしれませんが、それ以上にハリガン氏役のドナルド•サザーランドの演技に引き込まれるというのが正直な印象。そもそもストーリーもさほど込み入った内容でもなく、ハリガンが子供に本を読んでもらうバイトを頼み、休みもせず決められた日に必ずくる主人公を気に入ります。時は流れてハリガンは死んでしまうのですが、死んだはずのハリガンと電話が繋がるというミステリーから事件が起こります。
 ドナルド•サザーランドは椅子から動きませんが、声だけでとても引き込まれていくので不思議です。主人公とのやり取りも普通ですし、時間を掛けて2人の関係性を描いていきますが、眠くなることはありませんでした。ホラー要素が増してきてさぁ、これからという時に結末を迎えるのですが、正直残念なのは「スマホは人をダメにしますよ〜」という最後の訴えがかなり鼻につきます。少年と老人の不思議なストーリーだけでよかったのに残念。評点 52

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