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リボルバーズエイトに捧ぐ

スマホゲー、だけでなく、ゲーセンからゲーム機・PCまでリリースされるビデオゲームの多くは発売したら終わりではなく発売日・リリース日がスタートで、そこから色々手を加えながら変化し続けることの方が多い今日この頃。作っている人は本当に大変かと思いますが遊ぶほうもなかなか大変です。バランス調整や追加コンテンツなど日々変化していき、ゲームの感想文書こうとする際いつから遊び始めて、いつのバージョンでクリアしたのか。どのバージョンまで続けて引退したか(或いは積んだか)、そこまでどう変わったかなど思い出語るのも一苦労。色々考えてくときりないので「僕はこれのここが好きじゃー!(◯年◯月◯日時点)」と言い放つしかないかと開き直りつつあるマダオです。こんにちは。

今回は新しめのゲーム語るぜ!と思ったものの、取り上げるゲームはすでにサービスを終了しているという切ない状況でして、結果としては冒頭書いたような悩みからは解放されて、始まりから終わりまでを走馬灯のように振り返ることができる、これまで通り思い出を語るスタイルに落ち着くかと思います。それでも、この作品については一度振り返って、この作品が好きだったということを、きちんと残しておきたいなと思いまして取り上げることにしました。そんな思い出話にしばしお付き合いいただけたらこれ幸いです。

リボルバーズエイトが気になりだす

正直言いますと、基本無料の新作に手を伸ばす事が年々億劫になっています。5年ほど前までは「こんなに面白いゲームが無料!これは一度お布施せねば」と、いろんなゲームに課金していました。しかし時は流れ現在、課金しようかなと思うゲームは減るばかり。面白くない訳ではない。けれども、遊ぶこちらの目も肥えて、ちょっと面白いぐらいではなかなか心が動かない。そして動いたとしても「ところでこのゲームが売りたいものはなんだろう?商売としてやっていけるかな?」とシビアな査定が入ります。サービスインから数か月でサービス終了を迎えるものもあるもので、こいつにお金と時間を費やす価値はあるかって部分、かなりシビアに見てしまう。ここが気になって気持ちよくお金を使えないというか、うーん、なんなんでしょうね。浪費したいんだけど時間は有限なのでしっかりと浪費できる投資先を探しているというなんだか面倒くさいことになってます。

もうひとつ億劫になってる理由にシンプルだった基本無料のスマホゲーもどんどん複雑になってきてるってのがありますね。それだけ進化してるということでもあるんですけど、基本無料のゲームはゲームの説明しつつ商品である課金要素もアピールしなければなりませんので、その結果スマホの画面にあふれんばかりの情報が。僕ドン・キホーテってお店が大変苦手なのですが最近のスマホの基本無料ゲーのメニュー画面にドンキと同じ圧を感じてるので僕は長い長いチュートリアルの後に訪れる情報満載のメニュー画面見ると「情報の圧縮陳列やー!」と叫んで逃げ出してしまいます。

そんな感じで何度も逃げてるうちに、基本無料の新作をDLすることすら億劫になってしまったのですが、それでも、面白いゲームがあったら遊んでみたいという気持ちは変わらずあるもので、TwitterのTLで楽し気にゲーム遊んでるツイート流れてくると気にはなります。リボルバーズエイトもそんな、楽しそうに遊んでる人が目に入って気になってしまったもののひとつでした。基本無料タイトルのいいところは気になったらとりあえず落として遊べるところですね。コンシューマのタイトルも序盤遊べて本編に引き継げる無料体験版あるもの多いですけど、僕は「体験版落として遊ぶ暇あったら最初から製品版買って思う存分遊ぶぜ」と思っていて体験版にはほとんど手を出さなかったりしまして。基本無料のタイトルはそこんところの余計な心理的障壁がないのはいいとこだと思ってます。

前振り長くなりましたが、そんなこんなで億劫な僕がリボルバーズエイトについて面白おかしく語るTLを目にし、「ちょっとやってみよう」とDLして起動するとこまで漕ぎつけた!
ということでリボルバーズエイトで遊び始めてお別れの日を迎えるまでの思い出話、はじまりはじまり。

リボルバーズエイト、やってみた

リボルバーズエイト、略してリボハチ。2019年1月17日にセガゲームスから配信された基本無料のゲームです。お話が面白いとかおとぎ話が大分おかしなことになってるとか、そういう話題見かけてですね。それはちょっと読んでみたいと思ったことが始めたきっかけ。

