マダムヒロコのファッション語録9『服の着心地の定義』
服の着心地とは……
ここに二人のとても上手な縫い子がいるとしよう。
二人の服はどこからみても、甲乙付けがたく見分けが付かない。
ただ見た目ではわからない大きな違いが…
そこでその二つの服をモデルに着せてみたら
その違いは一目瞭然。
『それは着心地です。』
縫い目は整い綺麗でも服の第一条件は着心地なのです。
見た目は全く変わらないのに着てみたら全く違う。
片方はなんとなくやぼったい。たとえば、ウエストのたった5mmの位置の違いや袖付けの下がりの幅が違うだけで着心地が全く違ってくるのです。
これは、
洋裁をする人ならだれでもわかること。
洋裁のできない人にはその違いを見分けることは難しいと思います。
それは何を意味するか⁉️
つまり、作り手のセンスがそこに表れるからなのです。
同じ服を着ているのに片方はどこかあか抜けしている。もう片方はやぼったい。
つまり、着こなし、最終的には作り手のセンスの問題。
洋服とは作り手、着手のセンスで如何様にも変化(へんげ)する。
それこそがお洒落の基本極意です。