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学級閉鎖の裏側
今季もインフルエンザや新型コロナウイルス感染症が流行し、私が勤務する学校でも数クラス学級閉鎖になった。
学級閉鎖を決めるのは校長だが、教頭や教務主任、学年主任、もちろん養護教諭も含めて協議する。
ちなみに学級閉鎖の基準は自治体による。
私が所属する自治体は「概ね20%以上の欠席」としているが、欠席理由や登校者の健康状態等にもよる。
感染症流行の気配がすると、まぁまぁ忙しくなる。
いつもより丁寧な健康観察。部活や兄弟関係との関連性の確認。保健指導。換気の見回り。
閉鎖が決定となるといよいよ慌ただしくなる。
停止期間の助言について校医に確認したり、教育委員会や保健所に報告する。
閉鎖の目的も【感染症拡大を予防するため】か、【欠席者が多くて授業が滞る(主に休み明けに多い)】で変わる。
そんないろいろなことを考えて閉鎖を決めている。
「どうして閉鎖しないのか。」
「どうして閉鎖するのか。」
「Aクラスは閉鎖したのにBクラスは閉鎖しないのか。」
「判断が早過ぎる。」
「判断が遅すぎる。」
……そういった意見は割と心の負担になる。
判断する管理職は更に負担だとも思う。
もちろん根拠があって判断しているのだが、あちこちから矢のようにぶっ飛んで聞かれるため「いろいろ考えた結果です。」と答えている。
閉鎖をした時点で全校生徒と保護者に連絡するが、それでも「朝から体調悪いけど登校しました。」「昨夜高熱が出たけど下がったから登校しました。」は無くならない。
高熱の子どもを一人で帰すわけにもいかず、病人で埋まっていく保健室。
一方で「熱はありませんが元気がなく、欠席も増えているようなので念の為休ませます。」「兄弟にうつらないよう、完全に隔離しています。」という家庭もある。仕事や対応で大変でしょうに、と思いつつ有り難さを感じる。
今回の閉鎖を得て、閉鎖に伴う関係機関の連絡先や提出書類のまとめを共有できたのは良かった。
ただ、マスク着用や換気の確認、手洗いの呼びかけの資料を事前に作成しておいて、担任や学年部にすぐ渡せるようにしておけばよかったと反省した。
閉鎖をする前にやることはきっとまだある。
余談だが、学級閉鎖で1番大変な思いをするのは、給食返金手続きをする事務さんや、日々対応する給食センターの皆さんだと思っている。いつもありがとうございます。