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MTGプロ茂里憲之 一般TCG理論ととりとめのないエッセイ

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  • 【技術系】やってみた記事

    「こんなすごいことやったぜ」よりも「こんなことが技術で簡単にできるんだぜ」という気持ちの記事たち

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    MTGの話は環境依存性の高いものが多いので、そうでない普遍性の高い過去記事をここにまとめます。

  • 全カードゲーマー読んでくれ

    マジックがわからなくてもカードゲーマーになら面白がってもらえる、一般的でマジックの例が少な目の記事をまとめています

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    経歴や考えたことなど比較的個人的な記事のまとめ

  • クソデッキ研究誌

    • 7本

    クソデッキがなくてTier1しかない世界なら――私はこんな世界滅んでもいい。 だから、いままでもこれからもクソデッキと共に。

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一般TCG理論を始めます

はじめましてはじめまして、元MTGプロの茂里憲之(もりのりゆき)です。 私は小学生のときからTCGが得意で大好きでした。ずっとカードのことを考えていました。カードを続けてそのままプロカードゲーマーになって…なんてことはありませんでした。 18のときです、揉めて友達がいなくなりました。とてもつらかったのですが、しかし当然だと思いました。勉強とか一般に評価されることは頑張らないし、自分の辛さを言い訳にちゃんと人間関係を作らずに悪口ばかり言っているし。自分は本当にクソみたいな人

    • ネットリンチ、人間のバグ

      人間は「みんなで幸せになる」より「みんなで不幸になる」が好きな動物である。 人類の主な本能は先祖がサバンナで生活していた時代に形成されたと言われている。このとき、栄養は希少だったし、食べ物を生み出す今のような技術はなかった。資源の総量は少なくかつ、増える幅もなかった。 栄養は貴重だったから、「食べられるものがあればできるだけ蓄えよう」という本能が形成された。現代では食べ物が簡単に手に入るから、必要以上に食べ物を蓄えて肥満になる人が、飢える人より多くなった。 今のような技

      • 5分で語れるようになるShow Tellクイックマスター

        どういうデッキ?《実物提示教育》(英名Show and Tellから通称ショウテル)から《全知》を置くと、勝つ。 勝ち筋は《全知》がある状態で《首謀者の収得》や《願いのフェイ》(通称ウィッシュ)でサイドボードから《副陽の接近》を持ってきて二回キャストが多い。 レガシー禁止カードの《悪魔の教示者》や《時を越えた探索》、下フォーマットはよく知らないけどなんかすごいらしい《渦まく知識》にアルケミーカードの《チーム結成》とバカみたいにドローとサーチが強いのですぐに《全知》+《実物

        • 一般TCG理論・ここから理論をはじめよう

          自己紹介に代えて私はTCGに救われた人間だ。 私は25歳のときにMagic :the Gatheringの世界上位24人のプロであるMagic Pro Leagueのプレイヤーになった。思い返せばカードゲームが全てだったという人生であるが、その中でも特にということを挙げるとすれば3回TCGに救われたと思うタイミングがあった。 一回目に救われたのは少年期のときだ。コミュニケーションが苦手で勉強もせずに運動音痴で、努力しないのにプライドだけはしっかりしたカスのような人生を18

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          5分で語れるようになるShow Tellクイックマスター

          どういうデッキ?《実物提示教育》(英名Show and Tellから通称ショウテル)から《全知》を置くと、勝つ。 勝ち筋は《全知》がある状態で《首謀者の収得》や《願いのフェイ》(通称ウィッシュ)でサイドボードから《副陽の接近》を持ってきて二回キャストが多い。 レガシー禁止カードの《悪魔の教示者》や《時を越えた探索》、下フォーマットはよく知らないけどなんかすごいらしい《渦まく知識》にアルケミーカードの《チーム結成》とバカみたいにドローとサーチが強いのですぐに《全知》+《実物

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          競技的デッキビルダー論、強くなるというよりは弱いまま勝つ方法

          「自分は対戦よりもデッキを作ることが好きなんだ」 そういうと、競技勢とかガチ勢みたいなものより、カジュアルに好きなデッキを作ることが好きなんだと勘違いされることがある。 違う。私の中でデッキは勝つために作るもので、最高に楽しい。達成感もある上に簡単だ。Tier1のコピーで勝つのは難しくて面白くない。 この記事の目的は勝つためにデッキを作る、考え方やその方法論を伝えることだ。 断っておくと、私は随分カードゲームに対する捉え方が変わっているようだから、そのまま参考にできる部

