同性婚について思うこと
同性愛者の友人が結婚した。
知識の上では【セクシャルは変化することもあるし変わらないこともある】とは知っていたものの、彼女は私の知る限りバリバリの同性愛者で、異性と生活を共にするイメージが無く、ちょっと驚いた。
彼女がどういう経緯で結婚しようという気持ちに至ったのかは聞いていない。
生計を共にできるパートナーが見つかって良かったねと思いつつ、もしかしたら彼女なりの葛藤もあったのかと勝手に想像する。
というのも、私も(結婚した友人とは別の)女性と付き合っていた時期があるからだ。
とても好きだったし、好きすぎて生活も関係もダメになった。
そのあとも好意をもつ女性は何人かいたが、私も相手も結婚や出産願望があったから恋人として付き合うことはしなかった。
分類すれば、私はおそらく「バイセクシャル」というものだが、男性も女性も誰でも好きというわけではなく、むしろ本気で好きになれる人がとても少ない。
このことは友達や夫には伝えており、それによって周りから距離をとられたり拒絶されたりした記憶はない。
だから自身のセクシャルに関してあまり悩むことはなかった。
ただ恋愛対象が異性の方が様々なコトが進みやすいのは体感としてわかる。2人の関係だけでなく、他者への紹介も、人目も、法的な立場も気にしなくていいからだ。
私も、もし同性と付き合っていたら、結婚や将来について悩んだかもしれない。
しかし、もし同性婚が法的に認められていたとしてもそれを選ぶのかはわからない。今の夫だから結婚したわけであって、異性であっても結婚したいと思えるか・結婚生活に向く相手なのかはまた別問題だと思う。
今あらゆる所でLGBTQへの配慮や、婚姻に関する審議等が話題に挙がる。
権利の獲得という視点からみれば、声を挙げたり活動したりすることはきっと正しい。パートナーシップ制度だけでは足りない権利はたくさんある。
法的に認められることで社会的にも今後、より受容されていくとも思う。
でもだからといって、個人が生きやすくなるのか・幸せになるのか・周りが理解してくれるのかは、また別だ。
制度が変わっても、変わらなくても。
誰を好きであっても、恋愛に興味がなくても、自分の気持ちを他人に評価されない社会だといい。
自分、もしくは2人の関係の出来事なのに、周りがいろいろ言い過ぎたり、興味をもたれすぎたり、批判されたり……と、そういうことで好意が表明しにくくなるのは悲しい。
好きという気持ちは、本当はあたたかくて、エネルギーに溢れていて、幸せにさせてくれるものだから。
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