少人数教育の利点
教師しんどい さん の記事を読んで刺激を受け、私も書きたくなりました。
実は今日フォローしたばかりなのですが(照)、教育課題の切り口がわかりやすく書かれている記事ばかりです。そして、プロフィールの「楽しい。しんどい」に共感します。心から。
養護教諭の私は学習指導に入る機会は少ないので「こんなことできる」というよりは「利点」を考えました。
下書きを書いている段階で
・多様性、個別への対応が期待できる
・支援が必要な子に早く気づける
・子どもに居場所ができやすくなり、発言しやすい雰囲気が生まれる
・静かな学習環境が期待できる
・係や役割が割り振られやすくなり、褒められる機会が増える
といった利点が浮かびましたが、記事が長くなるので1つだけに絞ります。
利点 職員のゆとりが生まれる
「結局先生が楽になるためなの?」と思う方もいるかもしれませんが、養護教諭として言います。
職員の心身のゆとりは子どもにとってプラスになります。
子どもは大人の表情や態度をよくみています。
研究発表前で担任がソワソワしていると、その日の来室者は増える傾向にあります。
子どもたちに緊張がうつったり、話を聞く余裕がないと判断して来室しているのかもしれません。
私も出張前で余裕がないときはすぐにバレます。笑
教員の余裕がないときに状況を察して「いい子」になれる子、試し行為をする子、反応は様々ですが、逆をいえば教員に余裕があると子どもも安定しています。
気持ちが安定すると、学習や活動にも集中しやすくなります。
また、今課題になっている教員のメンタルヘルスや健康問題の解決にもつながるのではないかと思っています。
私からみて、ほとんどの先生は休まなすぎです。
有給を余らせている人が大半だし、体調不良でも無理して仕事に来てしまいます。
(今はコロナのこともあり休むことにはなっていますが…)
これは子どもや他の先生に迷惑をかけたくないという気持ちだけでなく、代わりに入る先生がいないという構造がそうさせています。
特に小学校では日中の職員室は誰もいない、ということはよくある日常です。1日の中で空き時間が1時間あればマシなのです。
もぬけの殻の職員室を見るたびに、私は不安になります。突発的な事件事故が起きないことを毎日願っています。
少人数教育で定数が下がればクラス数が増え、同時に職員数も増えるので、少しはこの現状も変わるのではないでしょうか。
少人数教育は楽にはならない
利点の最初に「職員が楽になる」と書きましたが、実際にはそうとは思っていません。
確かに採点や成績処理等の負担は減りますが、一方で多様性に対応する負担や期待が大きくなることが予想されます。
小規模中学校で勤務していたときに、クラスにいる1人のためにテストを用意していた先生がいました。
その子は入院による学習の遅れがありました。
他の子が受けている授業の内容を理解するテストではなく、「今まで病院や自宅で学習してきた頑張りを認めるため」のテストでした。
私はその話を聞いたときにとても心が熱くなりましたが、他の学校ではこういった特例が難しいだろうなとも思いました。
今の子どもたちには健康問題、不登校や別室登校、特別支援等、多種多様な事情があります。
時間的余裕の無さや人員不足が理由で対応できなかったことも、学校の形態が変われば自然と職員に求められるニーズも変わります。
そのニーズに対応できるか、時代の変化に乗れるか教員側も試されてくるのではないでしょうか。
まとめ
「少人数教育ならこんなことできる」
・教員に余裕が生まれて子どものメンタルも安定する。
…学校が居場所になったり、学習や活動に集中しやすくなる。
・クラス数増加に伴う職員数の増加が期待される
…職員の心身の健康にプラスの影響が生まれる。休業やその補償の費用削減になる可能性。
教師しんどい さんから素敵なハッシュタグを勝手にお借りしました。
ご拝読ありがとうございました。
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