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          ボロスピア・ナラーの誤謬と真実(ほぼ無料)

          マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2023のチームデッキについて 初めて使ったのが提出日前日だったので、強さに気づいて、急いで共有して、チームメンバーとのすり合わせもいまいちで終わってから改善点も出た。反映した最終版がこちら。 ボロスピア・ナラーもとい、徳目アグロコントロールというデッキについてこのデッキの最大の誤解は軽量カードがたくさん入っているのでアグロであるということ。実態はミッドレンジ~コントロールぐらいのデッキでコントロールっぽいゲームメイクをすること

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          RCF TOP4脂牙デッキメモ

          https://twitter.com/PlayMTG/status/1672835359757987841 せっかくイベントに出て勝ったので簡易メモ 千葉の魅力とか、参加レポートは簡易メモではなく、改めてちゃんと記事にする予定。これは本当にメモだがサブスク限で質問に対しては可能な限り回答や追記などで対応するつもり。200字以内で答えられることなら基本何でも答えるし長くなりそうでも善処する。コミュに入って気軽に質問ください。 デッキ選択理由:借りれたから https:

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          ヒストリック予選ウィークエンド調整録

          ジャンドヨーグモスとアルカニストの調整録。 悔しかったアリーナCSの後のヒストリック予選 勝ちたいよね、アリーナの王だし とりあえずベンチマークになるのはアリーナCSの順位 いいと思ったデッキはアルカニストとマルドゥリアニ これらがいいと思った理由を含めて主要なデッキの評価 ①イゼットウィザード 評価:弱い 対策:必須 優勝デッキではあるが、全員がガードを下げすぎたところを疾走していったという印象で、評価は変わらず。《ナヒリの戦争術》で天敵の《黙示録、シェオルドレ

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        記事

          カードゲーム基礎力をつける・おすすめ読書リスト

          #一般TCG理論 参考文献集ということで、過去記事で引用したもの中心にカードゲーマーの基礎力に繋がっていると私が感じているものを挙げていきます。多分ぱっと出ないだけでもっとあるので、思い出しながら適宜追加します。 図書の推薦も大歓迎です。私にメッセージしてくれてもいいですし、 #カードゲーマー読書 タグでおすすめのものを発信してみてください。 以下の順番でまとめます ①ゲーム理解系 我々がプレイしているゲームの性質や現れる数字はどういうものなのか ↓ ②判断系 実際そこで

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          俺たちはゆでエビと違って人間だし生きている

          先日友人の家でドラフト(MTGの遊び方のひとつ)をして遊んだ。昼は寿司をとった。 8人でシェアして寿司を食うと、ウニ、中トロ、いくらのような人気かつ高額なネタは「〇〇食べるね」と、親しき中にも礼儀ありという感じの会話が発生する。さて、そんなとき、だれもが無言で了承を取ることなく食べる不人気なネタがあり、その中にゆでエビは含まれるだろう。少数のゆでエビがすごく好きな人もいるだろうが、そういう人が「ゆでエビ大好きだから全部食っていい?」と言ったら私なら快諾するし、なんなら積極的

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          不確定性と多様性のポートフォリオ

          三年前、MTGプロプレイヤーとして世界選手権に出場、世界トップ16人の戦いに出て敗れ、次こそはといつか優勝することを胸に燃え…たりは別にせず、まあそんなもんかと頂が見えたからいいやと登り切らずに結構満足して山を下りてきた。 とはいえ、やり残したことがないかというとそうではない。いやあるいは仮に優勝しても疑問に思い続けていたであろうことがある。それは見積もり不可能な量の扱いについてである。 一生晴れないかもしれないと思っていた疑問のそれらしい答えに最近出会ったので書いてみよ

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          TCGの上達、あるいは永遠に上級者に追いつけない中級者について

          中級者が上級者になれない理由私たちはすさまじい偉業を成し遂げたことがある。言語の習得である。生まれてからわずか数年で母国語(おそらくは日本語)を独学で短期間で習得した。数年で言葉を学びネイティブレベルの能力を獲得するのが困難なことは、英語学習で苦心して嫌と言うほどわかっているのは私だけではないはずである。さて、我々は二歳から五歳にかけての言語の習得において極めて優れたパフェーマンスを発揮したが、それに比べて20歳から23歳ではどうだろうか。人生経験が多少増えてちょっと含蓄のあ

