6.マディーナ・イスラーム大学のメリットとデメリット
イスラームに限らず、どの学問でもインターネットを通して、世界中から学ぶことができるようになった。これは2020年の新型コロナウィルスのパンデミックによって証明されたように思う。
医学部などといった実技を求められるものはないので、イスラーム関連の学問はオンラインでも学ぶことができる。実際にマディーナ・イスラーム大学には完全オンラインのコースもある。
またアラブ留学をすることが、イスラーム留学に直結するわけではない。向き不向きというものが人にはあるからだ。それを踏まえた上でマディーナ・イスラーム大学のメリット・デメリットを読んでもらいたい。
メリット
①預言者マスジドがあること
毎日のように預言者マスジドに通えることは大きな強みだろう。預言者マスジドでの礼拝は1000倍の褒賞があるといわれている。大学から預言者マスジドまで0円から800円までの価格帯で通える。
②ウムラにホテル付で4000円以下で行けること
リヤドやダンマンといった都市より格安でウムラに行ける。もっと安くいける。
③食堂の食費が安いこと
サウジアラビア王国の大学で、マディーナだけが1日3食200円という低価格を実現している。他の大学の食堂は1食1000円ほどかかってしまう。
④マアハド(語学学校)を良い成績で卒業しやすいこと
マディーナの大学は留学生が多数派だ。良いことではないのだが、全員がネイティブではないので、マアハドの授業が易しめである。
⑤預言者マスジドを訪れる巡礼団体の数
定期的に預言者マスジドに外国からの巡礼者がくるので、荷物を預けやすい。日本食を持ってきてくれる。
⑥使徒(彼に平安あれ)が1400年前に住んでいた土地に住めること
デメリット
①合格までに2年はかかること
大学の合格に1年。宗教省と外務省の許可に1年。
②アラビア語が身に付きにくいこと
留学生が大半のため、付き合う人間を間違えるとアラビア語を使用しないまま生活できる。
③気候と食事は、まず合わない
砂漠気候の空気と大地、米とマカロニ・チキンとビーフの組み合わせしかない食事、留学生との文化衝突、いろいろを合わないものがある。
④信仰に点数がつけられる
イスラームを学問として学ぶため、期末試験で点数がつけられる。それを自分のムスリムとしての点数と思ってしまう人もいる。そんなことはないのだが。
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