三日坊主日記 vol.274 『古民家再生の鍵は吹き抜けかも知れない』
先日、福井へ行ったメインの理由がHIMIくんのMINI LIVEだという話は以前書いた。
このMINI LIVEを開催した”Echizen house”というのは、福井県越前市にある古民家を再生して使っている施設で、僕の長男が福井で活動するときの拠点にしている場所だ。3年ほど前だったろうか、借りて間もない時に一度行ったことがあるが、その頃はまだほんとに普通の古民家だった。その後イベントをするたびに仲間が集まって少しづつ手を加えていたようで、先日行った時は随分とオシャレになっていた。
中でも僕の目を引いたのが天井。梁と梁の間をまあるくくり抜いて、1階と2階を吹き抜けにしているのだ。これはとても良い。グッドアイデアだと思う。天井に穴が空いているだけで開放感があるし、2階の窓から差し込む光も取り込めるので、物理的にも精神的にも解放される。丸い形だから余計にそう感じるし、とてもモダンな印象だ。
僕が空き家を管理していて、再利用できないか考えていることもここに何度か書いているが、この吹き抜けのアイデアはいただきだなと思った。”Echizen house”の吹き抜けを施行した息子の友人にその旨を伝えたら、ぜひやりましょうということで今度見に来てくれることになっている。
まだ使用目的がはっきりと決まってないので何ともいえないが、不定期でいいから人が集まる場所にできるといいなと思う。週に一度でもいいし、月に一度でもいいから、美味しい料理を食べに仲間が集まるとか、珍しいお酒が手に入った時に興味ある人たちが集まるとか。それこそアコースティックLIVEとか、映画の試写会なんかも面白いかも知れない。
そんなことを考えていると、古民家を再利用しているお店が目につくようになってくる。普段は見逃しているそんな店が、今はちゃんと目に入るようになった。今日もそんなお店に行ってきた。ウチから地下鉄でひと駅、車だと15分くらいか。駅から近いけど、ちょっと路地を入ったところにある古民家を利用したカレー屋さん。
僕が管理している家に負けず劣らず年季が入っているが、飲食店だけに清潔感がある。台所の部分だけは業務用の厨房が入っているけど、それ以外は古民家。これがなかなか良い。そして驚いたことにこの家にも吹き抜けがあった。ただし、丸ではなく四角で、天井が垂れていたから苦肉の策として吹き抜けにしたそうなんだけど、これが良いのだ。円形のようにモダンさはないが、開放感はあるし、灯り取りにもなっている。これはこれでありだ。
これまで天井を抜くなどという発想が僕にはなかったが、意外と良いアイデアである。天井だけでなく、他の部分も固定観念にとらわれず自由な発想をすれば、もっと面白い使い方のアイデアがでるかも知れない。勉強になりました。カレーも美味しかったです。ごちそうさま。
それにしても、日本家屋って合理的にできているんだなぁ。
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