リボハチは対戦ゲームです。自分と相手で画面の左右に分かれます。陣地には3本のタワーが建っていましてこれが攻撃目標。相手より多くのタワーを破壊したほうが勝ち。攻撃するには戦力が必要、ということで8枚のカードでデッキを組んで戦いに臨みます。時間は3分間1本勝負。3分経っても決着が着かない場合は1分間のサドンデス方式の延長戦。これでも決着がつかなければ引き分け。というルールです。こういうルールの代表作としてクラッシュロワイヤルというゲームがありまして、一番メジャーなこの作品の名前からこの手の対戦ゲームはクラロワ系と呼ばれてます。実は僕この時点ではクラッシュロワイヤル遊んだことなくてですね。クラロワ系って言われても全然ピンときてなかったんですが遊んでみるとそんなに難しくないというか、リアルタイムでゲームが進行しユニットを指揮して戦うRTSってジャンルがあるんですけど、あれの面倒なとこバッサリ切ってシンプルな対戦ゲームにした感じだなあと思ったもので「こりゃ楽しいなあ。どのユニット組み合わせて戦い方考えるのも楽しい。めっちゃ楽しいなあ。」と夢中に。スーパーファミコンの作品にバトルコマンダーっていうRTS版スパロボなやつがあるんですけど、僕バトルコマンダーが大好きだったこともありRTSというジャンルとは比較的相性が良くてですね。ここはラッキーだった。いくらお話が面白くてもゲームに興味持てなければモチベーションキープできませんし。幸運なことにゲームはストライクゾーンど真ん中。

始めてみようと思うきっかっけとなったお話はというと、こちらもいろんな意味でおかしくてよかったです。ここ書きだすときりないんで止めときますが、僕はカボチャの魔女や鏡の魔女、乙姫様と熟女キャラのお話が好きだったな。お話読み進めてくことがユニット(クラロワ系ではヒーローと呼ばれることが多い模様)の使い方説明にもなってるのもキャラに愛着沸くきっかけにもなってよかったですね。ということで上記3キャラ僕のお気に入りのヒーローでもありました。乙姫様は広範囲に攻撃判定があるヒーローで、同様の性能のヒーローは他に赤ずきんがいまして、こちら格闘ゲームでいう超必殺技にあたるスペシャルスキル(1試合で1回使える大技)の便利さで赤ずきんさん大人気でしたが僕は乙姫様デッキに入れてたので赤ずきんさんほとんど使わなかったなあ。

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対戦の日々

リボハチは基本ランクマッチ。上位目指して戦う日々。フレンドマッチも後から実装された気がするけど所属してたギルドがミッションクリア目的のとこでとりあえず所属してみましたみたいな方ばっかりだった(と思われる)のでフレンド同士で対戦して戦略練るみたいなことはほぼなかったなあ。ひたすらランクマで試行錯誤してました。先ほどリボハチはデッキ組んで戦うゲームと書きましたが、カードにはおとぎ話の登場人物であるヒーローと数体のユニットで構成されるミニオン、砲台やミニオン生成などの機能を持ちタワーの代わりの攻撃目標として壁にもなるユニットにヒーローやミニオンに攻撃を加えることができる魔法カードと大きく分けると4種類かな。これらのカードから8枚選んでデッキを作ります。デッキに入れられるヒーローは最大4体。カードにはコストがあり、コストは画面下に時間経過で増えていくインクゲージの消費量でして、コスト分のインク消費して画面に配置していきます。デッキに入れるヒーローの数やカードのコスト、性能などを考えてデッキをあれこれいじってくのが楽しくていじっては対戦、結果見て調整を繰り返してしまう。僕普段わりと忙しくしてましてゲームのためにまとまった時間取るの難しいんですけど、リボハチは1プレイ最長4分というコンパクトさもあって気軽に始めることができたので仕事がどんなに忙しい時でも毎日1戦はやってたなあ。

商売続けるって難しい

基本無料のゲームは、買い切りのゲームのようにゲームそのものでは1円も稼げないので無料で配ったゲームを通じて、別の手段で収益を上げます。メジャーなのは広告とガチャでしょうか。リボハチの課金要素は宝石購入してガチャやカードを指名買いできるコインに使ったり、普通のガチャより枚数増量やヒーロー確定などちょっとお得なガチャ売ってたりとかそんな感じだったか。僕はリボハチにどれくらい課金したかなあ。ランクマッチでランク昇格時に購入できるお得パック的な奴は大体買ったかなあ。あとハイジ欲しかったのでハイジが実装された時ちょっと無理したので5万円ぐらいってとこかな。がつんと札束と溶かしたことはなく1回千円~5千円使ってちょこちょこ回して、積もり積もってその位使ったという感じ。ちなみに僕がスマホゲーに最も注ぎ込んだのは多分チェンクロ。スマホゲー以外も含めるとバーチャファイターがダントツ。子供の頃からここまで使った金額は振り返らないようにしてます。無駄遣いはあったかもしれないが我が浪費に一片の悔いなし。

