シェア
茜あゆむ
2019年1月2日 22:58
カンナが青春を殺したのは、白い朝だった。 ただ真っ白な、雪もなく、寒いだけの朝、通学路から校舎脇の林に続く結婚を辿り、ぼくはカンナと青春の元へと引き寄せられた。といっても、全ては予想の範囲内だった。 カンナはいつか青春を殺すだろうとクラス中が噂していたし、彼女自身も、制服に隠したナイフをぼくらにちらつかせては、いつか青春を殺してやる、と公言していたのだから、カンナの足元に倒れた青春、という絵