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          たまくつ独創力調整録

          イクサラン:失われし洞窟(以降ILC)で、発見コンボ、アマリア(探検)コンボという新たなコンボデッキが追加され、発見コンボから禁止が出るもアマリアコンボが猛威を振るうパイオニア/エクスプローラー。 多様だったメタゲームはいずこへ、そこに残るはアマリアコンボとそれをメタったデッキ、アマリアに勝てないものは駆逐された新次元… なんなんだ… これはもう… 最高じゃないか!!! いや素晴らしい、とても私好みのフォーマットになったじゃないか。何を隠そう《荒野の再生》が一番面白

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          勝てるTCG調整チームをつくる

          はじめて私が調整チームのようなものに入ったのは4年前の2019年だ。その後、2021年プロになる。彼らとわいわいと楽しくプレイしてこられたことが大きなものであったことは間違いない。年に数回のイベントの招待権を得て、自分が作る側になりまた一年。目的が先んじてありそれに向けて人を集めて協力する難しさや面白さがわかった。今年、MTGの競技シーンの変化から自分は一線でプレイしないながらもなんだかんだでチーム調整に参加していたら、友人が世界2位になったりした。気づけば結構チームというも

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          大好きな配信者の話をする!

          孤独と鬱憤とインターネット小学生の頃、チャーリーとチョコレート工場を観てひどく嫌な気持ちになった。最後、家族と引き換えにチョコレート工場をあげようと言われたチャーリーはそれを断って「家族最高」みたいなことを言って終わった…と思う。 私は家族仲が悪かった。両親が別居し、離婚し、父親と絶縁状態となることで問題が解決というよりは消滅するまでずっと悪かった。 虐待されていたとか、食べるものがなかったとかいうような飛び抜けた不幸ではないが、幸せに眠る日より嫌な気持ちで眠る日の方が多

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          未定義終末環境分析録

          MTG Arenaにタイムレスという新フォーマットが実装された。これはこれまでの実装カードがすべて使えるものであり、MTG最古のセットからのすべてが使えるヴィンテージでしか使えない、あるいはレガシーですら禁止の一部カードも使うことができる。このフォーマットに思うところがなくはない(前書き参照)が、少々遊んでみたので記事にする。 導入:初期環境で初めに試すべきこと私はデッキ構築を「世界のどこかにあるより勝てるデッキを見つける」ゲームだと思って楽しんでいる。「デッキを作ること」

          未定義終末環境分析録

          タイムレスプレイ録(前)

          前書き散々見たはずのウーロのエフェクトが懐かしい。 そういえばいつからだ、レアや神話レアにエフェクトがつかなくなったのは。どうしちまったんだ、MTG ARENAの公式サイトトップでもカードを出したときのエフェクトを明らかにアピールしてるのに、今となってはである。プロ制度解体とともに競技シーンは紙に戻り、アリーナ関係のWotCの予算は減ったように感じる。いや、違うか?オンライン専用フォーマットのアルケミーができているから減っていないかもしれない。そう、アルケミー。アルケミーだ

          タイムレスプレイ録(前)

          エッセイ:価値と常識、あるいはマジックプロやミシック一位、ホテルのロビーでカードをプレイすることについて

          私は小さい頃変な奴だった。いまでも結構変な奴だと思うが、もっと変な奴だった。「普通」とか「常識」がわからなかった。付け加えるならすごく変な奴なうえに嫌な奴だった。小学生の頃から「常識的に」とか「普通に考えて」、「お前が悪い」としょっちゅう否定されていた。 常識とか普通ってなんだ?わからない。いや、今は昔ほどわからなくはない。今の私の友達には「常識のない人は嫌い」という人もいるし、その人の中の「常識」から逸脱していない程度の変な奴で済んでいるのだろう。それに不思議で不思議で仕

          エッセイ:価値と常識、あるいはマジックプロやミシック一位、ホテルのロビーでカードをプレイすることについて

          ドラフトのデータをどう信用する?

          導入:データは使えるかじゃない17Landsのページでは、17Landsのトラッキングツールを導入したプレイヤーから集計したデータが公開されている。中でも、そのカードを引いたゲームの勝率であるGIH WRや、そのカードを引いたゲームでの引かなかったゲームに比べた勝率の変化であるIWDは議論の指標になる。 とはいえ、あくまで指標であり、その値により強さの全てを評価できるわけではない。完成したデッキの色ごとに分けることなどもできるが、それによりどのアーキタイプで力を発揮するか測

          ドラフトのデータをどう信用する?