舞台鑑賞#2 パリ・オペラ座バレエ団【白鳥の湖】
パリ・オペラ座バレエ団 2024年日本公演
白鳥の湖 全4幕
振付:ルドルフ・ヌレエフ
2024年2月8日初日
東京文化会館
ご縁があり行ってきました!
パリ・オペラ座バレエ団 4年振りの来日公演
《配役》初日
オデット/オディーヌ:オニール 八菜
ジークフリート王子:ジェルマン・ルーヴェ
家庭教師ヴォルフガング/悪魔ロットバルト:トマ・ドキール
指揮:ヴェロ・ペーン
演奏:東京シティ・フィルハーモニー管弦楽団
チャイコフスキー3大バレエ
・眠りの森の美女
・くるみ割り人形
・白鳥の湖
白鳥の湖 あらすじ
第1幕
ドイツのとある宮殿で、王子(ジークフリート)の成人を祝う宴の舞が繰り広げられている。
明日のパーティーで花嫁を見つけるよう、お妃から命じられ
まだ結婚なんて興味ないと思って憂鬱になる王子。
成人祝いでもらった弓矢を持って、夜の森の中へ白鳥狩りに。
(なぜ白鳥を狩るのか謎)
家庭教師(ヴォルフガング)と王子(ジークフリート)の舞いの美しいこと!
第2幕
湖のほとり。弓矢を構える王子の目の前に、一羽の白鳥が現れ美しい女性に変身。
王子の姿に怯えるが、次第に王子に身の上話を始める。
女性は、とある国の王女で名前はオデット。
森の悪魔(ロットバルト)の呪いで侍女共々白鳥の姿に変えられ、夜の間だけ人間の姿に戻る。
どうか白鳥狩りをやめるよう、王子に懇願するオデット。
そして、呪いを解く唯一の方法は〈まだ一度も愛を誓ったことが無い男性からの求愛〉である。
夜明けとともに白鳥の姿に…
第3幕
宮殿では、世界の国々から王子の花嫁候補が続々と登場。
オデットを想い、うわの空の王子。
客人に変装した悪魔ロットバルトと、白鳥オデットとそっくりの娘(黒鳥)オディーヌ。
魔性のオディーヌに魅了された王子ジークフリートは、オデットと見間違い愛を誓ってしまう。
(なぜ間違えるかな、王子!)
オデットの悲しげな姿が窓に映り、王子ジークフリートは間違いに気づく。
そして、オデットを追いかけて森の中へ。
第3幕では、スペインやイタリア、ポーランドなどの民族衣装を身につけた舞踊も見どころ。
今回の舞台衣装は、全体的に抑えめな色彩でシックな感じです。
そして、第3幕の見どころ「黒鳥オディーヌの32回転」は圧巻!!
ーー結末を知りたくない方はここまでーー
「見どころ」へどうぞ
第4幕
湖に戻ってきたオデットは、侍女たちに王子との誓いが破れたことを告げ、みんなで悲しんだ。
美しくも切ない、白鳥たちの悲しみの舞。
追ってきた王子ジークフリートはオデットに許しを乞うが、悪魔ロットバルトが現れ戦いの末、ロットバルトはオデットを連れて湖へと沈んでいった…
白鳥の湖の結末は3種類⁈
今回の演出、バッドエンドの結末に衝撃!
それほど沢山観たことがあるわけではないのですが、これまで観た舞台の結末がハッピーエンドだったので、何の疑いもなくハッピーエンドを思い描いていました。
気になり調べてみたところ、初演後、度々改訂されており、3種類の結末があるようです。
1.王子とオデットが悪魔ロットバルトと戦い、勝ち取りハッピーエンド
2.王子が戦いに敗れ、オデットは湖に沈むが、あの世で二人は結ばれる
3.王子が戦いに敗れ、オデットはロットバルトとともに湖に沈んでいく
そして、今回は3番の究極のバッドエンド!
ロシア系の演出では、当時の時代背景で戦争の悲しみの中、幸せを望むハッピーエンドの演出になり、
パリ・オペラ座では、原作に忠実なバッドエンドとなるようである。
見どころ
ダンサーや演出家、振付師により、見どころも大きく異なるようです。
今回のダンサーで目が離せなかったのが、家庭教師ヴォルフガングと悪魔ロットバルトを演じた、トマ・ドキール。
割と年配のダンサーが演じる事も多い役のようですが、今回の演出では王子と一緒に舞うシーンがふんだんにあり、大胆かつ繊細さと大人の色気を感じる魅力的な舞は、若くて純真な王子が霞んでしまうほど(言い過ぎ?)。
何と言っても、白鳥たちの群舞は圧巻!
一糸乱れないとはこういう事という、お手本を観せてもらいました。
膝下の繊細な細かい動き。
とてつもなく難しいことをしているのでしょうけれど、当然ながら大変そうに見えない。
そして、可憐な白鳥オデットと妖艶な黒鳥オディールを見事に演じ分けた、オニール八菜さん。
素晴らしい舞台、未だ感動と興奮が収まりません!
今回はシャネルの招待客も多く、客席やロビーにはゴージャスなお客さんが多かったです。
色々な意味で、非日常を体験できた1日でした。
また舞台の感想などを書いていきたいと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。