今日はおでん、というシアワセ
夕方、娘を迎えに行こうと外に出ると、肌寒さに身を震わせた。
9月ってこんなに秋らしかったかしら。
例年では、残暑の厳しさにうめいている頃だ。
温かいものをお腹に入れたくなって、娘と二人、スーパーマーケットでおでんの種を選んで、帰途についた。
キッチンカウンターに具材を並べると、こんもりとした小山ができる。
「これ、全部鍋に入るかしら?」といつも思う。それでも毎度収まってしまうのだから不思議だ。
わが家の上位打線の顔ぶれはいつも同じ。
私の推し・はんぺん
夫の推し・ちくわぶ
娘の推し・こんにゃく
それからもちろん、大根、たまご。ねりものは、魚河岸揚げ、たまねぎ天。
下位打線は日によって色々。にんじん、たまねぎ、トマトも意外といける。旬のしいたけも入れちゃおう。
“だし”という存在には、人のぬくもりがある気がしてやまない。
その手にかかれば、どんな具材も、何でもおいしくなってしまうのだから。
相手を問わず包み込んでしまう、懐の深さを感じるのだ。「どんとこい!」と受け止めてくれる。
ひとくち含めば、ああ、シアワセ。
これなら毎日でも食べたいなぁ・・・と言いたいところだけど、おでんって結構出費がかさむし、ハイカロリーでもある。
たま〜に、がお財布にも、体にもよろしいのだ。
ぬくもりの中に浸かってばかりいては、前に進めないしね。
ときには、肌寒い場所へ身を投じなければならないときもある。
いい塩梅で、ぬくもりを楽しむ。
それこそ、シアワセが続く秘訣なのかも。