ちょっと横道逸れたので元に戻して。利益が出なければ事業は続かない。世の常です。リボハチは上記のような課金要素を元に、定期的に新カード追加して稼いで行こう。そんな計画だったのかなと想像します。それで面白さが続いて、利益出たなら今も続いてたと思うのですが、結果は昨年、2019年12月26日を持ってサービス終了してしまいました。あともちょっとで1周年、というところで力尽きる。こればかりは仕方ないですね。ご飯が食べられないからお店畳むしかという事だと思います。残念ですが受け入れるしかない。

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リボハチの苦しかったところ

そうですねえ。やっぱガチャでカード集めてレベル上げて対人戦というのは、続けていけばいくほどしんどかったかなあ。新しいカードきた!しかしレベルが低く、他のカードとのレベルギャップで戦力として弱いので組み込むのが難しい。かと言って使えるレベルまで課金するのはですね。ランダム要素の強いガチャだと狙って上げるの難しい。後半は確定ガチャも出ましたがそれなりの課金が必要でそこまでするより現存戦力で戦略練ってく方が……という感じで、僕はログインボーナスなどでコツコツ貯めた宝石やコインで運良くレベル上がったら使うという運用に落ち着きました。序盤こそランク上がるたび課金して戦力整えていきましたがサービス開始から3ヶ月ぐらい経つ頃には課金欲がなくなってしまいました。ゲームとしてはめちゃくちゃ面白かったんだけどGWの頃には「僕がこんな感じだし、運営続けるのはしんどいのでは……」と心配になってきたところでセガから別の会社に運営が変わるという報があり、やっぱりなあと思った春の終わりでした。

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リボハチにありがとう

面白いゲームでした。僕にとっては大変楽しいゲームで、大好きなゲームです。僕は通算1000戦ぐらい。セガから運営が変わり、夏頃冬でのサービス終了を告げられからはますます人が減り、終盤はBOTとの対戦も多く実際は900戦ぐらいかもしれません。ランクマ上位のトップランカーの皆さんには全然敵いませんが、それでも、終わりが決まって相手もBOTか何度もお名前見るなという方かという状況が続いても、対戦するのが楽しくてサービス終了のそのときまでずっと遊んでましたね。

リボハチ は負けても納得できるゲームでした。いや、厳密にいうと納得してないこと多いんだけど、負け試合のリプレイ見てて「あそこで慌ててこれ出したのが悪手だったなあ」とか「ここは待たずにスペシャルスキル使って押し切ってもよかったなあ」とか自分の立ち回りのまずさが見つかって、「じゃあ次は……」と気持ち切り替え臨んだ試合で似たような局面を綺麗に捌いて勝ち切った瞬間なんか最高に楽しい。

デッキ相性や引き運で圧勝したりボロ負けしたりもしましたが、プレイヤースキルもしっかり反映される作りで色々思案のし甲斐があったので、プレイ前の準備から楽しかったです。準備と読みがハマり勝ち切った自分の立ち回りに酔うのはもちろんのこと、相手の立ち回りに唸ったり。鏡の魔女のスペシャルスキルを鮮やかに決められ、折れるタワーを見ながら「見事にやられもうした」と相手に拍手を送ってみたり。今は触れることが叶わないので余計に恋しい部分が浮かんで大分美化してる恐れもありますがとにかく楽しかったなあ。

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なんにでも終わりはあります。スマホゲーはサービス終了したらそれまでという声をよく聞きますが、それは昔からそうで、ハードが逝ったらそこまで。ゲーセンの名作もファミコンの傑作も今は遠い記憶の彼方。まあ市販されたものはどうにか手に入れ修理して……と、手間とコストかければどうにかなる可能性あるけどスマホゲーはその手使えないから本当にそれまで……なんかな。サーバなど有志で買い取って保存したりできないものでしょうかどうでしょうか。

それはさておき、リボルバーズエイトで遊ぶことはもう出来ません。サービス終了してこんなに名残惜しいものはもうないかもしれません。未だに恋しいし、また遊びたいなと思ってます。思っててもやっぱり遊ぶ日が来ることは無さそうなのでせめて遊んだ思いを刻もうとここまで書いてきました。リボルバーズエイト、最高でした。残念ながら商売にはなりませんでしたが、僕にとってはここ数年で一番楽しめたゲームでした。この感想文は開発、運営に携われた皆さん、そしてゲームの中で手合わせしてくれた皆さん、リボルバーズエイトが大好きだった皆さんに捧げたいと思います。リボハチに出会えてよかったぞー!

最後までお付き合い頂きありがとうございます。僕は多分死ぬまでビデオゲームで遊んでいると思いますので、またどこかで、元リボハチ勢としてお会いできることを祈っております。
ではでは( ・ω・)/

サポート頂いたものは概ねゲーム会社に回ると思います